我が家の守護神
痛てえっ。痛えな、おい。
お前が酔っぱらって帰ってくるとすぐこれだ。
ったく、投げんなっての。
まあ、体は頑丈なほうだからそう簡単には壊れないけどな。
と言ったって限度ってものがあるぞ。もう少し大事に扱え。俺を。
ほらほら、俺の上に物を置くなよ。
まあた見失って、無い無いって、いっつもパニくってるじゃねえか。
場所を決めろよ、俺の居場所をよ。
前に会った奴はもうちょっと賢かったぞ。
俺はお前にとって相棒だろ?なかったら生活成り立たないぜ?
誰のおかげで生活できてんの?ってそれはさすがに言い過ぎか。
なあ、聞いてるか?
でもな、俺だって一役かってるだろ?
色んなものからいつもお前とここと両方守ってるぜ。
お前が仕事に行ってる時とか、彼女とデートしに行く時とか、お前が旅行に行く時とかさ。
変なセールスマンとかからも。
お前がテレビを見てる時、飯食ってる時、寝てる時だって。
もう言い出したらきりがないくらい、年中両方守ってる。
あ、あと、この間彼女がここに泊まりに来た時も俺は黙って協力しただろ。
何してたか見て見ぬふりもしてたけどな。
あ、もうこんな時間だぞ。日付が変わっちまうぞ。
風呂入って寝ろよ。
明日からまた仕事だろ?
その前に俺に一仕事させたか確認しろ。
カギかけたか?