表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
643/714

外面

昨日は野営地のところから歩くに……無限に続いてた闇の混沌の森は、ぶにゅぶにゅした初めて見る草木が飾られた地獄絵図のような風景はもうなくなってる。

もう普通の更地になっていて、逆に言うと一般的な平凡の戦争と違って毒草の残骸は集めて燃料に使うから。綺麗さっぱりに……「本当にここで沼地の全体が真逆になるような怪物との戦いがあったんだ」と、自分たちの記憶以外は平凡の証拠がなんも残ってない奇妙さを感じる。


土の堂のみんなと共に、現場に辿り着くと、平凡の人たちが今日の日程をもう始めてた。

昨日そう伝えていたのだ。

指示通り、まだデュラの魔術が要らない作業が多くて……重機が必要な大事(オオゴト)以外は、だいたいぼくたちに雇われた平凡の技術で進むもの。ただ、チーム長たちに伝達された順番でできてるのかを、サボらなくて、安全にやってるのかを、ぼくたちがちゃんと監督(かんとく)することは大事だな。


「お疲れ様」


「大魔術師さん、おはようございます。凄い爆音がしましたね」


平凡の技術者たちのチーム長の2人が近づく。


「そう、ギルド長が昨日の非凡の戦いの後始末に参加して、また戻った」


「本当にマギアは奇跡のような能力(チカラ)を持ってる。もうフィレンツェに戻ってるのですね」


「そう。馬車で物流と移動するより爆速だな」


「そうですね……昨日伝わった話とは順番がちょっと違ったような」


「ぼくの予想からちょっと日程が変わった。

その面でも、貴方たちは別にアルティの人でもないし、現場で作業を始めた方がみんなが幸せだと思って、昨夜そう頼んでいて良かったと思う」


実は、ぼくは「その方が安全です」と言っても、ギルド長は「派手な、爆発するような焼却(しょうきゃく)」をしたがると思ったけど。意外に素直に安全な日程をしている。まあ、彼女のスフィアでどっちも問題はないけど、日程がゆっくりの方が、帰る時に占星術師さんを安全に運ぶ集中力があるから、その面を大事にしたかも知れない。


「そうです。マギアの人たちは『エーテルがわかる』人でも慣れてないとわからない。そして、平凡の人も結構多いですから、ここ」


「でも通りながら見てたあの木、本当に大きかったな」


「そうですね。大魔術師のせんせいはそれを倒したり、変な術を阻んだりしたんでしょう?非凡のことを知ってる方の仲間が教えてくれたんです」


「まあ、確かに命をかけてはいた」


「おお」


「先のギルドの行事で、ここの土の気質もちょっと変わったと思うのだ。それを改めて注意してほしい」


「はい、わかりました」


「了解です」


チーム長たちは現場に戻って、ぼくたちは土の堂のみんなが集まる現場の本部のテントに行った。


「殺人的な日程なのに僕たちは暇すぎて、ちょっと落ち着きがないです」


「耐えろ。デュラの役目だ」


「実は、昨日の戦いで高揚(こうよう)してるところがありますので、それが(うたげ)とキャンプファイアとそれの封印(ふういん)が終わっていても、ちょっと心に残りまして」


「そうだな。ぼくも同じだ」


あ、ずっと握ってた。

結構長く使ってたワンドだったのに、今はこの現場の全部に少しずつ混ざってるはずの宝石の粉になっている手慣れてるもの。その次のやつをまだ握っていたのを改めて感じで、自分の今は必要ないだろう魔道具(マジック・アイテム)(ふところ)に締めた。確かに自分も昨日の戦いのぴりぴりした感覚が残ってるのを実感した。


「先の皆様の魔術で、ここの平凡の土の感覚がとても安心できるものになっているから、たぶんこれからは本当に安全大事の再建をすれば良いと言うことですね」


「そう。ぼくたちがその中注意すべきことは、何回も言うけど……これは地味かも知れないけど、魔術ギルドのために、聖堂のためにとても大事なお仕事であるということだ。きみたちは他のデュラの子たちを上手く動かして、平凡の人の安全事故が起こらないように注意する」


「はい」


「まあ、普段なら『そんな退屈さえも』感じないぼくたちだが、確かにベヒモスは恐ろしい」


そうだな……土の堂は「明日の自分に託すこと」が規律(きりつ)みたいになっているマギアだ。食べて寝るとまた明日の朝だ。

でも、昨日の経験はこの一夜(いちや)を休んだだけで溶けるものでもないようだ。まあ、今は暇だから、昨日の反省会みたいなものをするタイミングかも知れなかった。


ぼくは勝手に司令部の皆さん、「四属性(クアトロ)」のエンブリオくん、そしてここのどっかで管理監督をしてるだろうアルベルト・レグノ氏に話をかけて勝手に疑問を(はら)って納得してたけど、他のデュラたちはそういう過程も足りなかったのだ。そして、それはぼくの責任だ。


「デュラはみんな来てるのか?」


「まだちょっと来てる最中です。ここに全員配置される予定ですよね」


「そう。昨日の『属性のマギアでチームを組む』ことはガブリエル学長とぼくの『勝利宣言』を(さい)に解散した。そのあと工事の終了まで、それぞれの(ホール)で集まって動く」


「はい」


来ていた方向を見たら、確かにデュラのみんなが次々に来てた。普段もギルドの物流を見るに出場するのが主になってて、みんな慣れてる様子だ。


「そう言えば、ぼくたちは別に『生徒の鍛錬』のための人選(じんせん)はなかったな」


「そうですね。危険ですから」


「他の堂のことを否定しない。こういうぼくたち土の堂が安牌(あんぱい)だとも思う。

確かに今回の大魔術を経験したマギアと、その後の世代は少し乖離が生じるかも知れない。でも、まだひやひやとした心があるのなら、今回は経験者で来ていてぼくたちは正しかったと思うのだ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