使い魔
謎の記憶、「灰色の呪い」の記憶には、そういう多分「ムー大陸最後の」「賢者」がいたけれど
彼女は謎の使い魔を連れている、茶髪の女性だった。
使い魔はなんか干しかぶみたいな色合い。形がない。目も無くて耳も無くて手も足も羽も角もなくて
いつも「賢者」の側で、よく笑う。
あれは、やはり「深紅の悪魔」の記憶らしく、奇怪なものがいっぱいだな、と思えるね。
使い魔として形が無いという事は、黒魔術師でもあるまいし、魔術ギルドのものには珍しい。
鳥とかトカゲとか
魚、ネズミ、犬、
虫を使い魔として持つ人もいると聞いた。でも、虫もちゃんと姿かたあるのね。
このものは術師の勢いのエーテルを貰う関係で、気の通路が通る。
偵察の兵みたいに、使い魔で収集した情報はとても大事で、戦争の戦闘には凄く大事な戦力だ。
でも、「形ないもの」はそれが難しい。
目も耳もないものの気が通って、なにがわかる?
しかも、共感が難しい形のものは術師の体との差が大きすぎる。
使い魔として維持する意味がないのだ。
黒魔術師以外はね。
そう、そのものたちはこういう使い魔が大好きなんだ。
ぶにゅぶにゅの怪しいものを崇めるもの。だから、使い魔もぶにゅぶにゅだという事だ。
訊くには黒魔術師たちは、この使い魔を操って「幻想」を補助する目的で使ったり、
暗殺に使うとか、黒魔術を施すための生贄に使ったり、普段はそのストップのために
確かに邪悪だな、という考えがするのだ。
でも、おれが知ってるこういうぶにゅぶにゅの魔法生物と
気持ち悪い記憶の物は大違いがあって、いつも笑っていたらしい。
笑うのはおかしい。非常の。
もともとそういうのは感情はもちろん、自意識も持たない沼みたいなものだ。
沼が楽しさとかわかるはずがなかろう。
「あー本当にだめだ。頭の限界だ」
実は、おれはここの何日、「自分のいけない知識」が漏れないか不安すぎて
夜にぜんぜん寝てない。だから凄く頭が重かったのだ。
ちょっと休んで「元素魔術「火」」の勉強を再開しようとしたのに、だめだ。
一回部屋もどって仮寝する。
そうやっておれは「火の堂」から出てる最中であった。
「くっそ眠そうなだな、坊や」
う、別に会えようと思ってなくた教授が話をかけた。
「ごきげんですか」
「うん、とても健康」
そういえば、「水」の属性の使い魔も、ちょっとはそんな感じだったな。
インクのようにぬるぬるで、表面に有用な性質を持つ。
言葉を言うと喉が感じられるような性質を利用して
なにかの新しい形の情報収集手段として開発されたものがいたな。




