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異世界なんj民  作者: カミト改
第1章
3/13

第3話:【朗報】なんとかなりそうな件

 村長宅のドアを開けた瞬間、ドアの向こうでおしくらまんじゅうのように聞き耳を立てていた者たちがなだれ込んできた。

 当然のようにワイは勢いで押しつぶされアホな声をあげてうめく。

 その様子を見ながら村長は呆れたように言った。


「早く退いてあげなさい。ナンジェーミン様が死んでしまいますよ」


 獣人たちは慌てて俺の上から飛び退く。


「すすす、すみませんでしたぁ!」

「ごめんなさい」

「まったくもぅ」

「ほぉ↑えぇ↓」


 獣人たちは口々に言葉を発しながら退いていく。なんか1人だけC◯さくらのさ◯らちゃんみたいなやついるけど。


「か、勘弁してクレメンス…」


「クレメンス…?」


 村長は不思議そうに聞き返す。


「ヴェッ!マリモ!」


(噛んだ)


 「いえ何も」と言おうと思って焦って噛んでしまうワイ。


「左様ですか。ところで、ナンジェーミン様このままナノダ村まで行かれるおつもりですか?」


 なんかめんどくさいから流されたよう感じが否めなくもないが重要なことを聞いてくれた。

 できればこのまま一生養ってほしいのだがそういうわけにはいかないだろう。


(ワイ、よそモンやしな)


「厚かましいお願いになりますが、できればどこかで休めたら嬉しいです」


(靴ないし全身ドロドロだし、疲れたしな)


「であれば私の家に泊まられるとよい」


(きたー!!!)


 ワイは心の中で歓喜する。

 騙してるようで若干良心が痛むが身寄りがない以上どこかでしっかり休憩しておきたい。

 できれば服と靴もくださいとか言ってみたいけどね。


「村長そりゃあないぜ!」

「そうだそうだ!」

「俺んとここいよ」

「いいよこいよ」


 周りにいた獣人たちが次々に声を上げる。


(あれ?ワイなんか人気者?なんか最後1人は鼻息が荒いのが怖いが)


「遊びではないのだぞ君ら」


 村長は呆れて物申す。

 するとどこから蚊の鳴くような声が聞こえた。


「あの…」


 獣人たちがやいのやいの言い争っている中ワイは周囲を見渡す。


「あの!」


 獣人たちの後ろにもう1人少女らしき獣人がいた。

 真っ白の髪の毛と真っ白の耳がピコピコ動いている。

 必死な素振りで飛び跳ねてこっちにアピールしている。


(なんか見覚えがあるンゴね)


 この子は確か…そう、ンゴンゴに殺されそうになっていた子だ。


(名前は確か…)


「ジュラさん?」


 ワイはADHD特有のワーキングメモリのしょぼい海馬から女の子の名前を思い出す。


「そうです!ジュラです!」


「無事でよかったよ」


 なんか元気そうでよかった。この笑顔を見れただけでもワイが命をかけた甲斐があったというもの。

 偶然助かっただけだけど。


「ナンジェーミン…いえ、英雄様!私の家に来てください!」


(ん??????今なんかやべぇ呼び方されたような)


「あ!ジュラ!抜け駆けはずるいぞ!」

「そうよ!ドラゴンスレイヤー様はうちに来るんだから!」

「いいや、俺のとこだね!」

「いいよこいよ」


 またなんか変な肩書きが増えていて冷や汗が止まらないワイ。

 とりあえずみんな落ち着いてほしい。

 

「英雄様は私を助けてくれました!私には恩を返す義務があります!」


 10歳くらいの少女とは思えない人情固さ。実に見習いたい。


「それを言うならドラゴン殺した時点でこの国救ってるから“私たち”でしょ!」

「そうだそうだ!」

「よく言った」

「いいよこいよ」


 周りの獣人たちも猛反発する。


(ワイなんかが人気者なのは嬉しいんやけど、ちょっと収拾つかないンゴね)


 ここはワイ渾身の一発ギャグでこの場を収めるしかない。自分のことで言い争ってる時に使うセリフはこれしかあるまい。

 ワイは息を吸い、渾身のギャグを放った。


「やめて!私のために言い争わないで!」


(決まった!どうや?)


