教育
「やめろー!!」
「すんません」
うう、確かに「不思議な草」の奴が言った通りだ。このわたしの「花びら」は自分の使い魔みたいなもので、それと同時に自分自身自体なので……薬師としてはけっこう便利だと思うけど、「攻撃魔術」や「戦闘に関与する使い魔」みたいに使える気がしない。ただ「当たったものの気力を減らす」がやっとな気がするんだ。
「まあ、別にいいけど。くすぐったかった。この花びらはわたしがわたしをわたしだと見てもおかしくない範囲では、自分の体のような感覚があるのだ」
だからその性質を考えると、確かに「ブイオさまに拾われてから」変わった星のものがわたしだという感じだ。
わたしは「深紅の悪魔」として別に「ばらばら状態で動くもの」ではない。(それはこの物語の初頭を読むとわかる)それはいくら「灰色の呪い」としてこの世を彷徨ったとしても同じだ。そして、人のクララちゃんとしてももちろんそうだ。でも、今はけっこう利便に自分のこの性質を扱っている。これはブイオさまはわたしのことを見てただ「ばらばらになってる深紅の悪魔が動いてる……なんでだ……理解ができない……気持ち悪すぎる……」とキモがっていて今も不思議だと思ってるらしいけど、たぶんブイオさまも星として正常の状態ではない。爆発してここに来ている星のかけらだから、その似たような性質になってるのだ。粉々になってる非凡としてな。
つまり、ブイオさまの性質もやっと納得ができる。ブイオさまの「欠片」は、一回他の深紅の悪魔に利用されないと、遠いものはわからないと言ってたのが納得ができてなかった。遠いと、感覚がないからだと言われても「それくらいできるくないか?」になってた。でも、自分もこのように、ちゃんと回収しない分の花びらは迷子になっちゃうのだ。そして、本当に近い範囲にあるかけらは流石に見分けることができる。思うままに動いて利用できるということも、わたしが範囲に入ってる花びらを感じて思うままにできると言うのと同じだ。
「そうですね。たぶんドルイドさんはその『星化』という過程で星の性質を少し持つようになったかもしれません。おれは星の性質とかぜんぜんわからないけど、なんかそんな気がします」
「うん、わたしもちょうどそんなことを思っていたところだ。きみを襲った深紅の悪魔は別にこんな性質を持ってなかったからな」
わたしは両手の10の指指を張って、自分の「花びら」を吸い取った。にゅにゅにゅ。
「その理解は、きみの『ムー大陸の夢』が原因かも知れないな」
「ブイオさま」
「そうですね。たしかにおれは最近の『水の操作』の時も頼りになったその『夢』の知識が結構自分の行動原理に作用している……だから別に『木』のエーテルもブイオさまの星のエーテルも、その性質がわからなくて握れないものだとしても、その『理学』的な原理は少し原理ではない感じとしてわかるのかも知れないのです」
「へえ、そうなんだな」
その「夢」は「灰色の呪い」にかかった時に見る酷い風邪のようなものだ。原因を辿ると「わたしが感染して」見るようになるようなものだが、今のわたしは別に灰色の呪いではないので、それも少し違う。けど、わたしは「夢の主体」は恐ろしくてぜんぜん頭から記憶を消しているため、そんなに怖がらず直視できている少年の事が少しは大したもんだと感じてる。
「これらが混ざって今のおれの心を作ってるのです。まあ、世の中の物事はわからないものが多くて、『黄金』というものが現れるか、『毒草』のプロジェクトに参加するとどうなるか、火のマギアとして平凡の戦闘に行くことになったらどうなるかなどが不安で不安で仕方がなくてそれらはひとつひとつがぜんぶ絶対結果として残る。
新しい属性というものを見つかるも不安です。見つかるかも知れないから不安で、見つけないとどうしよう、と、また不安だ。でも、おれが生きてマギアとして残すぜんぶは昨年の最後の日にドルイドさんに助けられてからの筋なので、その部分はとても安定だ。おれが利用できるギルドの賢さをぜんぶ使いたいと思ってます」
「うん、やはり杖道を学んで、きみが救えてよかったと思うよ」
わたしは花が咲くように笑った。




