すぐ顔がなくなるという事は
家に帰ったら、普通に少年は寝ていた。もしかすると占星術師のせんせい、アストラ・ネロとの会話から戻ってるわたしを待っているかもしれないと思ったけど、彼はもっと睡眠時間を確保しなければならない8才児なのだ。わたしもこのまま寝ることにした。
「ふん……マギアの生活の水準は知らないけど。これはアストラさんの薬師として充実であると、縁は問題ない、なかなか平凡の社会人として生活に困らないかも知れないな」
独り言。
わたしはいつもの通り、自分のマントを開いて床に置け、自分の頭を腕で支えて横になってる。今の少年は「特例」として魔術ギルドで四属性の勉強をしている立場。だから実は働く立場ではなくて勉強をしている立場だ。平凡の大学というものに通う学生みたいなものなのだ。その彼の今の家は即ち塾の一種というもので、自分の給料をもらってパンと本を買っていない。ギルド員の一部に生活費が出るのだ。彼は、本当にぎりぎりの状態で「属性が四属性全部だから」今のいい待遇を受けているのだ。
まあ、彼は実際にそれ全部を一人前にしているようだが(本当に凄い奴だ)わたしは少し疑問なのだ。このまま量と範囲を拡張して大人になったとしよう。彼の立場であり、給料をくれる元は、4の堂のうちのどちらだ?
とっちの方、例を言うと「火」だとしよう。なら、今彼がやってる他の属性の勉強はなんのためか?
そんな考えをしていたら、マントからブイオさまの声が聞こえる。
「まあ、だから少年はわたくしたちに初めて会った時、多少情緒不安定になっていたのだ。自分が四属性のどっちでもない感覚がずっとするから。しかも『灰色の呪い』からの夢とやらも見ていたのだ」
「そうです」
どうやらその「灰色の呪いそのもの」だったわたしとは別に、灰色の呪いにかかった人はその「灰色の呪いという印」を作ったぶにゅぶにゅの神様の記憶を見るらしいが、わたしはその呪いを作った人ではなくて呪いなので、それがわからない。これはわたしの心の言葉はブイオさまがわかって、わたしはブイオさまの心の言葉がわからない事と似たような仕組みなのだ。
「『いったん生き残って、四属性全部をマスターしろ』とな」
わたしはちょっと瞼を瞑って呟く。
「クララちゃんのノリで言える言葉ではなかったかも知れないです」
今のわたしは、その時のドルイドにも完全になってない子からは色々解禁されている感覚の桜のドルイドのステラ・ロサさんなので、その時の自分が未熟だった気がして、それは仕方がなかった。
「それでも答えは同じだ」
「それはそうです。わたしは『深紅の悪魔としての当たり前の体と心の属性』を捨てて木属性を選んだものであり、同時に自分の『はぐれものの娘、しかも弱い体で生まれている』という人生だとしても、他の奴と立場を入れ替えるのではなく、自分で偉くなりたいクララちゃんです。この物語が何巻が出て、そのうち『別典』がいくらあるとしても、ステラ・ロサがエンブリオ少年に出会う限り、わたしはこの少年にそう言いましょう」
「わたくしもそう思う。それがきみのクロマなんだろう」
「クロマ……それ、まだわたしはよくわからないです」
「そうだな」
自分の記憶がいっぱい戻っているフリをしている。もう「深紅の悪魔の粉」は自分が人の子の娘として、人の子の普通の命を越えて生きることを受け入れていると堂々と言えるようになった。この少年に愛される人としてこの社会に存在する事にした。としても、わたしの頼れる知識や記憶は、正直少年が見ていると言う「ムー大陸の夢」よりも薄くて、杜撰なものだ。
そういうことを思いながら、少年を見る。わたしは凄く目が良いステラ・ロサさんなので、彼が横になってるところがぜんぜんわかるのだ。
「静かだ」
その観想を最後に、わたしの意識もだいぶ落ちて、すやすや寝ることになった。




