第10話:可能性の獣と路地裏にゃんこ
にゃあはネコシロ。
ナノダ村の路地裏に住むにゃんこです。
どうですか?かわいいでしょう?
では本題に入りますね。
最近あの恐ろしいドラゴンの気配がすっかり消えちゃったんですよ。
聞くところによると、ナンジェーミンとかいう変な名前のやつに倒されたらしいです。
驚きましたよ!あのどらごんろーどとかいう化け物を倒せるやつがいるなんてびっくりですよ!
え?どんなやつかって?
ごめんなさい。それはにゃあもわからないんです。
なんでもにゃあはずっとここら一体の路地裏で過ごしてきたんですから。
だからドラゴンがいなくなったのでにゃあはズンダモッティっていう別の街へ行くことにしました。
以前からこの村を離れたいと思っていましたし、あんなことがありましたからね。
え?あんなことって?
それがですね、最近なんか黄色の化け物みたいなのがこの村に訪ねてきたらしいです。
え?どんなやつかって?
実際にそいつに遭遇したので詳しく話しますよ!
そりゃあもうどがつく変態でした!
え?なにがどう変態かって?
落ち着いて聞いてください。今から話しますから。
これはその化け物と遭遇した後に他の野良猫から聞いた話なんですけど、その黄色い化け物は2日前にやってきて村の青年と両刃の儀で戦ったらしいです。
どういう経緯でそうなったかはわかりませんけど。
両刃の儀で戦ったのは別にどうでもいいんですよ。
問題はその黄色い化け物が勝った時の”要求”ですよ!
何だったと思いますか!
え?わからない?そうでしょうね。あんなキチガイみたいな要求するやつはこの世であいつしかいません!
気になりますか?そうですよね。
それがですね、「全裸で白目剝いてブリッジ」だそうです。
わけがわからなくないですか?
しかもですね、その化け物、両刃の儀に勝っちゃったんですよ!
そのあとはもうおわかりですね。
そうです。大広間で相手を素っ裸にひん剥いて群衆の前で白目剥いてブリッジさせたんですよ!
変態すぎますよね。
それを見ながらその化け物は笑っていたらしいです。
ほんと悪魔ですよ!
そしてこの後が問題なんですよ!
その時のにゃあはそんなこと知る由もなかったので全く警戒していませんでした。
にゃあはいつものように路地裏で毛づくろいをしていました。
そんなときです。
来たんですよ。黄色のカエルみたいな目がぎょろっとした化け物が。
にゃあは恐ろしくて動けませんでした。
その化け物は「んふーっんふーっ」と鼻息を荒くしてやや興奮気味でとても気味が悪かったです。
あまりにも怖くて恥ずかしながらにゃあは失禁してしまいました。
精一杯の威嚇をしてみたんですが、その化け物には全く効果がなくどんどん近づいて来るではありませんか!
にゃあはもう終わったと思いましたよ!
化け物は威嚇するにゃあの目の前に来てしゃがんで手を伸ばしてきました。
手をはたきたかったんですけど怖さが勝って何もできませんでした。
化け物はにゃあの背中に触れて撫でてきました。
てっきり食べられるのかと思ったから本当に何もされなくてよかったですよ。
どうやら違ったみたいです。
化け物は逆立ったにゃあの毛並みを確かめるようにくまなく撫でまわしてきました。
撫でるのがうまくてちょっと気持ち良くなったのはここだけの話ですよ!
にゃあが少し安心していたら化け物は言葉を発したんですよ。
「はぁ。君はふわふわだね」って。
別にそれはいいんですよ。その後言った言葉が衝撃的過ぎて物覚えの悪いにゃあの脳に鮮明にこびりついてます!
え?何を言ったのかって?
いいですか!耳の穴かっぽじってよく聞いてください!
その化け物はこう言いました。
「ジュラのおっぱい揉みたいなぁ。仕方ない君で我慢するか。もみもみなんつってな」って!
にゃあのおなかをいやらしい目つきで揉んできたんですよ!
にゃあはあまりにもそれがキモ過ぎて一目散に逃げました。
もう必死で逃げていたものですからその後のことはわかりません。
あれはいったい何だったのでしょう。
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どうも作者のカミト改です。読んでいただきありがとうございます。
今回は新キャラのネコシロちゃんです。なんj民の畜生エピソードを語る重要キャラで物語の区切りで登場する語り手みたいなものだと思っていてください。




