9 ∶〈私〉はただ面白いことを探すだけ
あの、えっと…
レトとはレートのことです
前は慌てすぎて、言い忘れてました
すみません…
また会いましょう、観測者様……
僕は間違ったのだろうか…
もっと違う形で
僕はあなたに会うべきだったのだろうか…
わからない
わからないからこそ苦しい
だから僕になにかできるかと
できることを探している
けれどいつもいつも
あなたは自分の幸せをおろそかにするから
どこで見てもいつもいつも
僕よりも
あなたのほうが辛いはずなのに
あなたはいつも
どの時でも僕を気遣ってた
僕がそれに気づかないと思ったのかな?
今もそう
僕は少し人より敏いから
観測者様というのが僕で
作り手と言うのが僕やあなたを創り出した
化物なのだなんてことを
気づいてるんだよ?
あなたは僕が気づいてないと思ったの?
彼はいつも世界とつながりはしない
少し隔離されてしまった場所で、一生を過ごすことになるのだから
彼は観測者として、何度でも生き返るだろう
同じ姿形で、性格すら変わらずに
そして彼は彼女を愛する
何度でも、何度でも
彼女の姿形が変わろうと、性格や思いが変わろうと
彼は彼女を愛しているのだから
そして彼女もまた、彼を愛する
それはいつでも繰り返される物語
わたしは誰に話しているのだろう?
これはいつまでも繰り返されることなのに
変えられないことなのに
わたしが彼と彼女を作ったときから
わたしですら変えられない
いつまでも紡がれる物語なのだから




