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奇怪生物が現れた

今日も自分のナワバリを広めるわたし、桜のドルイドのステラ・ロサさん。わたしは自分の■■として75000年前に草木を学んだことがある。そして、薬師志望のステラ・ロサとして「薬用植物学」をだいたい全部覚えているので、今のこの辺の種類もだいたい知っている。その、知ってる種類をスキップしながら、巨木と山のカタチ、(しるし)になりそうな岩を見分けることに集中した。こういうのがあとでブイオさまに乗って素早く走る時に、物事を分関する基準になる、大事なことなのだ。


「道を迷う事は別に愉快ではないですよね。未知への探索と『今急いでいるんだよ』は別のものです」


ブイオさまも黒い影の狼のまま、わたしに返事する。


「そう。わたくしは走る時に間接的におまえの視覚情報(しかくじょうほう)も利用するからな。目が四つ、感じる(スフィア)が2体分ある感じで周りを見ているのだ。だから、ステラ・ロサさんが山森(やまもり)について詳しくなるほど、わたくしも楽に走れる」


「そうですね。わたしは気の通路が繋がってますもの」


それがもともと今のわたしの、「座標の衛星」として「ブイオがステラ・ロサに欲したこと」なんだ。これは、「なぜかクララの自我が生き残った」今のわたしだからではない。もともと「星のワンちゃん」もそうだった。その夜空の奇怪な生物にわたしがなっていても同じく、エンブリオ少年が言う「使(つか)()」だから、わたしはブイオさまの目と耳になるのだった。結構大事な感覚器官(かんかくきかん)なんだ。その、岩にぶつかったり、穴に落ちたり、完全に林の中で迷ったりすると困るから。


「うん。でも、わたくしが走ってる状態でおまえが得れる情報は限られている。ふつうに早すぎて良く見えない。だからこのように、自分の足でちゃんと歩いて分かったところは、『狼に乗ってる状態でも』なんかわかるようになるのだ。そして、そのわかるステラさんから気を感じ取るわたくしも、どうすればうまく走れるかがわかる」


「うんうん」


「もちろん、欠片(スターダスト)が発見されたらちょっと違う」


「『活性化している欠片(スターダスト)』が感じれたら、普通に岩とか避けて走ってましたね」


「そうなんだ」


ここから遠いピサまで行った時だった。腰のカバンを貰った時だった。(凄く今更だけど、それと共に貰ったお魚の塩漬けとパンは、有料道路の横の林を歩いていた時に食べた。だから「食べた気力は自分のエーテルにできる」ことを改めて確認できたのだ)

つまり「欠片のことを感じ取っている」ブイオさまは、どうすればうまく走れるかがわかる状態だということだ。それはすなわち、


「活性化しているスターダストは、道案内をしてくれる」


「うん、まさにそんな感じだ。その『深紅の悪魔を復活させて』周りに自分の存在を知らせている欠片は、この土地に落ちているため、この土地に鳴って振るうような、なにかの感覚を持ってる。わたくしがそれを感じると、わたくしはその時点ではそれの周りがどんな道になっているか、どんなカタチをしているかがわかるのだ。だから、爆速で走れるということだ」


「ふむにゃん」


「もちろん、ただ最短距離(さいたんきょり)の話なのだ。その(あいだ)に『ここは人の子のやり手が守ってるので通る事ができません』や『あぶない!歩いているばあちゃんがいる!』などの状態は、わたくしと『欠片の部分のわたくし』が知る(すべ)がない。おまえから取れる情報が無いと、目を閉じて周辺を触って辿るような感覚になるのだ」


「へえ」


つまり、わたしたちがピサまで他の村や都市を通る事無くすぎたのは、結構の幸運だったということだった。2.5mの狼が走ると危ないじゃないか。(そして、その衝突は、少年の話では馬車に()かれるようなものだと言う。よく生きてるんだな、エンブリオ少年)

そんな話をしながら、わたしは薬草にできそうなものをチェックする。今取ってなくても、こういう植生(しょくせい)は大体覚えるのだ。


感知……使えるもの。

感知……使えない。毒はないが。

感知……毒草。

感知……使えて、持ってないのでサンプルを取りたい。

感知……毒草でも使えるがもう取ってる。


けっこう派手に手から白いエーテルを()きながら、周辺を触っている桜のドルイドだった。

実は「『花びら』で文字を書く事」と同じことだ。文字は、なんか手から神秘的に字が現れるように見えるが、わたしが意図して一文字ずづぜんぶ書かないといけない。

そのことと同じく、なんか魔術ギルドの「ドアロック」や「魔力登録」みたいに便利な自動化がなってるように見えるが、これはただわたしは自分である「花びら」でぜんぶの草を触って、見て、舐めて、嗅いで、その結果を判断するだけだった。(聞く事は普通に周りを把握する事に必要なのだ。少年のような都会の坊やは分からないかもしれないけれど、林を歩くと言うことは平凡のものだとしても、だいたいこんな感じだ)


感知……なんだてめえは。


「貴様こそなんだ!!!」


「あ?」


そしてわたしは冬も全部すぎていて、なぞなぞの妖精に出会う事になったのだ。

いや、それは果たして妖精さんで合っていたのであろうか……

「ミッキー17」のせいでこんな展開が生えました。

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