 ワイはドヤ顔で周囲を伺う。

 しかしその場の雰囲気はワイが期待していたものとは違った。

 シーンとした空気がその場を支配する。

 獣人たちはお互いに目を見合わせて不思議そうな顔をする。


(スベってもうたああああああああ)


 静かになったのはいいがネタは通用しないのは予想外だ。笑ってもいいんだよ?

 もういいや。さっさと選んでしまおう。気まずいし。


「えと…ジュラさんのとこ行っていいすか」


 消去法でジュラを選ぶことにした。あんだけアピールされたら断れないのと、一応直接的に助けたという体裁を取ることができる。

 というのは建前で、ワイが度し難いロリコンだという点を抜きにしてもケモロリっ子が昔から好きだったからというのが大きい。

 せっかくの異世界のケモロリっ子と触れ合える機会、ここで活かさずいつ活かす。

 いざ行かん。

 と、心の中で言い訳してみる。


「ナンジェーミン様がそう言うなら…」

「ドラゴンスレイヤー様が選んだものは仕方ないね」

「俺と熱い夜を過ごして欲しかったのに」

「はっきりわかんだね」


「英雄様!ありがとうございます!」


 なんかみんな渋々諦めてくれたようだ。

 あとドラゴンスレイヤーとか英雄様とかやめてほしいのだが。

 ホモスレの匂いもするし、さっさとずらかりたい。


「とんでもないよジュラさん、こちらこそありがとう。よろしくね。てなわけで村長そういうことでいいですかね?」


 ワイは早口でまとめに入る。


「私はかまいませんナンジェーミン様。ジュラ、ナンジェーミン様にくれぐれも失礼のないようにな」


「わかってます村長!」


 ジュラは満面の笑みで答えた。






 ジュラに手を引かれて村外れまで来たが生まれてこのかたおにゃにょこと手を繋いだのなんて保育園の時以来だ。小学校高学年くらいの女の子とはいえ、女性と付き合ったことすらないいじめられっ子ハッタショピザ豚童貞のワイには未知の体験である。

 小さな手がワイのゴツゴツした手をぎゅっと掴んでいる様はなんとも不思議な感覚だ。


(もしかしたらこれが人生のピークかもしれん。我が人生にいっぺんの悔いなし)


 などとアホなことを考えている間に小さな家の前に着いた。

 木で枠組みを作りそこに草を乾燥させたような屋根を乗せただけのようななんとも質素な風貌である。村長の家は木だけでしっかり目に造られていたが他の村人はより簡素な作りの家に住んでいるのだろうか。


(村長が言ってた貧乏な村というのはマジだったみたいやな)


 そこでワイはふと頭に浮かんだ疑問を聞こうとした。


「ジュラさん」


「はい?」


 ジュラはキョトンとした顔でこちらを見上げる。

 つぶらなまん丸お目目にふさふさした白いまつ毛がよく似合っていてとても美しい。

 顔も整っていてさぞモテることだろう。


(あ、いかんいかん。かわいすぎて見惚れてしまった)


「ゲフンゲフン。あのジュラさんはここで1人で住んでいるの?」


「はい。私1人だけです」


(ふむ。親おらんのかな)


「親御さんは?」


「お母さんは私が生まれた時に死んじゃって、お父さんは去年ンゴンゴに…」


(あ、ワイやっちまったかこれ)


