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天狼星の双星

「それはわたしが普通にクララとしても、話をしてるとその話し相手に心の言葉の理解力を合わせる、奇妙な超能力を持つからです」


「バカなこと」


でもそれが普通に本当だった。


「ともかく、神話生物理学(エキストラ・オーディナリー・フィジックス)は考えません。美的置物(クロマ・デュラ)とやら……普通に美術品に見える髭のおじさんたちの自然哲学で精一杯です。わたしは平凡の占星術をちょっとわかって、平凡の社会にドルイドが名乗れなくなってもわたしが密かに思いを続くとそれで個人的にはもういいです。でも、『座標の衛星サイファー・サテライト』としてのアイデンティティに関する問題なので、ここは貴方様に話を聞きたい。なにせ、気の通路は一方的でしょう?」


「そうだな。わたくしが疎明(そめい)すると、いぜんの話で『双星』のことをほんの少し言ったことがあるのだが」


「双星?覚えてません。双子の星のことですか」


「そう……わたくしはもともと平凡の双子の星の1つに宿っている存在なのだ」


「ならそのもう1つの星の方が『おおいぬ座の一番明るい星』で、その影影だということだ」


「はやいはやい」


「すみません」


「でもその通りだ。わたくしは平凡の夜空を見る人としては『存在しない星』なのだ。先も言った通り『ヒストリカル・アイデアを持つには光度がない』のだ。わたくしの座標は今も並列的(マルチスレッド)に計算している主観的なもので、本当にその座標の平凡と非凡の天体がどうなってるのかわからない」


「だからいったんこの世界で質量を戻すと言うことですね。この世界で『兵士の国』の知識はぜんぶなくなってるけど『星座』の知識は同じものだったからその『おおいぬ座』当たりから派生してこの世界での知性を得ることになった」


「そう。わたくしはそれくらいの(ニュー)があると知識と理性を引き寄せて扱う事ができる存在だ」


わたしは1人で頷いた。


「だから星の魔法生物のコアみたいな立場では『明るさ』や『星の居住者(きょじゅうしゃ)』のようなものは知ってるけど、それ以上の理性などは持ってなかった。やはりわたしより弟じゃないですか」


「いや、深紅の悪魔はその土地の生物なんだが」


「たしかにわたしはクララとしては同然に『土地のことを大事にしたいと』思ってるから、ブイオさまは人格を持つ神様のようなもので同然です」


「はあ」


わたしはやはりこの髪型が首の動きが自由だと思いながらちょっと頭を左右に動いた。腰の後ろがちょっと引っ張られる気がする。


「そして『おおいぬ座の一番明るい星』……天狼星(てんろうせい)ですが、それが星のワンちゃんの故郷だということだ」


「そう。よくわかったな。わたくしは『座標』と爆発までの質量のことを良く知ってたので、その相対位置から計算して他の天体は知らないけど、双星の位置は今も把握している。星のワンちゃんの情報を送って欲しいとエーテルの交信をして、本当に使い魔の召喚魔法陣みたいなものが来ていたのだ」


「なら本当に狼の星はあるのですね。最小、その『座標』に基づいて計算できる双星は今の夜空で見えるものと同じ場所であるのですね。いや、今も普通に見えてますね」


「そう。あそこを見るおまえの視覚と計算結果が一致しているのだ。間違いない。『狼の星・見える方』には、星の狼の小麦粉の生地(きじ)みたいな……非凡の仕組みができていて、その一部もこの世界ではすごすご化物だ」


「いや、本当にそういうのが制御できますか?この世界(わたしの国)になんのことをしようとしたんですか?」


わたしはちょっと呆れて自分のマントを(しか)った。


「わたくしの真名(まな)の偉さはそれのウヌス1体をコントロールすることはできるから。それは今も同じだ」


「証拠ありますか証拠」


「それはないけど……それはクララちゃんが『虫と戦うと流石に勝てるだろう』みたいな、ただ大きさや重さの問題で当たり前のことだ」


「たしかに芋虫くらいは弄ってたけど」


「そういうもんだ」


「でもできなかったんでしょう。今までその理由もわからないのでしょう」


「それはそう……最後の『制御権』を仕組む過程でなにかのバグを起こしたのだ」


「制御権か。いやな響きだ」


「そうか?」


わたしはわたしもわからないちょっと嫌味があって、それに驚いた。


「なんなんでしょうか。ただムーの時にわたしがやってたお仕事からの退屈さかも知れません。古代魔術の木の勉強をしてる筈なのに、その中の『風』のお仕事をしてるちょっとそんなブラック状態だったのです」


「まあ、システマを管理することはいつもそうだ」


「確かに」


わたしは何とか傷跡のことは本当に覚えてなかったので(そして、積極的に過去の自分が忘れようとしてたので)そのことはあまり触れないことに、またブイオさまの話に戻ろうとした。


「うん。だからわたくしが制御するとその星のワンちゃんはこの世界では白い犬や狼のような姿になれるはずだった。霊属性(アマウロス)のエーテルのことを嗅ぐことがとても上手で、システマを好む。わたくしはまたその影に潜んで自分の質量を取り戻すつもりだった。だから、もしかすると今も通っている様々なところに活性化されてない形で眠っている欠片(スターダスト)もいっぱい探せているかも知れないけれど、何回も言った通りもうわたくしの真名(マナ)を共有するステラ・ロサさんはもう単行本何巻分の分量でおまえしか話されてないので、わたくしは今のゆっくりなペースでも問題ないと思うよ」


「何を言ってるのですか、今わたしの冒険は初めたばかりです。何か月も過ぎてなくて、深紅の悪魔も3匹くらいしか狩ってないんですが」


「でもいっぱい喋っただろう」


「それはわたしはもともと喋るのが大好きだからです。深紅の悪魔も人の子もそれは同じなんです」


「そう」

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