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エブリデイ・オブ・魔国  作者: 盗賊
魔国Dark Side
54/66

魔国Dark Side  スナイパー⑪

ナ『さて、約束の場所に来ると、青年の姿は見えません』

妹「なに? 急いできたのに! まだ来てないの!?」

ナ『予定外のドタバタがビル内であったらしく、いつもより人の出入りが激しかったため、何回も見つかりかけ、超絶ぶち切れナウです』

?「あらあら、そんなに怒ってどうしたの?」

ナ『品のよさそうな女性が話しかけてきました』

妹「いえ、ちょっと待ち合わせしてる人がいないもので!!」

?「くすっ、それは大変ねぇ」

妹「ええ本当に!!」

?「……」

妹「……」

?「……え、まさか本当に気が付いてないわけじゃないよね?」

妹「??」

?「え、なんだと思って話したの?」

妹「え?」

?「……僕だよ僕! 君の師匠!!」

妹「……え、お兄さん!? 師匠だったの!?」

青年「どっちも合わせてホントなんだと思ってたの!?」

妹「いや、変な人だな?」

青年「ちょ、それ酷い!! ってか、女性がこんな格好でこんなとこいるわけないでしょ!? ここなんだと思ってる!? 闇ギルドとか麻薬密売とかもう何でもアリの無法地帯だよ!? ねぇ!?」

ナ『女性の正体は青年でした……。萌黄の髪は柔らかそうなロング。今は呆れが色濃い紺色の瞳。白いシフォンのドレスと薄く色づいたスカーフ。ナチュラルメイクの清楚系小顔美人。……青年、超女顔ですね。全く違和感ありません。くびれもしっかりあります。む、胸も……?』

青年「あぁ、やっぱりどこかで教育完全まちが……って、どこ見てるのどこを!?」

妹「腰と胸」

青年「正直だね!?」

妹「なんで、あんで胸があるのぉおおお!?」

青年「ちょ、あんま、ねぇ!? ずれるからやめてくれない!? 僕男だからね!? 作り物に決まってるよ!?」

妹「こっちは身長すら伸びないのにぃぃぃいいいい!!」

青年「きいてー!?」(成長期に食事抜かせたりするのダメだったかな……)

妹「今何考えてたぁぁぁぁあああ!?」

青年「ま、まだ! まだ大丈夫! きっとこれから伸びるよ!! う、うん!! 成長期ってまだあるよね!!」

妹「今一番成長しそうな時なのに伸びてないよぉぉぉおおおお!?」

青年「ちょ、落ち着こう!? いったん落ち着いてみようか!?」

ナ『青年の必死な叫びは無視され、そのうち疲れた少女が諦めるまで続きました』

妹「ぜぇ、はぁ……」

青年「も~、服おろしたてだったんだよぉ? よれよれじゃ~ん」

妹「元からしわ加工でしょう!」

青年「それもそっか!」

妹「~~~~~!!」

青年「いい? これから表の町に行くから、今からする約束は絶対守ってね?」

妹「その前にその服装の説明してくれない?」(女顔の男敵)

ナ『少女に敵認定された瞬間でした……』

妹(本物の女より可愛いって何? 綺麗って何? しかも最初声まで綺麗だったよ? 美人なお姉さんだったよ? どっちかというとお姉さま、って感じだったよ? あれ? お兄さんって本当に男だよね? うん。それは知ってるよ? けどね、喉仏とか元からなかったっけ? 今完全見えないんだけど? くっ、すらっとしやがって、このやろーこちとら成長期から見放されてるっていうのに……!!!!!!!!!!!!)