 こういうところがワイのよくないところだ。何回反省してもこのデリカシーのなさが拭えない。

 ちゃんと言う前に考えておくべきだった。


「あ、その…ごめん。悪いこと聞いたね」


 ワイは素直に謝った。


「いえとんでもないです。もう大丈夫ですから」


「そっか。ならよかったよ。気分を害したら申し訳ない」


「それよりも」


 ジュラがこちらをぱっちりお目々で見上げる。

 瞳が透き通るように美しい。まるで宝石みたいだ。


「はいなんでしょうジュラさん」


「そのジュラさんはやめてください。ジュラでいいです」


「いやぁその、おにゃにょこと話すのは妙に緊張するもんで。それに呼び捨ては失礼かなぁっと思って」


「私は大丈夫です。さん付けされると距離を感じてしまいます」


(なるほど、この世界ではこういう感じはあんまり良くないんかな?それともこの子の性格か)


「じゃあジュラって呼ばせてもらうよ」


「はい英雄様」


(いやそれやめて?)


「あの…ジュラ」


「はい」


「英雄様っていうのは良くないと思うんだ。だってこう仰々しいというかなんというか」


「私はそっちの方がしっくりくると思いましたけど」


(ダメだこいつ…早くなんとかしないと)


「ゲフン。いいかい、俺は英雄でもなんでもない。ただの一般人だ。だからドラゴンスレイヤーとか英雄様とか歯の浮くような肩書きはやめてクレメンス」


 ジュラは不思議そうな顔をして話を聞いている。やっぱり言ってることをイマイチ理解できてない様子だ。


「では、なんと呼べばいいですか!」


 ぐいっと顔を寄せて聞いてくる。


(ちけぇよ…)


 女性耐性のないワイは顔を寄せられただけで少し照れてしまう。


「うーんそうだなぁ」


(名前…忘れちゃったんだよね何故か)


 いくら考えても自分に名前はさっぱり思い出せないここにくる前の記憶もないのも不思議だ。

 やはりここは現実ではなく夢の中なのだろうか。

 もしくは幻覚か。


「なんj民でいいよ」


(まぁこれがしっくりくるしな)


「じゃあナンジェーミン様で」


「いいえ、様はいりませんよジュラ()()


 お返しにさん付けしてみる。

 

「むむ!たしかにそう言われると様付けは良くないですね!」


 随分聞き分けが良いことで。


「だろ?んじゃ、なんj民でよろしゅうに」


「わかりましたナンジェーミン!」


 なんかすごい変な感じするけど様をつけられるよりはマシか。

 さて、足が泥だらけだしそろぼち家の中に入れていただきたいが、泥だらけのまま入るのも忍びないか。

 日元(ひのもと)の基準で考えてしまうのはよくないかもしれないな。

 この世界では土足で家に上がるのが普通かもしれないし、村長の家は土足だったしな。


「なぁジュラ」


「なんでしょう」


「このまま入って大丈夫?」


 ワイは泥だらけの足を見せる


「大丈夫ですよ。なぜそんなことを聞くんですか?」


 ジュラは本当に不思議そうな顔をして聞く。


「いや、なんでもないよ。気にするかなって思っただけ」


(まぁ、そういうこともあるよな。村長も普通にあげてくれたし)


 そうこう考えている間にジュラが家のドアを開けた。


「ナンジェーミン、入ってください!」


 それにしても口調な丁寧の子である。今時こんな丁寧な言葉話せる小学生いるだろうか。いやいない。

 しかし、ワイは敬語はあまり好きではないし、敬語を使われるような人物でもない。


(後で敬語もいらないって言っとくか)


 そう思い、ジュラの家にお邪魔する。

 夜だから部屋の中は真っ暗かと思ったら暖炉に火が灯っている。

 事前に火を焚いていたようだ。

 中は村長宅とあんまり変わらない感じの作りだった。

 真ん中に2人用のテーブルと椅子2つ、使い古された家具に、奥には炊事場らしきものがある。あとはおそらく寝室であろう扉があるだけだ。

 2人では少し狭そうだが1人だとそこまで狭くないだろう。

 しかしどうやって暮らしているのだろうか。

 誰かしらから援助されているのかそれとも自力でなんとかしているのか。ともあれ大人びた喋り方から推察するに相当苦労してきたに違いない。

 あまり詮索するのも野暮ってものだろう。

 

