システマは永遠に続かない
「破壊か。魔術ギルドは奇抜な人たちの集まりですから、普段も『でも自分たちが生きるにはここが最上だから』が唯一の枷ですね」
「そう。どんなに平凡の人たちの社会の中で『非凡狩り』があっても、聖堂のバイブルの権威で認められても、実際に労働時間や福利厚生などの待遇がよくても、事後のディミティスの調査と契約関係などの魔力の検証があるとしても……」
「そこで固有魔力の登録システマも」
「そうそう。そして『行動に移ってない戯言はちょっと見逃す』も安全装置の意図だ。『もうあとがないのだ!!!』を防いでくれるから」
「なるほどそうか」
システマとしての枷はちょっと多かった。
「まあ、そういうのをギルドもそれぞれの堂も非凡科も、非凡のことに慣れてる各地のお偉いさんも色々考えて実践に移っているが……」
「改めて思うと無茶苦茶に設置されてる安全装置です」
「でもその最後の最後の魔力お仕事が平凡の世界とは全然違う属性の、もしくは属性で別に分けられていない魔法効果の範疇以外は夢や幻想そのものだから、極めて危険で繊細なものなのだ。
心のお仕事。
だから、たぶん白神女は結局の結局、子供向けの健康の教えのようなあれだけを自分に従う非凡使いの子に教えたのかも知れない」
「夜更かししない、野菜食べる、ちょっかい出さない」
「そう。寝不足でお腹壊して怒るものを人の歴史のような時間見てきたのだろう。神獣で踏むしかないよ」
「えええー!!!
まあ、そうですね」
その話は白神女が好きな人はあんまり言わないことにしている。だってただ均衡を保っている……の方が百万回見るにいいからだ。
「なぜ彼女が大事に関わらずみんなのばあちゃんで居れるか、白い子をちょっと利用しようとするのかの話になるが、ともかく彼女もただのなんもないのにあらゆる歴史や普通に最近の報告書に登場しては……したのではないと言うことだ」
そして「殺されたかも知れない」の話が出てない理由もそうなのだ。
「どれくらい事実かわからないですけどね」
「でも、そのいい言葉。その言葉は正しいから利得になる。
法律と話をどんなに貯めても、やはり大事なのは自分自身だということだ。
それを結構従ってるのが土の堂のメガネくんたちだとも言えるしね」
「そうですね」
「だから、最後の安全装置はそういうのしかない」
「結局、やるのは自分だから?」
「そう。わざをやるのは、エーテルとそれに繋がってる平凡のものごとを動かすのは自分がやるのだから。
非凡の占星術という、別に攻撃魔術でもなくてものを生産・精製しない、人に話を伝えるだけのわたしのこれも同じだ。
夜空のエーテルの循環はそのまま大きいチカラの流行だ。平凡の占星術を見るしかないのは平凡の占星術が人々を動かすからだ」
「営業秘密は漏らしやしません」
「頼むぞ。
だから、見て、話すと、それっぽい。みんなは平等に夜空を生きるからだ。その権威からどうする?エーテルが見えるとしてもその解釈は調べてない。昔の物語でもそうだったと言うと、それが嘘ではない本当に記録があるものだったら信憑性から逃れない。自分もそれと同格の心得を持たないとな!
……が、非凡の占星術の全部。
だから、その少し少しの『へーそうなの?』で人たちが動いて続くのがわたしたち、アストロロギアの生存方法だ。そして……それは他の魔術も、他の秘術も闘技も同じだ。
それでも『他の秘術もまた同等の勝手に動ける性質を持つから』実はそこにはレヴィアタンがいました、バーン!!!するかも、『ぎゃーー』と裏切り者が背を突くかも知れない」
それは別に若い時期に彼女がなにかをやらかした結果ではないとしても、ずっと残るトラウマなんだね。
「そうですね。人を動かす事ですもの。言葉も、行いも。そしてそれは別にアストロロギアだけではない」
「そういう……あえて言うと『運命を曲がる』チカラを持つのは、それぞれの非凡使いだ。どんな秘術でも多かれ少なかれ同じだ。どんな認められてない属性もそうなんだ。
そして、だからこそ制限があると言うのだ」
「ふむ」
わたしはその「それでも、全体的にいい子すぎる」という思いはずっと持っているのであった。でも、確かにこう聞くと魔術ギルドは非凡使いを制御するために色んなシステマを仕組んでいて、それはなかなかわかりやすい。「従った方がいいものだと思いやすい」そして、結局自分の「まあ……これが最善なんだね」が決める。
「そして、それでも勝手にすると勝手にできるから、マギアはその自分の魔術に責任感を持たないといけないな」
「その通りです」
「その分ステラちゃんのような平凡のお仕事ができるのは逆に優れたことだよ。
薬用植物学は誰でも読める。別に『草木の魔法効果の範疇の適性』がいらないよ。向き不向きはあるとしてもエーテルの属性くらいではない。
それをその若い年、17才だというデタラメを私がどれくらい信じていいかわからないが、とりあえずその永遠の十七歳で持つのはすごいこと」




