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エブリデイ・オブ・魔国  作者: 盗賊
魔国Dark Side
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魔国Dark Side  スナイパー⑩

ナ『月日は流れ、青年と少女が一緒に暮らして何年か経ちました。バッサリと切られ、男の子のようだった少女の髪も、今は鎖骨の下をすぎています』


青年「うんうん。そういえば、だいぶ女の子らしくなったよね。毎日髪の毛の手入れ頑張った甲斐があった! この艶!! 僕頑張ったよ!」

妹「なに、いきなり」

青年「それにダイブ殺すことにも慣れてきた?」こてん

妹「首かしげないでよ似合ってる気がしなくもないけど可愛くないよ線細くて美人だとしても大の男がそんなことしても気持ち悪いだけだよそれもわかくn」

青年「ねぇ!? なんでそんなに悪口出てくるの!? しかもちょっと褒められてるから余計ぐさってなるよ!? それと僕まだ若いって!!」

妹「……え……?」

青年「ちょっとぉ!? なんか元からたくましかったけど、最近さらにたくましくなってないかな!?」

妹「そりゃ、誰かさんに鍛えられたからね……」

青年「僕か!! 僕のせいか! 自分に帰って来てるのか!?」

妹「どうだろうねー」

青年「ほんっと、もう! 確かにその強気なとこかったしね、折れない心かったけどさ!? 強すぎない!? もうちょっとしおらしくても……」

妹「よかったじゃん。最初の心で突っ走ろうよお兄さん」

青年「……僕のメンタル……」

妹「仮面被ってんだよね? じゃあ大丈夫じゃないの?」

青年「……どこで育て方間違えたんだろう……」

ナ『そうですね、まず暗殺者として育ててる時点で間違ってると思いますが……』

青年「……やっぱり暗殺者(ぼく)に育てるとか無理だったのかな……」

妹「……お兄さん?」

青年「んーん。なんでもないよ! あ、そうそう。知ってる? 明日、君が来てちょうど三年なんだよ?」

妹「へーーーー」

青年「うわ、めっちゃ興味ない!」

妹「だってどうでもいいし」

青年「もう、つまんないな。せっかくお祝い買ってあげようと思ったのに」

妹「どこに祝う要素があるの!? 暗殺者に拾われて訓練受けたって、世間一般では悲劇の始まりだよ!? 祝えないよ!? ついでに三年目とか、中途半端じゃない!?」

青年「えー、だって誕生日とかも知らないし」

妹「……女子か!!」

青年「え!?」

妹「暗殺者の思考じゃないよね!?」

青年「えぇー……ま、まぁ、ほら、最近頑張ってくれたし、ある程度力もつけたし、ちょうどいいから少し訓練内容切り替えるし、ついでだからお祝い上げるよ。ご褒美としてさ! ものによるけどおねだり聞くよ!!」

妹「ホント!? やった!! ……罠じゃないよね!?」

青年「疑い深いなぁ! ちょっとくらい素直に喜んでよ!!」

妹「わーい」棒読み

青年「それで喜んでるのかな!?」

妹「ありがとーおにーさん」

青年「もういいよ! いい? 明日はいつもの時間より遅くていいから、このビルの前の路地裏に来るんだよ? わかった?」

妹「え、お兄さん一緒じゃないの?」

青年「僕はちょっと準備あるからさ。変装? 耳にアメトリンのピアスつけとくから間違えないでね?」

妹「うーん、分かった?」

青年「不安だな……あ、見つかったらだめだからね? 殺されちゃうよ?」

妹「そんなのわかってるよ!」

青年「不安だなー……」


ナ『少女はまず銃を握るところから始めさせられました。小さくて軽い玩具のような銃です。ダーツのような矢が出ます。まずは紙の的を外さずに撃てるように。それと同時に走り込み・腕立てや腹筋などの体力・筋力をつける訓練。

  それがちゃんとこなせるようになったら、紙の的を人型のモノにして、心臓や頭のあたりを狙えるように。体力と筋力の訓練+気配を殺す訓練。さらに、ちいさな虫を殺すところから慣れさせられました。

  すこしでも青年が満足できなければ容赦なく殴られたり、蹴られたり、ご飯を抜きにされたりします。だから少女は頑張りました。頑張れました。ここまでは。

  的が動くようになりました。銃も本物になりました。小さくて反動のあまりない銃です。頑張れます。体力筋力、気配を殺す、体術の訓練。相手の青年は容赦がありませんが、それまでも殴られたりしていたので頑張れます。……目の前で鶏を絞める、それをやらせる。これは耐えられませんでした』

  妹「やだ……」

  青年「ご飯だよ? やらないとお肉食べれないよ?」

  妹「やだ……」

  青年「じゃぁ、生きたままさばくね? 痛いって悲鳴聞いておいて?」

  妹「やだ!!」

  青年「ヤダヤダばっかじゃだめなの、知ってるでしょ?」

  妹「やなものはいや!!」

  青年「はぁ、しょうがないね」

   どすっ

   ぐぇぇぇええええ!!

