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エーテルの属性の相性は薄めなのだ

「毒の属性があるか、わたしは知りません。多分ブイオさまもこの世界のことは慣れている霊属性など以外は控えめに言えるでしょう。そういう()だから」


「まあそうだな。わたくしが『いや、わたくしの理学の常識ではこの世界にはかならず毒の属性がある/ない』を言っても、それがこの世界の平凡と非凡の生き物に働かない可能性もぜんぜんあるのだ。なので、実際にものを見て確認する前に、非凡の方法を使うものがいて確認できない限り、毒の属性があるか否かは判断が難しい。正確に言うと、『主張すること』が要るのだ。属性には自分がその属性だと見せる主体が必要だ。そう言って、聡明すると、その属性の使い手はいる」


「はい、わたしは木属性の使い手です」


「わたくしは霊と金など」


「金!?」


「言ってなかったっけ。隕鉄じゃないか」


「それはそうだった。

つまり、毒草が『我らは毒属性を強く持つ草木の魔法生物のようなものだよ』とかを確実に言ってないから、わたしたちはそれがただ物語性を利用するものなのか、別の属性にまで至っているものなのかをわからない」


「そう。そしてそういうのは『木属性』などを認めないけどどう対応すればいいのかを知ってるギルドの人たちもまた考えている筈のことだ」


「わたしもそう思います」


そう。逆にどっちでも構わない。新しい属性があるけど認めないことと、草木の魔法生物の行いを水や土の元素魔術の様な原理を扱うと思って対応する事は、実はそんなに変わらないのだ。前者のことも、結局魔法生物がマギアたちを攻撃するためにやる非凡の行動は非凡を見て聞くマギアは対応して牽制ができるはずだし、「水や土の行動だと見做すこと」も、実は沼地から新しい魔力を得ると判断してその根源を切ると思われる(そういうのは普通に機密なので、わたしは別に興味を持たない。でもエンブリオくんとアストラさんの話を調合するとそうなるのだ)マギアたちのその判断によって正しい見方だ。その本質がどうなっても、「完全に対応ができないこと」は非凡の術の間にはわりとそんなにないのだ。

雑に言うと、別に「灰色の呪い」を相殺する非凡使いはそれがどういう術の結果でできた(スティグマ)なのか、どんなものが混ざっているのか、いったい死者と生者に移って戯言を言うこれの正体はなんだろうかぜんぜんわからない。でも、なんか対処はできているのだ。エーテルをいっぱい入れて相殺して服まで全部無くすまで注ぐと、その人に移った灰色の呪いはなくなる。こんな力業が非凡の他のやり合いでもできるのだ。


「そう。使う物語性が相性が合ったり凄く鋭く刺す特徴があるとよく働くだけで、エーテルはわりと互いに絶対的な無効!!!みたいな関係ではないのだ。結局、適材適所で術を扱ってものを置く方が有利になる。優先順位と速度と次の手の読みがあるからその手が通ったか否かは相手次第だ。それの繰り返しだな。おまえの杖道とも同じだ」


順番が仕方なく出る状況と早い判断と熟練などが大事だと言うこと。そしてそれは、わたしが深紅の悪魔と体で戦う時もほぼ同じだと言うことだ。


「そうですね。心の言葉についてもそうです。深紅の悪魔は人に絶対的な優先権を持つ。これは人が心の言葉を術の媒体として使って文字通り考えて行動する過程が要るからです。それを深紅の悪魔は属性のような体の性質で、もうその前の段階でものやスフィアに触れるように直接扱って持ち上げることができる。だから人の平凡使いは深紅の悪魔にとても弱い面がありますが……この世界に来た時のわたしたちは全部『古代魔術・木』に縛られた。それがムー大陸の圧倒的なエーテル量と偉さから起因して、心の言葉を媒体としてもう発動している術だったから。そのように、多少の有利と不利はあるとしても、非凡のやり合いは絶対的ではない」


「その(オヌス)が解かされた今の深紅の悪魔も大魔術師さんたちの強さには難しそうだしな」


「はい、わたしはそう思います。まだミケーレせんせいとガブリエラちゃんは会ってないからわからないですが、ギルド長とウリエル教授を見ると、そのスフィアにもう張っているエーテルの力量を縛らないと支配が完了できないのに、圧倒的なエーテル量を全部縛る事が出来ず、廻っているエーテルにもう暴風に飛ばされるか、目に土が入る事になるでしょう。とても怖い事だ」


「なに言ってんだ深紅の悪魔は目などがないだろう」


「なら頭の触手に土のエーテルの砂嵐が当たって非常に痛くなります」


「そうなのか……」


「結局昨日のことか?背が高いアリアの教授が話したのと同じです。張って『働くであろう』魔力はその術師が意図したことと同じく働くと思われるから働く。そういうのを、教授さんたちのくらいまでは深紅の悪魔は反応もする前に制圧ができるけど、大魔術師さんたちの質量の大きさ、重さにはそれが届かないということです」


「そうだな。そして『沼地』の話に戻ると、どんなにその草木たちがなんらかの夜空のもののチカラが混ざっているとしても、マギアたちは結構対応ができると思われる」

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