とても些細な事
「ふん、こんな感じじゃいいでしょう。では、面白い旅になる事を祈ります、■■■■さま」
「うむ、ありがとな」
そう言い、メロン頭の少女は両手を開いて、自分の体に振ると、枝の粉雪を振る様に、花粉になって姿を消えた。
「いや、カブトムシに戻って飛んでいくのではないんかい」
そして、その花粉は跡形もなく消えるのではなくて、普通に冬風に乗って消え去った。
「くしゅん!!」
全体的にクソガキであった。
鼻水が出るのは いやだったので、
そして、その花粉は跡形もなく消えるのではなくて、普通に冬風に乗って消え去った。
「面倒くさいなこいつ」
ほれほれと、かぜおこしで花粉を飛ばす。
「「霊属性の子」を探るのがいったんの目的だな」
邪神はフィレンツェに向かうのである。
一方その頃、ステラ・ロサは普通に歩いていたのだ。
白
白
黒
ダークグリーン
「なんかすごい長い時間を旅した気分になりますが」
「それは人の子が歩くとだいたいそうだ」
そうである。
「それはそうですが。」
わたしはステラ・ロサ。桜のドルイドだ。ここはなんか知らない郷とフィレンツェの中間の道で、フィレンツェはなんか警備を立てて「有料道路」を経営してるらしい。
まあ、長期的にはお金ができたらこのようにこっそりと通らなくてもいいと思うけど、その場合にも250㎝の狼に乗って走るとかは難しいと思うので、結局どの方向に向かったらいいか、悩み所であった。
「向かうのはフィレンツェだとしても、いったん都市に行って何をする予定だった?」
「まだ言ってなかったんですね。なんも計画もないです。ただ「知ってる地域だから」戻ってるだけです」
「もともとフィレンツェが目的でもなかったな」
「まま、都市から図ると、いつもの朝のトレーニングができるから、多分平凡の技術が凄く発展しないかぎり、その川辺はずっとそうなると思います」
村ができるには小さくて、隠れ里ができるには辿り着くことが容易いところだもんな。
水も別に美味しくないし。(たぶんクララの時だったら飲めない水だ)
「うむ。一応の根拠地ではあったな。何日かをちょっと違う場所で過ごして、改めて感じる」
「そうですね。安定感は大事ですね。」
そんなに、そもそも長く歩くことは怠いとか感じることに使われる心も溶かしてしまうので、そして、わたしは昨日よく寝て「コアの整列」は良い感じだったので、なんも考えずにブイオ様との雑談を続けた。
「そう言えば、「海」とか、「早起き」とか、最近 夢で見たんです」
「おまえ夢も見るのか」
「人ですもの」
「夢は基本的に魂が散り散りになって、周りと混ざった後戻るのだろう。おまえの不安な境界の構造では不可能な行為だと思った」
「それはなんの夢話です?」
夢の話でもなくて、なんか夢の仕組みの話だった。
「そんなことは「賢者の国」の知識にもあるんじゃないか?」
「なにを堂々と」
「まあ、こうやって無事であることは、その後もちゃんと元の体に戻れるという事だから、それは良い事だね」
「そうですよ。「森の姫様」の夢がありますもの、わたしは」
「そうだったな」
「本当に「白神女」くらい歩けます。何回も寝て、起きますよ。
「クララ」の時の渇望は、それくらいだった」
「その「クララ」の子は本当に人として珍しい」
「そうですね。魔力適性も無いのに、このように「人の子と「深紅の悪魔」の混ざり」なのに、ふつうに「過去の自分」として感じられるのは不思議です」
「それも頭白い子だからか」
「そうかも」
わからないけど。