青年「えっと、せつm……待って! 殺気ダダ漏れ!! 暗殺者としてダメとか言う前に僕にそんなの向けないでよ!?」

妹「あ、ごめん。心に正直なもので……」

青年「なにそれ!? 僕なんかしたかな!? 心当たりはあるけど今まさに殺されるようなのはないよ!? ってか、逆に出せって言ったときはなんで出せないのかな!?」

妹「んー、ある意味存在自が……あ、そっか、次からお兄さん思い出せばできるよきっと!!」

青年「ひど!?」

妹「いいから説明してよ。今のままじゃただの女装変態お兄さんなんだけど」

青年「僕は君がわからない! 何? 思春期!? お兄さん嫌いな年頃!?」

妹「いや、わかんないし。あとそれお父さんでしょ? あ、むしろおz」

青年「説明ね!! だから、これから街に買い物行くの!」

妹「それと女装と何の関係が?」

青年「いい? 今日は僕たち仲良し姉妹って設定だからね?」

妹「え」

青年「これも訓練だから。反論は受け付けないから安心して」

妹「安心できないよ?」

青年「んーっと、妹ちゃんは動きやすい服装が好きだけど、最近女の子っぽくなってきたから、誕生日に可愛い服でも買ってあげようと思ったの。って感じ」

妹「ふーん? じゃぁ、私は可愛い服にあんまり興味なさそうな感じにしろってとこ?」

青年「そうだね。それの方がいいかな」

妹「たぶん目輝かせると思うけど」

青年「訓練だって……でも、最初の町で着替えたら、次の町で思いっきり楽しめばいいよ。それまで我慢ね」

妹「え、二つも行くの?」

青年「とりあえずね。女の子の服とかわかんないから、とりあえずそれっぽいの買って、次のとこ、大きいとこでちゃんとしたの買おうと思って」

妹「わーい!!」

青年「あと、大きな町で会わせたい人いるから、その人にも会うんだよ」

妹「……仕事?」

青年「違う違う。まぁ、気楽にいこうよ」

妹「……」

青年「女装したのはうん、さすがに歳の差が、っていうのと、女性同士の方がいろいろ便利かなって思ってね」

妹「そうなんだ?」

青年「服とか見るのにちょうどいいでしょ?」

妹「確かに」

青年「で、約束事ね。まず第一に、設定守ること」

妹「……お姉さん?」

青年「そうそう。普段の生活を匂わせることも言わないように。私たち、ただの中流階級の姉妹ですわ。おわかり? あ、ちなみに間違えるたびに帰ったらお仕置きね!」

妹「……」

青年「次に、そうだねぇ、言葉づかい、もうちょっと女の子っぽくしようか」

妹「女の子っぽく?」

青年「そうそう。語尾を~わよ、とか、~よね、とか」

妹「ど、りょくします……」

青年「ちなみにこれは継続ね。今日だけじゃないよ」

妹「……」

青年「一人称をあたし、に変えてもいいかもね。んで、最後に……」

妹「……」ごくり……

青年「他は楽しんでよ? 笑顔笑顔! せっかくのプレゼントなんだからねっ!!」

妹「……」こ、こくり!!


ナ『まずはじめの町で、最近の流行だという花柄のワンピースを買い、それに着替えて次の町へ行きました』

妹「わー。さっきとぜんぜんちがーう……」

青年「そりゃそうでしょう。ここは大都市よ? もう、田舎者丸出しはやめてよね?」

妹「でもー、わー、おおきーい」

青年「……」

妹(あ、いまのでお仕置きワンカウント……)

ナ『少女は顔を前に向けて、青年の隣をしっかり歩き始めました』

青年「ねぇ、どんなお洋服が欲しいの?」

妹「わかんない」

青年「もう、それじゃぁ決められないじゃない」

妹「しょうがないじゃないの。今までそんな服とかみたk……あんまり興味なかったんだもの……」

ナ『見たことない、と言いかけて、中流階級じゃそれはないな、と思い言い直す少女。青年は上出来、というようにうなずきました』

青年「そうねぇ、じゃぁ、とりあえずいろんなお店見て回りましょうか?」

妹「いいね!」

ナ『そうして二人はウィンドウショッピングを楽しみ? ました』

青年「いいのあった?」

妹「かわいいなって思うけど、どれがいいのか全然分かんない……わ?」

青年「ぎこちないわね……」

ナ『現在カフェで休憩中。青年はキャラメルマキアート(キャラメルの甘いシロップ追加)。少女は生クリームたっぷりのバニラフラペチーノです』

妹「お姉さま甘党ですわね!!」

青年「ちょっと怪しいわよ? そっちの生クリームこそ、私としては胸焼けがすると思うのだけれど……?」

妹「生クリームおいしいじゃ、ない!」

青年「脂肪分たっぷりだわ。太るわよ?」

妹「今全国の生クリーム好きを敵に回したわよお姉さん」

青年「今のスムーズだったわ。その調子ね。それと、しょうがないじゃない。太りやすいんだもの。気にしてるのよ?」

妹「……ほっそいお姉さんに言われても、むかつくだけだけどね!!」

青年「そういうならダイエットしなさいな。まぁ、太ってるようには見えないけれど?」

妹「そりゃおに……お姉さまに厳しい教育受けてますもの!?」

青年「酷いわ~こっちはあなたのためを思ってやっているのに……」

妹「……」しゅっ

ナ『少女は青年のカップを奪って飲みました』

妹「あまー……」

青年「ちょっと、お行儀悪いわよ?」

妹「こりゃ店員さんも引くわけね……」

青年「え、引かれてた……?」

妹「生クリームよりこっちの方が太りそうだよお姉さん?」

青年「……」

ナ『微妙な顔をして黙り込む青年でした……』


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