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呼びかける夜の蠢き

「それでは寝るか。今日はなんか普段よりもいっぱい話した気がする」


ドルイドさんはけっこう眠そうだった。


「そうですね。おれも今日教授たちの授業が2つも連続にあったのに、話してたらけっこう遅くなったと思います」


「これからの大魔術に向かう練習を(さまた)げるとよくないからな。時間を奪った」


「おれの喜びです」


「面妖な奴」


そしてステラ・ロサさんはマントを拾って寝る準備をする。


「この家も2人が寝れるようにしないとですね。引っ越すか、ベッドを置くか。ドルイドさんもギルドの正式契約が通った平凡の薬師になったんですが、このような家に住めるのはギルド員の家族としてだ」


「それはわたしはむしろいいよ。安心するよ」


「そうですか」


おれは自分よりドルイドさんがアストラ・ネロさんとの親睦を深めながら偉くなって、見えなくなるとどうしようとちょっと心配したけど、どうやら彼女は別に他の家に住みたいとかそのような様子ではなかった。(おれがそう思いたいからそう感じるかも知れないけど、いったんそう感じるのだ)寝ましょう。

蝋燭を消して、おれはベッドで横になる。いつもの通りドルイドさんの気配が感じれる。(というか、髪が光る)


「おやすみ」


「おやすみなさいませ」


そしておれは、自分の呼吸を感じながら眠りに落ちた。

記憶が、意識が遠く……落ちる様な気がして、そして完全に闇になった。


真っ暗。


……

そして、今日はまったくエナジーを使い切ってなかったわたし、桜のドルイドのステラ・ロサはこれをどうするかちょっと悩みながら横になっている。エンブリオくんの睡眠時間を取るのは面目ないので、遅くなってるけどぜんぜん眠くないのにいったん切ることにしたのだ。両腕を頭の下にして、わたしは見えない(ちょっとだけ見える)天井を眺める。

これから少年はちかいうちに大魔術というものに行く。そこで、「欠片(スターダスト)」が発見させるといいことだが、基本的にはそのような珍しい事件ではなくて、動物の位置を探って狩りをしようとする狩り人のように……非凡のハンターのように「深紅の悪魔」をぼこぼこにしながら得るべきものだ。疑わしいところは探りたいけど、それが一番確実なのだ。


[これはエンブリオ少年は完全に寝ているな]


彼の息の音が聞える……

この瞬間!跳ねるようにマントがビクンとして、わたしは今夜はなにかが違うんだなと思った。


「出た!近いのだ!」


「これは意外な展開だ。てっきり大魔術で『夜空のもの』に関するなにかの事件が起きて、わたしもその現場に行ってみると思ったのに」


わたしは少年が起きないように適切に起きて、外に出てドアロックを閉めた。


「市内だが、どうする?」


「走ります!」


わたしはブイオさまからの指示に従って、素早く夜道を走った。何分を走ったら、明らかに深紅の悪魔だと思われるものを発見して、あいつの視界の外から杖を振り、エーテルの球を飛ばした。なんか黒い服を着ている男が襲われているように見える。


ドババ!


「覚悟!」


「うわっ!なんだこれは!木属性のエーテルのようだが、なんでこんなところに!」


ドッカーン!!!


綺麗に頭に入る一撃!わたしはどうやら周りにこいつの奴隷はなさそうだし、いったん勝機を掴んだと思って、質問をした。


「この男をどうするつもりだ!」


「それは、この周りのエーテルが豊富なところまで連れていて、頭を開くつもりだったが」


「ひええ」


黒い服の男は凄く怯えてる。そうだ、これが普通な反応なのだ。(非凡のことが見える人だ)


「なら容赦はしない!わたしは名前は言えないが、きみたちから人を守るものだ!」


「ぐわー」


そして、わたしは「花びら突風(仮)」に撃たれて気力を失っていて、更に頭に衝撃を受けている深紅の悪魔を容易く制圧し、仕留めることにした。


「きみ!いったいこの魔法生物はなんで、きみは誰なのか」


「なんか元気だな。わたしは普通に堅実に働いてるもので、こいつは『深紅の悪魔』と言って、わたしの宿敵のようなやつらだ。ギルドと(ニュー)があるものか?」


そして完全に仕留めた。


「がー」


「助けてくれたのか。礼を言う」


「うん、そして質問の答えがまだだったが。君は泥棒なのか?」


「いや、別に堅実ではなくて魔術ギルドとも縁がない。泥棒でもない。ここは親戚に用事があって来ているのだ」


「そうか」


「用事は済んだが、初めて見る化け物に襲われて、なんで今までいっぱい他の困難もあった筈なのに……フィレンツェの市町でこんな終わり方になるか、非常に理不尽な気分になってた。助かった」


「怪物に触れてない?」


「先ちょっと捕まえた。今実はなにがなんだかわからないところだ……うわっ!」


わたしはいったん緊急の処置で黒い服の男にエーテルを浴びせて(たぶんもし当たったかも知れない灰色の呪いも、これで相殺できるはずだ)少しの頼みごとを言う。


「助けた礼を言ったけれど、ちょっとこれから話すところの家から少年を一人呼んで来てくれないか」


まだ完全にエーテルを吸っていない今の状況で、少年との実験とやらをすべきだと思ったのだ。

睡眠不足なのはとても申し訳ないことだけど、気が変わった。

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