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お仕事とルーティンのことこと

先も昼飯(ひるめし)を食堂で食べて、(ばん)(はん)もまただ。

この物語、「白花語(しろばながたり)」が後世に残って本になって、これをもし手にする読者さんのきみがいるのなら。ねえ、その社会は魔術ギルドはありますか?一千年の歴史を誇る魔術史は残って、平凡の人たちの魔力お仕事の認識は維持できていますかな。

ともかく、そういう、そうではないどんな社会であってもだ。「話のカスすらも残ってない」ムーの最悪と違って、平凡の社会でこの桜のドルイドのステラ・ロサさんの話が読めるのであれば……読者さんは学校や訓練所、専門の職場などを経験して(かよ)う人なんだろう。もしくは、そんな人の家族として知ることが多いだろう。


そのどの社会でも似た様なものだと思うのだ。人は1人で生きれないからね。そういう環境できみがこの話を見ていることを前提にするのなら、流石に同じご飯をずっと食べることは「またこれなんだな」になるだろう。そういうこともちょっとはあるのが人の仕組みだ。いったんクララちゃんはそうだ。それこそが「もっと贅沢でありたい」と平凡の生き物が命を続いてた仕組みなのかも知れないが……

逆に贅沢すぎて滅んだ「賢者の国」でもあるまいし、ギルドの食堂は今日の夕ご飯もスーパー美味しいパネとスープだ。わたしの故郷の薄いスープよりぜんぜん贅沢で、わたしは実はそんなに「またこれか」の方の人ではない。(どっちだよ)

いただきます。


その、今日の昼飯と晩御飯の間隔(かんかく)感覚(かんかく)が遠い様で近い様であることは、昨日と今日、わたしが共にしたのがギルドのお仕事で、ぜんぜん「ステラ・ロサの仕事」という感覚がなかったから、だな。

もちろんわたしは堅実なお仕事をするプロなので、「神秘的な旅じゃないのいやだー」というものではないが(たぶん)そして、今回の出場自体が実はわたしが「スターダスト」のヒントを探したいとアストラさんに言葉を伝えて間接的にこうなったのでもあったが。


わたしは、でも!!!ちょっとしょぼん(´・_・`)としてるのだ。

なんか怪物の戦いを遠くで見るそういう感じの「大魔術」が進むかな、その間のちょっと危険に()うかな、と思ったのだ。そのわたしをエンブリオくんが「炎矢」で助けるとかそういうの、あり得るだろうとちょっと思ったけど。残念(ざんねん)なことに、そして有難(ありがた)いことに、現実というのは普通で地味で、そんなに劇的(ドラマチック)ではない。ギルドの先のアリアさんたちが頑張って()った計画のまま金と人が動いて、フラマの人たちが「黒い兵団」から参考してる平凡の戦略戦術をなんかギルドの属性のマギア達が一緒に戦うやつと共に合わせて、草木の怪物を上手く倒したらしくて……わたしたちはその後で出発した。

しかも、明らかに非凡のものであるアルベルト氏さえ今頃は「うむ、普通だな」と野営地で平凡の技術者さんやデュラの人やアクアの人と晩御飯を食っているはずだ。普通すぎる。

寒い夜でもない今頃だ。エンブリオくんは超暇なんだろう。フラマたちのお仕事はちょっとの温熱器具だと言った。

もぐもぐ。


ピキーン

きいいいい〜


そして、その時に最悪が(あらわ)れた。


いや、別に賢者の国の「ムーの最悪」でも、その前にもう(ちり)になってると賢者の師匠が言ったらしい、そんな「深紅の悪魔としてのわたしの」記憶がありましたとエンブリオくんがいつかの夜に教えてくれた「ムー大陸の夢」の中の師匠と親しい75000年前の(もしくはそれよりも遥か昔の)なぞなぞ賢者さんでもない、

普通に今のマギアの最強!

火の堂、ミカエル・グエラ教授が現れたのだ。


「こんばんは」


わたしはちょっと立って挨拶をする。


「こんばんは、ミカエル学長」


「いいです。生徒たちが『たぶぅんあの頭白い人夕にも食堂行くと思いますよ』と言ってた通りだ」


やはりフラマの子たち、杜撰(ずさん)すぎる。「いや、昼飯は食ったし、すぐ行くか」とわたしが去ったらどうするんだよ。尊敬するせんせいが時間の浪費になるんじゃないか。まあ、その場合もただ13歳の少年が食堂に無駄足をする、晩御飯を食べるだけだけど。

このように、本当に現実が動くのはわたしが想定することと違って困るのだ。なんでここでミケーレ氏が現れるのかよ。


わたしはまた席に座って、堂々と前に座る(困ります)学長を見た。


「食事になさいますか」


「いや、食べました」


マジで意味がわからなかった。


「わたしに御用(ごよう)ですか」


「いや、そうだけど別に重くありません。本当に俺もほかのフラマたちと同じだ。夜に頭が光るエンブリオくんの彼女さんがいると言って、見に来ただけだ。食事をどうぞ」


「はあ」


うむ、「ムーの最悪」より最悪だ。とんだ災難(さいなん)だ。

でも、わたしは「(はやて)の傾向」が通ってるものなので、たぶんこれくらいの状況は上手く流せるはず。

そして、本当にわたしが食べ終わるまで、ミケーレくんはわたしのことを静かに見ているだけだったのだ……。食事をどうぞ、というのは食べる間「は」邪魔しないということだったのだ。


「よく食べますな」


「ご馳走様でした」


「ドルイドさんは、エンブリオくんをどうしたいですか?」


「はい?」


本当にフラマたちには「ドルイドという言葉自体を使わないことで平凡の社会の人たちの認識で()てるマギアの権威を強化する」という政策が……その意図がぜんぜん聞こえていないのだろうか……

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