優れた水怪物
波の魔術を続いて読んでみるけど、もちろんわたしはアクアはもちろん、元素魔術師ではない。ただ今この知識を付けてると、少年の「水の授業」の話がより理解できるから読んでいるところで、そこでプラス…もし出来たら、この魔術の「素材」や「目的性」の中で、桜のドルイド類の呪術に活用できるものが有ったらいいな―と思うのだ。
うむ、やはり「波の魔術」だと言っても、本当に廻の波を持って操る、握って上げるなどの類ではないんだな。器用に「対象の揺れを読みます」「一番揺れるところをより大きくします」なんだ。要するに。
「へえ」
「そうだな。ぶにゅぶにゅの神様のサイズ感を思ったけど、ちょっと違った様だ。本当に人の子が自分が乗った船の上で、波の手とかを作って、他の船を掴んで転がるとかができたら、それは相当の大物だ。基本は動きを刺激するんだな」
「それはマギアの基本の方法でもありますね。「植物がより元気になる」なども、その草木にはもともと「焔」の勢いがあるから、いい状況になったら健康で居ようとする。大きくなろうとする。呪術はそれを正の方向に手伝うのです。」
「うむ。エーテルに満ちている水はそれ自体が動力を持つから、その方向をできるだけ有利に弄る原理だ」
「ふむふむ」
エセンピがあれこれ。プログラムがあれこれ。「雨の日」は操作があやしくなるけどより威力的。それはそうだな。そして触媒は…海草と言いますな。
海草?そう言えば海草も植物だからドルイドの呪術の対象になるのか?
「難しい問題だ。どう思う、ステラ・ロサさん」
「ちょっと無理な気がします!」
「なら無理だ」
「しょぼん」
技のエーテルは根本の目的性を持って、それは物語性というカタチで表現できる。「そこで違和感を感じると」駄目なのだ。それが型物理性のデメリット。
「森と海は違うだろう」
「確かに。わたしはクララとしても「■■」としても、陸地の植物専門です。はい」
その触媒はどこから繋がるのか、それはもちろん魔法陣だ。事前に描いていた方がいいけど、水で描いても有効らしい!へぇ、そうなんだ。船に描いて、それが起動するのだ。
どうであれ、船は大丈夫か?その媒体が木材なんだけど。濡れて駄目になったりしない?
まあ、廻ぜんぶ水だから、それくらいは許容範囲か。
「こんなのが要らない海怪物は、比べ物にならない強者という事だ」
「うぬ」
「しかも、おまえがこうで「兵士の国」の、伝説の粘土のなんとかがそうだった様に、「海化け物」だって普通に人の子に化けて生活もできるから。その場合、非凡としてのチカラと、人の子の型物理性の利得を両方受けるだろう」
「ズルですな、それ」
わたしはトリプル亡霊なのだ。
「そういうおまえも「深紅の悪魔」のとくせいを持っていて、人の子としての魔術学んでるじゃないか」
「いや、わたしはクララとしては一言も教わったことなくて、「悪魔」として人の子の古代魔術「木」を学んだのです。しかも、生前を言っても、種族としての機能は飛べること以外ぜんぶあやしっす」
「別に似たようなもんじゃあないか…」
「そこまで仰ると、別にどうでもいい事ではありますが」
わたしは素直に認めた。わたしの場合、星のチカラの方がもっと大きいし。




