コア(芯)
夢など見ない。
真黒だけで
わたしが目を覚ますと、
そこは、頭と尻尾が繋がる円環の蛇。
命と記憶が巡り合い
死人は心無く群れに紛れ込み、名もなきバケモノの犠牲者を増やす。
自分の境界はどこだ?
教会と関わった事は一回もなくて
まあ、聖堂は2回見た。
偽りの絶対宇宙戦争の余波は、まだ残る。
世界の傷跡は、ずっとこう、絶対消えなくて、
金と銀と青銅の巨人が現れるこの大地に、
朝だった。
「ちょっと早起きだな」
塩の味がした。
「あはは」
海原!
颯に向かって
「無敵艦隊」の噂が聞こえる
遠い土地は戦さと異変
地を埋める見たこともない魔力の爆発
終わりの始まりが
まだ始まったばかりなのに。
点滅
僕は、神様を思いながら、眼鏡を付ける。
黒
黒
ダークグリーン
「朝ですよ、愚か者が」
「は?」
まだ起きてなかった。
寒いな。
空はやがて白くなり
わたしは全然寒くなくなって
「悪魔、ペラペラ喋りすぎてですね」
今日のトレーニングのノルマを終えて、狼にそう言った。
わたしはステラ・ロサ。華やかな桜のドルイドだ。
「あれは、もともとお喋り大好き種族だ。
だから人の子の脳みそを瓶に入れて、脳波を増幅するんだ。
犠牲者の脳は脳波でずっと喋る。
知識と思考能力と技術の力がやつらの源。
話し相手ができると、力を引き上げる仕組みだ」
「ふん」
めっちゃキモいな。
そして納得が行かない。
「そこまでは聞いたんですが、
少年にそう説明しながら、わたしも疑問だったのです。」
「何がだ?」
おかしいのだ。人を攫って
「村と都市を直ぐに襲わないのは何故です?」
わたしはどうやらクララの時よりちょっと強くなってるらしいけど、
そのわたしの体も、あのデカい手じゃ一刀両断だ。
そして、あの、精神に直撃する見えないエーテルの攻撃はやばいぞ。
「それは、弱い種族だからだな」
「そうですが」
そんなに弱いか?
「頭はよくて、精神攻撃は基本だ。
でも、自分のコアの領域が限界。
だから、コアの能力範囲外の事は無力だし、
1対1じゃないと、多分、犬にも嚙み殺される」
雑魚だった。
「雑魚すぎますね、「真紅の悪魔」」
そして口から出ちゃった。
「まあ、でも、だから繁栄した」
ふむ。
「弱いから頑張って生きたということですか?」
狼は頷く。
「そう。そして、なんでやつらが瓶瓶言うかと言うと、
瓶に脳みそ入れて、空っぽになった人の子が帰ると、
エーテルの気の通路が通るようになって、
自分、瓶、被害者、この範囲に精神の能力が届くようになるのだ。
回線状態がよくなる。」
「小賢しいですな」
「それがコアの領域を展開するという事だ」
「小賢しいですな」
「なにがだ」
「でも、その術はもともと禁止されたはずです」
「うん?そうなのか。」
そうだよ。
スプレッドはエクセルから取りました。




