ドリームランドの継承者
「……というのはボケだ。もう俺も中央堂からの告知を伝えたつもりだけど。フラマたちの性格では常識というのはとても硬い。『ドルイドという人がいる』という常識……その過去に聞いた言葉がもう入力されていると、それがあんま消えないらしい」
赤髪の少年はやれやれと優雅なジェスチャーを取る。これは平凡の軍人の家系から学ぶ仕草なんだろうか。
「はあ」
災難のちょっとの幸いなことに、ミカエルくんは「ドルイドという概念を、教皇庁の非凡科は認めないことにした」という行いの意味をちゃんと理解してそれを、「使わないこと」を生徒たちにもさせているつもりだった。そう思えた。
マギアは「聖堂の奇跡の様なチカラ」を振るうものだというキャッチコピーを持ってる集団だ。それが、白神女とその弟子たちという存在を認めると、それは「非凡使いというものが利得になることもある」という思想は勝手に維持してくれるけど、どう考えても古代ローマやギリシャや海を渡ってあるエジプトなどなど。そういう「バイブルの叙述よりギリ古かも知れない国家」は……「あいつらは『信じないもの』だから」と合理化ができるけど、そこもここも白神女が普通にいるのが問題だ。彼女と神獣が一番古いみんなのばあちゃんとして行き来することは「バイブルの話とちょっと……矛盾しませんか?」になりやすいので(もちろんそういう言葉が本当の本当に耐えなかったマギアは破門になるか、火刑にされるということだ)非常に厄介な対象。だから「認めない」ことはそう決まってると実はマギアたちのためになるけど、でもフラマたちはいったんエーテルも性格も火の様な人だから、自分も知らぬうちに、心の底に固まっている……慣れてる言葉で話し出すのだ。
でもそれでも尊敬する学長の言葉さえも聞かないとは、火の魔術師たちは本当に勝手だらしい。
「でもそのあとはボケではなくてちょっと聞きたかったけど、ドルイドさんの…………」
「……」
直ってねえ!!!
彼も、「堂」の大魔術師であり実は今のギルド長より先に今のアルティとしてのパワーを上げていた、何万人を焼いている化け物だとしても、オフではうっかりする13歳の少年だったのだ。
「……薬師さんの職場は中央堂で、俺は無限に留守になって出場することは少ない立場だとしてもその代わりにこのヨーロッパで人を焼いているフラマの子たちの運用を、大砲人間としての傭兵の計画を検討しないといけない。実は非凡ハンターたちの案件は他の職員に押してからも100%だ」
「大変ですね!」
「だから、それが2倍になってた最近の『大魔術』の準備のあいだは『気になる〜〜〜』となってても仕方なかったのだ。
クアトロのエンブリオくん。彼の話に戻ると……彼は元々は『仕方ないから、フラマとして絞ろう』としてたのだ。たぶん」
たぶん……
「そうですね。彼と初めて話したその時期はわたしも別にエンブリオくんの家族になるとは思ってませんでしたが、『この四属性のうちにおれの属性はあるのでしょうか』と言ってるから、頑張れと言っただけです」
「そう」
そうだな。ギルド長はこういうのは聞いてなかった。この話を聞くことはできるかもだけど。
「それが、普通考えると『特例』ではなくなりフラマになるのが多い……とかは知りませんでした。『四属性、難しいです。2年経ちました』くらいを聞いてたと思うけど、彼ともうけっこう長いから曖昧です。
当時のエンブリオくんは、赤の他人からの言葉を聞きたかったかも」
「なるほど」
「ここに来て専属薬師になって、アストラ・ネロさまに聞いてますね。聞きすぎてますね」
「そうか」
「エンブリオくんに聞くには、特例の天才がいっぱいいて、それぞれの堂の大魔術師の方々はもちろん教授たちも専門魔術師もみんなお偉い人。そのうち『天才の1人で、その天才のまま維持できたものは少ない』という話でしたが、まあ、そうですね。専門を絞らないと難しいことだったと、固有魔力のことだったと今は理解してるつもりです」
ミカエルくんは眉毛を上げる。
そして咄嗟に違う話題を出した。
「その言い方では、アストラさんに『レヴィアタンの海賊』のことも聞いた様に思える」
あ、これ罠だ。この人は意図してないとしても、ミカエル学長が「レヴィアタンの残骸は教皇庁非凡科に隠されてるかも知れないという噂があって、それを大魔術師として俺は事実だとしている」とエンブリオくんに言ってたことをわたしが知るとだめだな。(もちろんエンブリオくんはそういうのをめっちゃ話してくれるし、わたしも「ムー大陸の夢」や「灰色の呪いとして花びらになったわたし」のことなどを無茶苦茶喋るけど)
「そうですね。詳細は知りませんが、その事変のあとの長い間……のあと、学長が武力としてのギルドを引き起こしたと」
その言葉に、ミカエル・グエラはちょっと「うっ」した表情だった。
「武力、ね……」
うん、やはりこういうのは裏表なしに言葉を返すといいことだ。
人の根に持つ話から突くのが正解だろう。そうですよ。わたしは別に君の相談役になれないと思うよ。「君もそういうことを言う人ですか」だと勝手に思ってください。
今回のステラさんの言い方は以前ニコニコで見た「パラノイア風にんじゃTRPG肉声セッション」のようなものです。細かすぎるな。




