非凡の占星術は平凡の社会を見る技
「まあな。結局『非凡の占星術も、また非凡のわざ』なのがポイントなんだな」
「そう。ギルド員としてはありがたいことだけど、なかなか皮肉なことだ。非凡の占星術は、平凡の世界の流れを見るわざだ。元素魔術が平凡のそれぞれの元素に当たるものを扱うのと同格で、非凡使いの運命を見るものではない。非凡の占星術の話は、僕たちの土の操作やあらゆる方法と同じ立場の、一つのわざだ。
そして、だからこそ中央堂の意見が何かの案件に、『それぞれの堂にとっては』正しくはないかも知れない理由でもあるね。非凡の属性は、それぞれが区分されてる世界の様なものだからだ。『フラマとアリアの、煙』のように、『アクアとデュラの、泥』のように被る平凡のものもあるけれど」
「そう。平凡の占星術と違うのは、占う根拠に夜空の、エーテルの動きも含まれるということ。話す内容は同じで、そしてだからこそ他の非凡の言葉と違って、平凡のお偉いさんになかなか効く。『この手紙の占いが事実なのか?』と、自分の非凡の占星術師に……最小、エーテルを見て聞くことができる懐刀に聞くと、その解釈ができる象徴からあまり嘘をつかなかった場合、『まあ、そう見られなくもないです』になるからだ。もともと為政者は平凡の占星術さえも、自分がそれぞれの星空の部分を見て数える訳ではないから、『まあ、ならこの話は事実の様で、普通よりちょっと特別だな』になるのだ。もともと持ってる権威に、夜空の神秘さ故の偉さがもう一枚 重なれる。人は他の人の非凡の言葉はぜったい聞かないが、自分が探したことは、見つけた話は信じるからだ。
その立場のおかげで、僕たちアルティ・マギアは『レヴィアタン』の後も長い年を生き延びていたのだ。
でもそれは普通、非凡使いのための話ではない。今回の『祟り』も結局、非凡の毒液が流されると、そのそこそこ高い値段を払って使いたい人は結局平凡のお偉いさんだからだ。『毒草』が流行ると、普通の作物の状況が悪くなるからだ」
「まあ……非凡の毒液は僕たちにはもともとスフィアと衝突するから、『ああ!ワインを飲もうとしたのに消えた!そしてなんか疲れる感覚がする!』くらいになるだろう」
まあ……それも相当優れたマギアやアルマではないとなかなかできないことだけどね。
「でもその中、僕たちギルドの立場が変になる部分があるから、ガブリエル学長が頑張ったんだな。いちばん致命的なのがアクアで、僕たちデュラも凶作のことで責任が生じると、どんなにも悪くなる。そう、責任者として叩かれるのだ。普段はあまり見当たらないのにな」
ぼくは元々そう言う、「平凡と非凡の物事の中でとデュラの立場」の話をしようとしたのが、ちょっと話がぼくの予想より過熱になる気がして、まとめることにした。
「まあまあ落ち着け。今『堂の立場』の話がしたくて出した話題ではない。正直に、関係はあるけど直接言うのは本意ではない」
「はい」
「今回の大魔術の『祟り』の兆しを示したアストラさんの話で、今回のぼくの不思議な現象が少し説明できるのも事実だ。立場のことは、工事が終わって戻ったところの始末にみんなで頑張ろうな」
「そうですね」
「あせあせ」
メガネくんたちは、でも普段はそんな不満を言うことすらも皆無なので、ちょっとスッキリした感じではあった。
「それでは、『でも、他の属性のことが完全に無関係なのでもない』ということで、学長の『オレンジ色』はいったん説明ができると思われます。非凡の占星術は属する属性はないですが、実質アクアが多くて、銀河からのイマジナリアを見るものですから」
「そう。だから非凡の占星術の話がぼくたちデュラのエーテルにハマってもそんなには不自然なことではない。アクアを経由して、近いからだ」
「なるほど」
「まあ、ウリエル・モルテは最強だから、今まで会ったことない強敵の前で、『非凡の流れ星』のチカラのようなものを一時的に使役したわざだ!と張ると僕は納得できます。そして、それをこれからもなんとか怪しく利用したい訳でもなくて、一時的な行いであり、ガブリエル学長の『浄化』も浴びた。しかも、『懺悔する気分』さえもなかった。問題の余地はない」
そそ。そう言うのを言いたかったのだ。ぼくのためでもあって、ぼくのことが好きすぎるこの子たちのためでもあった。
「そう君たちが思ってくれるとぼくにはありがたいことだ。『最強』はミカエル氏だと思うけど」
「ならデュラの中でですね」
「それは否定できないなぁ」
「ははは」
「うん。そのモヤモヤをいったん祓いたかった。きみたちはぼくの大事な先輩で、部下であり仲間だ。そこで『隠したことがあったんだ!』になるのは欲しくない」
「もしそうなっても僕たちは貴方様の味方ですが。でもその性情だからこそ僕たちがここが心地いいところだと思うのもまた事実です。今も素直ですから」
「重いな」
それもまた、今確認されてる非凡使いの中でいちばんスフィアの重さが優れると言われるぼくなりの冗談みたいなものだった。
「なら、僕たちがその『オレンジ色の土煙』のことを、あまりデュラの魔術の影響下だと感じてなかったこともちょっと説明できる。一時的に学長がより偉い状態になったからだ」
「それもまた大袈裟な」
まあ、でもぼくもその「普段と完全に違う状態」だったのは確かに耳の後ろに触った奇妙な感覚が残る様だった。
祟りは、作家が別にやってない『MELTY BLOOD』のボスの設定からの影響です。二次創作の漫画だけを消費してた。「カット」するとその瞬間の事実が動画の編集のようにカットされるらしい。そういう部分はガブリエルちゃんもちょっと持ってます。「焔流累颯」の流が優れた人は、同格の「そういえば」がカットできる。