  妹「ひっ!?」

  青年「今日は、唐揚げにしようか?」

  妹「おえ……」

  青年「慣れるのはちょっとずつでいいけど、いきなりはどうせ無理だろうし? でもな、毎日鶏じゃ飽きるからね……週三くらいでやるか……兎でもいいかな、鹿は……持ってこれないしな~」

  妹「うぇぇ……」

  青年「むしろ食事、極限まで抜けばやらざるおえなくなるかな? ねぇ、どう思う?」

  妹「……」ばたんきゅー

  青年「あ、あれ? お嬢ちゃん? お嬢ちゃぁぁぁああん!?」

ナ『それでも人間は慣れてしまうもので。なぜならそうしないとずっとつらいままだからでしょうか』

  青年「やれる?」

  妹「……」

  青年「はい、包丁。重いから気を付けてね?」

  妹「……」

   すぱんっ

  妹「……」

  青年「……」

ナ『少女はそこで少し感情を壊してしまったのかもしれません。表情の抜け落ちた顔で一筋だけ涙を流しました。

  それからの少女はやだ、とあまり言わなくなりました。

  的が生きていないものから生きてるものになりました。遠くの森に連れていかれて猟師の真似事をさせられます。そのまま森の奥地に置き去りにされたりもしました。訓練も毒の扱いや暗器の使い方など暗殺目的のものが多くなりました。体術は最初の頃と変わらず、基本的に体術、のようなもの、どまりでした。これは少女がどうも成長期に見放されたらしく、戦うと言うより逃げるために体術を教えてもらっているからです。

  まだ、人間を殺せと言われてないのが幸いでした。それでもかなりの傷になっただろう生き物を殺す行為。

  少女はまだ正気です。ちゃんと少女のままでした。表だけでなく、内側も、まだまだ大丈夫そうでした。

  ある時青年が言いました』

  青年「うーん、そうだね、君は遠距離の方が向いてるかな」

  妹「え、今まで遠距離で育ててたんじゃなかったの? 銃とか……」

  青年「え、違うよ? できそうなやつは全部詰め込んでた」

  妹「ちょっと、だから毎日こんなぶっ倒れそうなの? ねぇ?」

  青年「やだな、プロは何でもできないとダメなんだよ。どんな場所でももぐりこんで相手ヤらないといけないからさ」

  妹「カタカナ怖い」

  青年「じゃ、殺る? まぁ、そんなことはどうだっていいんだけど。今までは体格的にできそうなやつこっからここまで~ってやってたけど、今日からこっちね」

  妹「……おっきい銃だね?」

  青年「そう。狙撃用。……うん、猟師さんもこういうおっきいの使ってるよ」

  妹「え、森に行ったとき、この小さい……」

  青年「うん、あれはちょっと反省してる……無茶だったかなって……」ぼそっ

  妹「……」じとー

  青年「あ、きょ、今日から魔法の勉強もしようね! これは大きいし、反動も結構だから君にとっては魔法なしじゃ撃てないと思ってたから渡さなかっただけなんだよホントだよ!?」

  妹「私何も言ってないけど」

  青年「……ま、魔法使える素質はあるから! 確認済みだから! だから頑張っておっきいのも使えるようになろうね!!」

  妹「……」じとー

  青年(視線が痛い……!!)

ナ『自業自得ですが。……そうして少女はスナイパーとしての道を歩み始めたのでした……』


ナ『そうして冒頭へ戻ります』

妹「明日か……うんと高いの買ってもらおうかなー……」

ナ『少女はたくましいです!! そうして次に続きます』

妹「え、続くの?」

作『なんだか長編になってしまい、あれ? 二けた? ま、まぁ、魔国の日常の方でだいぶ扱い酷かったし……ここでスナイパー推しとくよ!! くらいの勢いで書いております。はい』

ス「……」

妹「……どんまい、未来の私」

ス「いいもん。エブリデイの方ではちゃんとお姉さんとして結構出てるもん」

妹「……」

ス「胸焼けすごいけどねっ!! けっ!!」

妹「未来で一体何が……」

作『出番あるだけいいでしょう。妹ちゃん、未来はきっと糖尿病です』

妹「え……」

ス「甘ーい! にやにや止まんないし! これ砂糖吐ける! けっ!! むーねーやーけーがー!!」

妹(い、今が幸せかな……!?)

作『おっとぉ……?』

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