「実家のような安心感だね」


「そうですか?よかったです」


 ワイはあまりに普通の感想を漏らす。

 正直こういう時なんて言ったらいいかわからなかった。

 対人経験が乏しいピザ豚童貞の戯言だと思って流してくれていた方が気楽である。


(そういえば、誰かの家に泊まるのは初めてやな)


 初めての場所、初めて会う人々、初めて人の家に泊まる。何もかもが初めてで新鮮だ。

 ネットばっかやってた今までとは訳が違う。


(結構緊張するンゴね)ゴクリンコ


「緊張してますか?」


 ジュラがワイの顔を覗き込む様な仕草で問いかける。

 クリクリお目々がなんとも美しい。

 やはりとんでもない美少女だ。

 クラゲウルフっぽい髪型と真っ白な頭髪がよくマッチしている。

 それだけでも十分なのに真っ白の猫耳までついてるなんて反則である。

 かわいい以外出てこない。


(おっと、いかんいかん。見惚れてしもうたわ)


「いやぁ、人ん家に泊まるの初めてで緊張するなぁって」


「ナンジェーミンみたいな人も緊張とかするんですね」


(ワイのことなんだと思っとるんやジュラさん)


「そりゃあそうよ。俺一般人だし」


 信じてもらえなさそうだけど。


「そうだ!」


 ジュラが突然声を上げる。


「は、はい!」


 ワイはびっくりしてアホな返事をしてしまう。


「服と靴必要ですよね?」


(ああ、そのことか。ジュラ、グッジョブ)


「必要。めっちゃ必要」


「ちょっと待っててください」


 ジュラは足早にクローゼットらしきところを開く。

 真っ白なしっぽがフリフリと動くたびにワイの目もそれに釣られて振り子のように左右に振れる。

 

「ありました!」


 ジュラは無邪気な屈託のない笑顔で服を取り出す。

 取り出された服は少々埃っぽいが男性用のシャツっぽい感じだ。

 なんで持っているのか。


「ジュラそれって…」


 大体誰のか予想がつくのであらかじめ聞いておくことにする。


「ん?これですか?これは2年前までお隣に住んでいたマリサおばさんから貰ったものです」


(予想と違ったぁあああああ)


 てっきり父のとか言うかと思ったが、全然違った。ハヤトチリして損したぜ。


「あ、そうなんだよかった」


「よかった?」


「ヴェ!マリモ!」


「ふふふ、なんですかそれ」


 ジュラはおかしそうに笑う。

 笑い方もなんとも可愛らしい。


「これはなんというか、噛んだというか」


「わざとなのかと思いました」


(バレた?)てへ


「バレちゃったかぁ。いやぁなんかジュラみたいなかわいい女の子と一緒にいると緊張しちゃってさ」


「かわっ…」


 なぜか顔を真っ赤にするジュラ。


(ワイまた余計なこと言っちゃったかな)


「そ、そうですか。からかわないでくださいよもう」


 もじもじしながら照れ隠しをする。


(あー違ったみたいよかった)


「からかってないよ。ジュラはかわいい。俺が保証する。きっと将来はモッテモテだ」


「も、もういいですから!」


 さらに顔を真っ赤にして顔を隠すジュラ。とってもかわいい。


「ほら!そんなことはどうでもいいのでこれ着てください!」


 誤魔化すように服を渡してくる。

 ちょっとやりすぎたかな。本音なんだけど。

 でも服渡されても体中ドロドロなのでできれば風呂か何か入りたい気分である。


「なぁジュラ」


「な、なんですか」


 やや警戒しながら返事するジュラ。

 

(いやそんな警戒しないでもろて)


「服着る前に泥落としたいんだけどお風呂か何かあるかな」


 ジュラはワイを一瞥して「たしかに」と呟き、質問に答えてくれる。


「えっと、お風呂はないですけど、水を井戸から汲んできて桶の中に貯めてますので使う分だけすくって使ってください」


(なるほどそういうパターンかぁ)


