わたしは夢を見る
「ちなみにわたしはその『夢が見れる理由』は、わたしがもともとキノコの胞子みたいな感じの非凡の生き物『深紅の悪魔』の成れの果てであることと、わたしがムー大陸で『古代魔術・木』を学んだのが大体の原因だと思っている」
「へえ」
「『夢を見ること』もまだわたしが『霊術師』だった時のわたしのように、起きている人間は接する事ができない変な経験をすることだ。そしてその夢は変だから、不自然な経験は忘れようとして、夢から覚めるとその内容を直ぐ忘れてしまう。自分の日常の常識と乖離があるとよりそうだ。人間の霊魂を持つものはそうできている」
「そうですね」
その「自分の常識と違い過ぎる」夢を、「ムー大陸」の夢をエンブリオ少年はずっと見る、見れるということだったが。それも、彼が夢を思い出す理由はあると言うから(わたしの太ももの感触とかそんなよくわからない話だ)色々ふつうではないね。
「その変な状態は、人の命が少し体から離れているような状態だ。無防備で、体の霊魂、もしくは心は寝てるあいだどこかに離れている。そして、これはまたそのうち奇怪なものに乗っ取られるかも知れないやばい状態なのだ」
「はい、幻想魔術も深紅の悪魔の特徴も、人を無防備にさせるか、無防備である人に使う行いなんです。体が思う通りに動けなくなる、人が自分の体を動かすことをできないようにする……そんな性質を同じ原理を通って使っているのだと思います。寝てる間も同じ。自分が自分の体を動かすための心の言葉が、喋れない状態だから。まあ、寝てますね。
逆に、寝ている人がもし行動ができたら、それは『霊術師』さんのように珍しいことです」
「まあ、『夢遊病』というものもあるらしいから、それがまさに生身の人間、平凡の人に起きるその場合だ。ないわけではないんだ」
「ふむふむ」
もちろん、今は夢遊病の話ではなかった。
「で、わたしはもともと人の心に触るようなことが上手い、深紅の悪魔からのナニカ、『灰色の呪い』がただブイオさまの星のエーテルを貰えるために再構築されているだけのものなので、わたしは今も『灰色の呪いのように』わたしの体に一部は残ったり一部は外に出て『夢を見るふつうの人』のように、夢の国というものと相互作用をすることができているのではないかと思っている」
「それは新しい説だな」
ブイオさまが言った。
「灰色の呪いは『流行らせて、増える』特徴を持ってたんですが、それはたぶん今、ブイオさまの偉さで解かれた。そうですね?」
「そう。星化が完了してる間、わたくしが不定期的に言う『座標の衛星』という使命として使い魔の使役のような非凡の関係が結ばれてる。それに上書きされる部分が必ずあるのだ」
「ふむ」
「だからわたしはもう灰色の呪いとして『感染させて増す』ことを追求しない。真名がステラ・ロサさんだからやめているのだ。桜のドルイドの呪術と、「森の姫様」があるから。それらを物語として大きくして続くのが大事なんだ。そして、そのように偉そうに言うわたしは深紅の悪魔でもなくて灰色の呪いでもない奇妙な性質はずっと残っているのだ。そう、『花びら』の形で」
「でも、ここで大事なのは『花びらの性質を持つようなわたしの真名を基盤に縛られている意識』というものは、別にわたしから『花びら』のようは形で動いてないということだ。どうでしょう?」
わたしはブイオさまに訊いた。
「まあ、そうだな。わたくしは普段の世界の認識がわたくしが『星の狼』として見れるものとおまえの廻、二重なので、おまえが寝ている間は貰える情報量は半分であることは承知してからの話だが、別に花びら、もしくはそれに準する霊のエーテルがどっかに行くわけではない」
「そうですね」
「そして、古代魔術ですか」
少年が話題を繋いでた。
「そうそう。わたしは『狼の星』から離れた種族がもう『心の言葉の塊』がほとんどなくなって、『賢者の国』というところに来てしまったから、この世界の呪術を学ぼうと思ったから、以下略。その『この世界との縁』で、わたしは灰色の呪いの状態でも唯一、ずっと考えた心の言葉にぎりぎり至っていない形で、喋る事ができたと思うのだ」
「ふむ、確かに。丁寧に勉強するとできるようになる。きっかけがあって術がぐーんと伸びることも多い。もともと他の要因に影響されやすい『深紅の悪魔』の性質が、この世界のものを学んだということです」
「トカゲのようにな。トカゲがいろんなものを学習してドラゴンになるように、わたしは唯一木のエーテルを学んで使えるようになったから人としての生活ができるようになった」
「そうですね」
「まあ、『灰色の呪い』としてわたしが75000年も世界を動いていた時の長い時間、わたしは意思だけが起きている状態をずっと住んでいたから、わたしが無数のコアなのに意思を持つのはこの原理だ。今も世を漂うわたしと同じものもそうだと思われる。以前も言った気がするけど、体によって、時間の感覚というものも大分違うから」




