俳句女子の「俳句ことはじめ」…冬の衣装「オーバーの」
こんばんは、ゆきのです。
お正月休みもすっかり明け、通常の日常に戻りましたね。
とはいえ、今日から三連休で成人の日も控えていますね。
さてさて、今回も兼題(お題のようなもの):「冬の衣装」
の句をご紹介させていただきます。
この「冬の衣装」ですが、少々制約がありまして、
「手袋やマフラーは使ってはいけない。
コートやセーターなど、純粋な冬の「衣装」のみ可」
という条件がつきのものでした。
「手袋やマフラーもダメだなんて…」
と、ほとほと困ってしまったのですが、
四苦八苦の末、作ったものがこちら。
オーバーの 襟をかき寄せ バスを待ち
季語:オーバー
私ゆきのは、OLをしていて、
バスと電車を乗り継いでの通勤なのですが、
この時期、バスを待つのがつらいですよね。
「寒いよ~、早くバス、来てくれないかなぁ~」
じりじり足踏みしながら待ったりしています。
そんな朝のシーンを詠んだものなのですが、
2週間に一度の俳句教室に持って行ったところ、
先生から一言。
「出来ている句ではあるんだけど、
全てを詠みすぎてる、かなぁ」
「全てを詠みすぎている?」
先生がおしゃるには、俳句は全てを詠んでしまうと
奥ゆきがなくなってしまう。
余韻というか、読後に想像力をめぐらすような句の方が、
趣がある、とのこと。
「『オーバーの 襟をかき寄せ バスを待ち』
だとね、そうなんだ、寒くてオーバーの襟をかき寄せて
バスを待ってるんですね。そうなんですね、
で、終わってしまうのよ。だから例えば…」
と、先生が提案してくださった句がこちらです。
オーバーの 襟をかき寄せ 待ち合わせ
なるほど。たしかに「待ち合わせ」の方が、
なんだかドラマチックな展開になりそうですよね。
とはいえ、私は待ち合わせはしていなかったので、
この先生の句はあくまで、例だということです。
ゆきの