 まぁ異世界の片田舎にそんなものはないことはわかっていたが。

 日元(ひのもと)の基準で考えてはいけない。

 そう考えるとワイは恵まれた環境でぬくぬく生きてきたということだ。

 クソデブヒキニートのワイ、反省の極みである。

 

「ありがとうジュラ。よければ使い方も教えてくれるかな?」


「もちろんです!」


 ジュラは屈託のない笑顔で答えてくれた。





 さっぱりしたワイはジュラからもらった服を着て靴を履き、リビングに戻る。

 鏡がないのでどんな風貌かわからないのでなんとも言えないが似合っているような気はする。

 たぶんきっとおそらくメイビィ。

 それを見たジュラは「似合ってないですね」とクスリと笑った。

 

(まぁそうっすよねw)


 何はともあれワイは小綺麗になり、なんとか外を歩けるレベルにはなっただけでも感謝すべきだろう。

 

「じゃあ私も身体を清めてきますね」


 そう言いジュラは脱衣所へ向かう。

 

「なぬ」


 ワイはジュラを凝視した。


「覗いたら口聞きませんからね」


 わかっていたかのようにジュラは答える。

 ワイのスケベ心が読まれていたようだ。


「な、なんのことやらピューピュー」


 わざとらしく口笛を吹いて誤魔化す。


「冗談ですよ。じゃあ行ってきますね」


 ジュラはさっさと行ってしまった。

 これは「見るなよ?見るなよ?」のフリかと関西人のワイは勘違いしそうだがピザ豚童貞のワイにそんな勇気はない。

 世の中の陽キャはどうやっておにゃにょことスマートに致しているのか気になるところである。

 

(冗談はさておき…暇になった今の時間を使って情報をできるだけ簡潔にまとめねばいかんな)


 ワイはテーブルの上に村長からいただいた地図を広げる。

 まずここがダゼ村。

 エンテルエンウという獣人族国家の南東方面の国境付近。

 村長は北上するとナノダ村に着くって言ってたけど、歩いても1日はかかるって遠すぎる。

 王都までの道順を聞いたはいいもののこれはかなり骨が折れそうだ。


(転移魔法みたいなものがあれば便利なんやけどなぁ)


 異世界転移ならチート能力の一つや二つくらい特典で付与されててもいいんだが、あいにく現実は甘くないらしい。

 とりあえずナノダ村まで歩き、何泊かして身体を休めて、ズンダモッティまでの道順はナノダ村の人に聞いてまわればいいか。


(コミュ障だけど大丈夫なんかな)


 だがいきなりの異世界召喚なので生きるためにはコミュ障とか言ってられない。

 行動あるのみである。

 となると当面の路銀の問題が付きまとう。

 村長からもらったお金は3000シルバーでワイの世界での出身国である日元(ひのもと)の通貨単位である延元(えんげん)に変換するとおおよそ30000延元である。

 一泊するにも食料を調達するにもシルバーが必要になると考えるとかなり心許ない。

 稼ぎながら向かっても王都まで半年以上はかかる可能性がある。

 また、とりあえず王都まで向かう目標にしているがそれ以降のことはあまり考えてはいない。

 王都であれば冒険者のような仕事にありつけるかもしれないし、仕事の幅が広がるだろうという甘い目算である。

 なんともまぁざっくりとした計画だ。

 

(本当にワイはこの世界でやっていけるんやろか…)


 ワイの唯一の取り柄はポジティブさなので「いかんいかん」と呟き、ネガティブな思考を一旦放棄しておく。


(なんとかしていくしかないな)


 ワイは心の中で覚悟を決めるのであった。

どうも作者のカミト改です。


文章は6000文字から7000文字を目途に書いていく予定です。少し長いかもしれませんが付き合っていただけると幸いです。Twitterのアカウントを作成しましたので応援していただけると泣いて喜びます。


旧Twitter/X:@nanj_min114514

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