異世界生活0日目
まだ異世界にいけない。上手く書く人はサクっと書いてくれるんだけどなぁ…
side花
目が覚めればそこは真っ白い何もない空間。不思議な気持ちだ痛くてたまらなくて所謂死というものを味わったのに痛くないっていうか健康体そのものだ。自分の体を軽く確認してみても制服は血や土で汚れてもいないし傷は体に確認できない。ぐっぱーと手のひらを意味なく動かしてみるが違和感はない。
先ほどのことは鮮明に覚えている。
なるほど。ここは天国ってことだな…!元々ゲームとか好きでこういう設定いっぱいあった…
いやぁ…つらいなぁ。死んだのか。んー仕方ないか。
くるりと一周回ってみても周りは白い景色で塗りつぶされていて気持ちが悪いほどだ。誰もいない何もない白い空間。気味が悪いなぁ、なんてどこか他人事のように呟いてみる。
すると頭の中に響く声がひとつ
「聞こえていますか…?」
「こいつっ…!直接脳内に!!!」
ついついやってしまう。もはやフリでしょこれ。押すな!押すなよ!?ってやつじゃん?オタクなら反応しちゃうよね…だって直接脳内にまじでガツンだもん…
高校生を卒業してもいまだ衰えることのない私の中二魂に一瞬火が付いたが少しだけ冷静になる。いや誰だこの人。思ったことが素直に口にでる
「あ?誰?」
「ぁ、か、神です」
「気が小さい神様だな…」
たしかに少しガラが悪かったと反省するも高校生しかもJK…まって、卒業したからJKじゃな…いや制服着てるしJKってことにするか。JKにあ?って言われてひよってしまう神様なんて初めてだ。
いや神様自体初めてだ。
直接脳内に話しかけているということはまぁ白い空間に変化なんて微塵もないわけで姿形は存在しない
ただ透き通るような中性的な声が頭の中に響いている
「で、神様が何か御用?」
「…今回の貴方たちの死は、予定されていなかったものです。」
「…へぇ、それで?」
「言ってしまえば死期が一気に早まってしまってこちら側、所謂天国側でも困っています。本来人の子は親より先に死んでしまえば地獄なのですが今回は予定のされていない死亡。故に私たち天国側と地獄側で話をして輪廻転生はやめて、違う世界にそのまま送り込んでしまおうじゃないかと…」
「あー…つまり、私たち…たちってことはまぁ山も福も死んじゃったか。まぁ3人は本当はここで死ななかったけど死んじゃって対処に困ってるからほかの世界にとばしちゃおー!ってことでおk?」
「は、はい…そんな感じです…」
「輪廻転生をやめちゃうのっていいの?」
「あれは元より然るべき時期に死亡。所謂こちらが把握している人類の死を生へと導いていきます。本来なら貴方たちは寿命を全うして死ぬはずだったのですが60年ほど時期が早まってしまっているので輪に返すのも大変で‥」
「あー…面倒なことはいいや。できないことに文句言ったて仕方がない。」
「わかっていただけると感謝します…!」
「ただ一つ条件。福と山と私3人同じ異世界に飛ばすこと。」
「それは、まぁ大丈夫です。」
「んじゃいいや」
我ながら自分のことながら少し頓着がないなと思ったが仕方がない
死んでしまったと神様から言われて自覚していて、生き返りたいとまぁ思うけど
輪にも帰れないから最低限の処置。違う世界に飛ばすことでバランスをとっているのだろうかまぁあまり関係のないことなので100%どうでもいい!自分と友人以外はどうなっても知らん。
あーでもどうせなら異世界トリップ系っぽいしなぁ、能力的なやつほしいよなぁ。
「あげましょうか?」
「えっ!」
「え?!いえ、ですから、能力的なやつ…あっですが相性がありますので…貴方が例えば魔法使いたいっていってもちょっと難しい…」
こっちの脳内の言葉聞き取れるんかい!?素直に喋ってた私恥ずかしい…えっていうか待って…!
「トリップ系ランキング総なめ1位の能力無理って言われた…」
普通に悲しい。異世界にいくならすごい魔法とかぶっぱなしてみたいって思うじゃん?
ゲーオタだよ?私職業後衛職多かったのに…!!意味がなかった…!
まぁ悲観するなかれ私よ…考えてみなよ。とても素晴らしい能力が手に入るかも知れないじゃないか!
「あっ…。そういえば福と山にはほかの神様が同じような話をしてる?」
今更だが、本当に今更だがここには私1人しかいない。
あの場面で死んだイレギュラーが私だけではないはずだ。
そして3人死んだと神様からの確認もできている。まぁ厳密には貴方たちって言われたからだけど。
「あっはい…ほかの天国側を管理している神様が同じく対処しています。」
「能力的なやつって私だけ?」
「えっと…実はほかの2人は、すでに取得しているようで」
「がめつい!圧倒的に行動が早い!さすがオタク!!!」
私がビリケツかーい!まぁいいけどね!福はなぁなんだかんだ後衛職好きだったしなぁ魔法使いとかになってたらどうしよ。一発殴るか。山は真面目系に見せかけて剣道部に入ってるバッリバリの武闘派だし忍者みたいになってたら…やばいめっちゃ似合う…!いや王道に侍でも…いや似合うなあいつ…
私はどうしよう…弓道部に入っていたから弓の力が最大限活かせるものがいい。
「…んー…まぁいいや、高望みしないから神様が適当に能力つけてよ!」
「…わ、私ですか?え、えっと…では…」
いくつかの能力を頂いた。
次に目が覚めるときには使えるようだ。
あいつら驚くかな。私が驚くのかな…
あぁでもよかった。
まだ3人で馬鹿ができるみたいだ。
「それでは良い生活を」
「それじゃぁ第二の人生を。行ってきます神様」
そこで私の意識はもう一度暗闇の世界に落ちていった。
次でやっと異世界の風景を描写できるやったぜ。