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儚い1輪の花よりも

作者: 臣 無月


読んでいただけたら嬉しいです


いつか消えてしまうって分かってるから美しいんだよって貴女は、私の髪を梳きながら言ってたよね?

私は、そうは思わないんだよ

いつか消えてしまう…消えてしまう瞬間こそがもっとも美しいんだよ?


笑わないでよ?真剣なんだよ…私


初めから消えてしまうって分かっているのに、なんで優しく大切にするの?

消えてしまうって分かってるんでしょ?

困った貴女は、視線を泳がせる


ねぇ、今だけは私を見て…

消えてしまいそうな私だけを見て

今だけは、貴女の瞳に映るのは私だけにして

最後のお願い


ねぇ、綺麗でしょう?


儚く消えちゃう花よりも今の私が一番でしょ?

私、今が一番の幸せよ?

どんな花よりも人よりもきっと私が幸せ

だって、美しく幸せに消えれるんですもの

貴女のそばで


あぁ、貴女はずっとかっこいい


私の瞳に映るのは貴女だけなのに、貴女の瞳に映るものは、ほかの女性ばかり…

それが許せない

だから、最後くらいは貴女も私だけを見て

私も見てるから

貴女と私の最後を…

貴女は、綺麗よ?

だけど、今がもっと綺麗

一緒にこの美しい姿でこの世から消え去りましょう?

美しさだけを残して

醜い姿を貴女は、臨まないんでしょう?


泣いてるの?

違うの?じゃあなんで涙を流すの?

その瞳から雫が落ちるの?

泣くなんてずるい人…

私は、もう泣けないのに…涙は枯れ落ちた

貴方の臨んだ末路なのに、なんでなの?

なんで泣くの?私には、分かんないよ…

分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からな…い…分からないわ


貴方の涙は、温かいのね?

少しでもいいから…私のために泣いて欲しかったな

…なんてね?

私はね。貴女の臨むものをあげたいの

私は、与えられるより与えたいの…

私をそんな風に優しくしないで…

愛されたい訳じゃないの…だって、貴女は、愛してくれないでしょう?だから私は愛したいの…

愛したいのよ…優しくすることなんて…望んでないはず…なのに…

あぁ、知らなかった

私以外の誰かの手はこんなにも温かいのね?

もっと早くに気づけていたら…私は、間違いを起こすことはなかったのかな?

でも、やっぱり私じゃ…何度も…何度でも、同じ間違いを犯してたのかなぁ?

優しくされちゃったら、私、夢を見ちゃいそう

貴女は、私に、夢を抱かせるの?

こんなこと…叶うはずなんてないのにね…

おかしいね…もう、貴女とも最後…だからかな?

ふふっ、くすぐったいわ…

あー、これが夢なら覚めなきゃいいのに

夢から覚めちゃえば私は、本当に消えちゃいそうなんだもの

でもさ、これが夢だから貴女は、ここにいるのかなぁ?


ふぁぁああ、なんか、ねむく…眠くなってきたわ

そろそろ、お別れなのかなぁ?

最後に楽しい夢をありがとうね

こんな私でも、幸せだったよ?

温かいのね…本当に…

叶わないって知ってた

本当は全部…分かってた…

どんなに愛しても好きでも美しくてもかっこよくてもきれいでも優しくても…私たちは、愛せないものね…

私は、貴女の最愛の人にはなれないものね…姿形は、変わりないのに…これは、必然的なものなんだって

貴女が私の髪を優しく梳いてくれるのも

愛おしく見てくれるのもこれは、必然的な愛だもの

本物の貴女自身から生まれたものじゃない


ねぇ、お父さん


お母さんじゃなくて、私だけを見て

最後のいたずらかな?

嘘でも夢でも幻でも偽りなのだとしても…


お父さん…














































かつての、最愛の人のように、長い銀色の透き通るような髪を梳き扱う

知ってしまった…お前が娘だということを…

そこには、必然的な愛情しかない

嘘でも夢でも幻でも偽りでもない

例え偶像世界だとしても…

僕はお前を愛している

それは、必然的な愛情

お前は、それでは嫌だと言っていた

それでも、僕は…最愛の人しか本当の愛は捧げられなかった…最愛の人の忘れ形見…姿形、声、仕草が似ているとしても…お前は、あの人ではないのだ

僕とお前の関係は、今考えても歪過ぎたけど、昔を思い出しながら、過ごしていた

短い間だったけどね?

