衝撃の真実
「もともと、なんでわたしの心体は、こんなに不安定なんですか」
自分の存在自体が奇跡そのものだけど、それでも、ずっとこんな感じじゃ、いつの朝に起きることも出来なくて、夢が覚めて、
なんもない「風邪で死んでしまった普通の少女」に戻るかわからないのだ。
自分のコアが砕け散ることはだめ。
何があっても、安全策を立てなくちゃならないのだ。
「うん…」
そして狼は凄く迷うのである。
なんでも聞いてくれ、みたいな感じでは絶対ないとしても
こんなに回答を戸惑っているのは初めて見るかもしれない。
「…?なんで戸惑うんですか」
聞いてみた。
「わたくしが今まで、おまえに言ったものはなんだ」
問えて来た。
ふん、
「えど、ブイオさまはお星さまで、狼の星から来ている。星としての威厳があって、わたしに名前をあげた。でも、力がなくて、わたしが代わりに偉くなって欲しい。それが「座標の衛星」の定めですと」
「そうだな」
「ちなみに1億年前は、お星さまより500倍明るかったとか戯言言いましたね」
「戯言ではない」
「ふん」
狼の星はなんかお日様が気に入らないのか?ずっとこんな話を挟み込んでいるのだ。
1億年前というのは、昔々(むかしむかし)だとして、お日様は世界の基本なのだ。ありえない。
もしそれが誠であると、それより500倍明るいという事は、500倍熱いという事だろう。なら、世界が全部火の海になるのだ。どうにもならない。
「妙に理に適うツッコミだな…
実は遠さと明るさと熱さの関係でそうはならないのだ…」
心の言葉が繋がってた。
「それは、まあ、ともかく、「なんでわたしなのか」「わたしに混ざっているのってなんなの」などを聞いてないですね」
「そう、そこだ」
狼は凄く迷うのであった。
「実は、おまえは「深紅の悪魔」と人が混ざっているようなものなんだ」
衝撃の真実をわたしに言う。
「それはなんとなくわかりますが」
そんなに衝撃ではなかった。