お金のこと
「レグノさんはあれでしょう。1人で全然生きれるから業界の人々を尊重してそんなに仕事を取らない。しかも、そんなに金を使い切る性格でもないから、残った金でただ本を買ったり新しいどうぐを作ってみたりそんな感じだと思いますが」
「詳しいな……」
「まあ、今回そのお客さんを建築協会の事務所の人に頼んだ時を私ももうちょっと聞いたのです」
私は普段の金と木のエーテルの使いを抑制して、平凡の人として生きるのに集中をしてる。普通のアルベルトさんだ。そして自分の代替をいっぱいに、この世界の所々に隠しているから、それに一方向で繋がってる写の記憶を移動させるか、保険で残ってる最新のもので起動したら別に問題がないから。平凡の人に比べると不老不死の存在そのものだ。だから、相対的にこの「平凡の、アルベルト・レグノという個人」としてはそんなに秘密主義の方ではないから……ほら、あっちで今は先からの「神曲」の話で盛り上がっているマギアの少年、ウリエル氏も実は私がなんらかの非凡のものなのは気づいてる。心が読める……あれを持ってるのによくもお仕事をしてるガブリエル・ブリナさんも私の言動の少しは読めてるはずだ。でも、別にやり取りができるといいのだよ、互いに。
平凡の同僚までこんなに私の事情に詳しいのはちょっと意外だったけど……流石にフィレンツェはいまんとこ一番イケてる都市国家ではあるな、と私はちょっと思って、彼の言葉に付き合った。
「そうだな。結局一回回ってそのお客さんの話だ。今回のギルドの報酬も、聞くには一部は『土の堂』の魔力素材が得れると聞いて参加してるとも同じ。それは別に非凡使いではない私たちにはマジック・アイテムとしての意味はないが、宝石ではある」
「そうですね。非凡のチカラで作られた品よりはやはり現物なんですよ」
「そうだな」
確かに、わたくしが自動人形として手と足をなんかこう、変えていても、それは既存の動体を作った素材ではなくてエーテルでできている非凡のものなので。別に木材や金属の部品として売る価値はない。
似たように、マギアの魔術で一時的に作られる宝石の結晶のようなものがあっても、それは別に残らないのだ。消えてしまう仮初のものだ。
「でも、それくらいに『急に大金が必要となった』ことは、その子を弟子として、もしくは養子として受け入れるつもりなんですか?」
「わからない。わたくしも昨年の『非凡の流れ星』の時に拾った子なんだけど」
「ああ、そのうるさかった夜。なら何ヶ月経ってないんだ」
「そう。でも、その子は『白い子』なんだ。その、私もそんなに何人も見てはいないが、白い子って白神女のようなものになれるとか、白い子のその素質をなんか貰うことができるとか、気持ち悪い話が多いだろう」
やはりこのチーム長も、「リソくんが白い子である」こと自体は知ってたように反応をした。
「そうですね。吐き気を催す話だ。たぶん、聖堂にいたのもその理由ではないか」
「敏感な話だけど、まあその可能性が高いな」
彼は頷いた。
「今から修道院に行きなさい、とするのも良くないこと。なら、いったん拾った責任で……彼女がその立場とも関係なく生きれるようにはしてくれると。それはめちゃくちゃお金かかりそうだ」
実のことにこの話はもっといろいろあるけど、概ね正しい話でもあるから、私は彼のことに頷いた。
「そんな感じだ」
「なるほどなるほど。そうなると、話は簡単です。種類は装飾品。名前はその元の宝石に合う、シンプルなものでいいです」
「それもむしろ価値が落ちるのではないか?」
「派手にすると逆にお偉いさんに目をつけられて、いいことないです。実利を考えるのです」
「確かにそれもそうだな」
「まあ、ただ私の意見ですが。もともと名前は本質を示して機能がわかるのが一番ですよね。レグノさんもそうなんじゃないですか?そして、それは今回のその『毒液』の変な名前を見るとわかるのです」
「ああ、その毒液の名前」
確かにそれはちょっとバカな名前だったかも知れない。「真理の求め・闇のささやき、1473」
「全然わからなくて、別に麻痺して呼吸ができなくて死ぬ毒に闇のささやかはなんですか。『非凡のまひ毒、上品』でいいですよ」
「それもシンプルすぎる名前だという気がするが、きみの言葉はわかった」
「名前の話はそんな感じですかね。
弟子や養子、どっちでも。私の考えでレグノさんは長生きして元気な気がしますけど。でも今の時のようにも、もっと人が必要ですね。協会と事務所を通るのではなくて、規模が必要なんです。そうしておかないと取られちゃう」
「取られるとは誰にだ?」
「まあ、養子さんが後で結婚したりする時にですね」
「あ〜」
「だから金だけではなくて、法律的に今のレグノさんよりも大きくなる必要はあるかも知れないのですよ。その権利問題は、もうレグノさんがこの世界でいちばん上手くやってるはずだから、そのまま維持すると公証人など。その心配はないのがいいですね」
「確かに客が増えたことで、すごく大きいことになってるな……」
「今まで似たような経験はないですか?」
「まあ、仕事や学校で技術を学んだり教えてくれたりするそんな関係だな。今のその子がいちばん近いよ」
「へえ」
もともと建築協会などがアルベルト・レグノ氏が頭が切れる人たちの間の連絡網を維持してる感じなので、互いの影響でなんかこのエキストラのおじさんもペラペラ喋れるのです。そういうのもまた型物理性の理……




