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職務倫理

「もしくは、そうだ。フォルトゥーナ氏はここ(フィレンツェ)の出張の間、聖堂の前に捨てられた男の子を1人拾って召使いにしたというのだから、彼も何かの心境の変化があったかも知れない」


わたしの「星化(スターライズ)」の「契約(エンゲージ)」のあと、なんか「水の糸」という謎の非凡のものしか発見できなかった時ね。

ちなみにブイオさまの説明によると、そして彼がいつもわたしの夜も光る髪がエーテルが蒸発しちゃう浪費だと言うのでわかるだろうけど、何かの完璧なエーテルの操作をして、「その夜あった出来事すらも全部」わたし、ステラ・ロサさんを作ることに入ったので(ディミティス)ができるなんの証拠も残ってないらしい。「『真名付与(マナ・ファンタジア)』とやらを()った」という絶対結果(アブソリザルト)は残るが、そういうなんのエーテルも残してないことまで完璧にディミティスすることは難しいということで、やはり便利主義すぎる説明だと思ったが、このようにわたし自身が魔術ギルドの心臓部(しんぞうぶ)にいてだらだら喋れるということ自体が、ブイオさまの影が薄すぎる能力を証拠してる。


「そういうのは別に関係ないんじゃないですか?」


「話の材料を言っただけだよ。

でも人は(つか)えてくれる人がいるか/いないかによっても色々変わるもんだから。とりあえず、彼の普段のお仕事とは違うのは事実だった」


「ふうん。わたしは『そんなに感覚が来てないけど、本当に白神女は死んだのかも知れない。それを前提としたら、その場合のわたしはどんな心得を持つべきだろうか』と思ってましたが、それもまたの過敏症(かびんしょう)だったかも知れません。杞憂民(きゆうみん)でした」


「それはなんなの」


(てん)が崩れ落ちるかも知れないと恐れる人」


「それはたしかに日常生活になんの頼りにならないな。『かも知れない』がすぎる」


「白神女を続く人たちはいろんな国にたんぽぽの種みたいに行き来するから、なんかの国の話なんでしょう。そうですね。心配がすぎる人の話です」


「なるほど」


「つまり、わたしも別に白神女さんの生死(せいし)を気にする必要がないかも知れません」


「いや、それは普通にきみを専属薬師にした理由の裏面(うらめん)ではあるから、いっぱい気にしてもいいんだよ」


「あ……ただ、裏面でですね」


「そう」


ややこしいことだった。

わたしは「やれやれ」という仕草(ジェスチャー)をして、彼女に()えた。


「このような緩い面でいつも気になる事ですが、もうちょっといるのですか?ギルドとやりとり・とりひきをしてる非凡のひとって」


機密(トップ・シークレット)だよ」


「それもそうか」


いったんアルベルト氏もいるしね。その人は今大魔術が行ってるところで今頃工事の監督などをしてると思うのけれど……明らかに森のものだ。動いて人のふりを何千年もしているからくりの化け物なのだ。(そして、そのことは自分で拒否していて平凡の社会で生きてるらしい)

そんな立場の、だからこそ魔術ギルドとの協力ができることはいいことで、「ミサに参加しても燃えない(結構恐ろしい基準だ。多分普通の深紅の悪魔は耐えないな)」ものならまあまあ見逃す。それくらいの「非凡のお仕事だからこそ」の緩い感じでギルド長と知り合いの人はそこそこいると思われる。

この天球(てんきゅう)からも、そんな非凡のチカラを持つ職人が作ったかも知れないのだった。(アルベルト氏本人ではないとしても)


ごろごろ。


「でもそうだな。聖堂は別に全ての非凡のことを(つみ)にしているわけではない。そう滅ぼすには非凡使いはそこそこ生まれて、魔法生物(マジック・クリーチャー)はそこそこ多い。その『話ができて、魔法生物に対応ができる』人たちは有用だからだ」


「そうですね」


「まあ、どうせチカラをずっと使うことができないものでもある。マギアも、アルマもだ」


「シニカルです」


アストラさんは「なにを今更」と言うようにあえて目を閉じて、開きながら話を続く。


「だからラファエルギルド長は他の公式の意見ともまた違う感じで、『すごいやつを集める』ことを理想として見ているお方だ。それはただ彼女が子供のころ助けてくれた非凡使いの影響だったかも知れないけど……もう現実のものになってる」


「そうですね。社会を動かしている」


「そんな間、『じゃあ、(エネミー)だね』にならないといいのだ。実はマギアの子にもそういうよくわからない出身の子もいるかも知れないのだよ。でも、有能なマギアなら大歓迎なのだ。これはもちろん秘密ね」


「はい、それはわたしが一番知ってるつもりです」


規則(ルール)は破ってない。聖堂の権威に従う必要がある。そう言うのが、魔力的な税金や家賃や登録の仕組みだと思うといいのだ。元々バイブルにも出るような悪魔(デモン)のような場合、そう言うのを通るわけがないのだよ」


「そうですね。多分、(よこしま)のものがそんな感じで馴れ馴れしくギルドと仕事をしようとすると、お仕事の契約書などで火が付けますよ」


「知ってるじゃないか」


「すんません、エンブリオくんに聞きました」


「なるほど、彼は火の堂でもあるから。

そう。だからその原理で、(わたし)は詳しくないが火の堂はハンターとの技術提携もすると言うよ。でも、そのような『検証(けんしょう)』がそこそこ入ってるのだ」


「はい、初めては『そう言うのが自動的にできるの……?』と、少年に聞いて半信半疑はおろか100%不信だったんですが、ここの『ギルド員の家族』として登録するために来た時の『保存されてる葡萄汁』を飲んだ時に確信できました。本当にマギアが誰も見てない時も働く魔力はあるんだな、と」


「そう。その完全な分析はできないとしても、マギアたちのスフィアが互いにチカラを合わすことができるのと似たような仕組みだと思われる」


「そういうもんで『(ディミティス)』のようなものも常にちょっとずつ働いているのですね」


「まあ……正体を隠してマギアに入り込んで破壊(サボタージュ)をしようとするものがいても困るものだから」

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