お前が幸せならそれでよかった

お前がそんな風に思っているだなんてね…


確か、壊れて消えてしまうってわかっているからこそ、僕は最愛の人もお前も大切に愛した

お前は、不満があったみたいだね

でも、やっぱりお前は本当の意味で愛せない

なんたって、お前は僕と僕の最愛の人の子だからね

あぁ、お前もあの人のようにもう何も言わないんだね

君たちは、僕を、1人にして旅立ってしまう…

掴んだと思ったらすり抜けて消えてしまう

儚い存在…


涙は、あの人が居なくなったときに枯れ落ちたのだと思っていたのに…

その瞳もあの時のようだ

ごめんな…僕は、お前のことじゃなく最後まであの人のことばかり頭に浮かぶようだよ…


お前に会った時は、あの人そっくりだと思った

僕は、あの人の死の近くにはいなかったし、5年ほど日本にはいなかった

連絡もとれなかった

だから、僕とあの人の間にかんなにも愛らしい愛おしい子がいたなんて知らなかった

君に似て美しく可愛い子に育ったよ

…そして、君に似て僕の傍から居なくなる

それを知った時も君が死んだ時も…果てしない渇きを感じた

君の墓の傍にいた

いつも君の墓には、1輪の花が添えられていた

儚く美しい…消えてしまうからこそ愛でたくなるようなそんな花…


これだけは、分かってくれ…

愛してた我が娘よ























お母さんの墓に添えた1輪の花は、お母さんへの嫌がらせとお父さんへの憎しみ…

お父さんのこと、大嫌いで大嫌いで憎くて憎くて憎くて大嫌いで大嫌いで大嫌いで憎くて憎くて憎くて憎くて大嫌いで大嫌いで大嫌いで大嫌いで大嫌いで大嫌いで大嫌いで憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて大嫌いで大嫌いで大嫌いで憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて大嫌いで…

それでも…好きで大好きで愛してた

お母さんのことも…本当は嫌いじゃなかった

ただただ羨ましかった…

お父さんを独り占めするお母さんが羨ましかった

多分、私は2人が羨ましくてあこがれだったんだと思う…今思うと…きっと…私は…

生まれた時からずっと…お母さんは…

お父さんのことばっかりだった

お母さんは、いつも綺麗な絵を描いていた

私はお母さんの絵が大好きだった

私もお母さんのように描いていた…

お母さんの描く絵は水のように透明で綺麗で…

いつもそこには、男の子が描かれていた

真っ黒な髪、真っ黒な瞳に吸い込まれそうで…

お母さんは、愛おしそうに描いていた

出会いからたわいもない話まで話してくれた

お母さんは、その人を最愛の人だと言っていた

その人以外、愛せないと…

だけど、お母さんは長くはなかった

最愛の人…私のお父さんの帰りを待っていた

私は、それからもお父さんを待っていた

いつも絵を描いていた


ある日、お母さんのお墓には知らない男の人がいた

きっと、その人はお母さんの待ち浴びていた人だって見た瞬間からわかった…

これは、私に流れるの呪いのようなものなんだ…

悲しくも分かってしまった…

私は、お父さんを愛おしくも憎くも思う

私は貴女を愛おしく思っているもの…

これは、恋…初めての恋なんだ…


あぁ、貴女とともにいたい

親子なんて関係なくありたかった…

貴方に子どもとしてじゃなくて1人の女性としてありたかっただなんて…夢を見ている

誰も望まない


貴方の瞳の中にお母さんがいたとしても…

貴方が流す涙は、お母さんのためだと知っていたとしても…私は貴方の傍に居られるだけでどれだけ幸せだったか…


苦しめばいいのよ…

私がかけた呪いの言葉で









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