行商人も大変だな
作るのは一旦あきらめた。
最初は、袋は革が一番だと思って、罠でウサギやリスでも狩るか。
それを細工して作れるだろうと思ったけど
自分は狩り人の知識もテキトーで罠の作り方など知らん
そしてその後も色んな道具が必要なんだ。
しかも今は冬だ。
冬のいま、どうぶつは大体見当たらない
まあ、一応狩りには成功したとする。
刃物で頭を取って、皮を肉から分離する。肉は臭うから処理して(ここがドルイドの仕事だ。)内臓を捨て、茹でるかそのまま日差しに乾燥させる。
皮から油を取り除いて、何かの工程をもっとやって、やっと革として価値が出る。
わたしはなんもやってなかったから知らないのだ。
そしてこれを縫製して袋やカバンを作るわけで
刃物はなんかできるかも知れないけれど、それからの工程がぜんぜん無理だった。
だからギルドとかがあって、人は教会を中心に集まって、国のルールで生きるんだな。
市町にも初めて行ってみた(二回目だった)わたしに世は広く、基礎の知識が足りなさすぎる。
10歳なのにな。もう身長だけは母みたいにデカくなっちゃったけど。
そして考えた2の策だが
奇策だが
なら、行商人と取引ができるような薬草などを持っていけばいい、と
ドルイドの咳に効く粉とかはエーテル使うけど作れると思ったけど
今はまた冬だった。薬草など。春は遠い。
不思議に冬にだけ咲く妖精の花とかがあるかもしれないけど、どこで探す。
冬はとにかく寒くて、大体の命が止まる時期なんだ。
自分の不死身の体と狼さまのもふもふが、どんなに恩寵なのかを改めて思った。
しかも、本当に薬草とかを発見したとしても
もともとわたしはカバンところか袋もないのに、その薬草をどうやって集めてどうやって運べる。
それも無理だったのだ。
なんか1と2と考えるうちに面倒くさくなって、自分が一番できるのを思ったけど
神秘の娘として「深紅の悪魔」を狩る事だった。
「これは、もう立派なハンターだ」
「わたくしはもともとそのつもりだったな」
「ちなみに、もともとなる予定だった、その星のワンちゃんは強いですか」
「強いな」
「そいつに変身でもしたい気分ですが」
「そういう術はわからんな…」
結論的に「悪魔」を狩り、少しずつ魔術師とか頭いい人に恩を着せて、自分の神秘の、悪魔退治の桜のドルイドの名前を上げながら、その初期の資金とか、道具を貰うとか。そんな感じに行くことにした。
はーあのデカい手、本当にやばいのにな




