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人は増えるのか?

「それこそが、みんな「(ほむら)」の傾向に充実というわけだ」


「そうだな」


わたしは不変の少女、ステラ・ロサなので、この物語の読者は「だからてめえは幸せに子供二人で代々家系を残すそういう物語ではないのか」とか思うかも知れないけれど

まあ、トリプル亡霊の体で頑張ってるからそれは広い観点で見て欲しい。わたしの行いが世界の次の子供の人生を作るんだぞ。それが「森の姫様」なんだぞ、たぶん。


「やまの木を切って、村を作る。畑ができると生産量を上げるのが大目標なんだけど」


「なんだけど?」


「でも、そもそも税金でぜんぶ取られるから生産量をあげるモチベーションがないですね」


「それは人の子のシステマはぜんぶ生じる問題だな」


「草と木の話しかしたくありませんが、これはぜんぶ繋がってるものですね。まあ、今は関係性が薄い話です」


ドルイドの少女だから。ドルイドは元々今の現代社会では反国家権力的な考えを持ちながら「白神女(しらかみおんな)さま、すごいんだよな。でも特に国などではない」とか思いながら、

そのお方みてえに、知恵を持って、こどもを愛し、自然をあいするのが務めなのだ。

それに追加して、

そのフリをして「深紅の悪魔」を狩るのがわたしなんだけど。


「まま。とりあえずそういう生命として続く以上、人の子も数多(あまた)の他の生命と同じく、「悪魔」などとも同じく、個体数を増やしたいのが根本の目的である」


「深紅の悪魔より強いですね。あいつら根本的に寿命が長いんで」


「それはそう」


わたしは「クララ」の自我がほとんどだ。普通に人間の寿命の感覚と人の倫理観に近いのである。

混ざって、「悪魔」の方も自分が体験している記憶と思い出であると、ちゃんと認識しているが。


「その強い意識の傾向で人の子は動きます。自分の家族を増やしたい。それに利得になるから同じ村の人が増えるのは喜ばしいこと。この(さと)(みやこ)都市(とし)地方(ちほう)がイケてるのは良い事、そして、それは(くに)という段階まで行きます。もともとこんな特性をもつ命なのです。もともと生き物というのがそんな性質を持つものなのです」


「だな」


「国に至ると、正直庶民の一人はその税金がどこに入るかも測れないけれど、このフィレンツェを見るには平凡(オーディナリー)の技術や非凡(エキストラ・オーディナリー)の技術がちゃんと発達して、硬い家が提供され、市内で狼などに襲われる心配はない。

塩や穀物が安い、学校でパンが貰えるみたいな形で還元されることもありますね。たぶんフィレンツェの者はその恩恵を感じるのでしょう」


「そして、「所属する国がよくなる」は、また人の子 個人の子供の計画の問題に還元されて、人口が増え、「夢の国」の複雑度をあげることになるという事だ」


「そうですね」


ふん~なるほど。だからなになに戦争で人がなくなっても、それも勝った側が人口増やすのが究極的な目的になるし、もともとその思考パターン及び行動原理が人の子の生命そのものなので、「減る方向」はもともと避けるのだ。避けたくて、結局は増えるのだ。


「なら夢から変なアイデアとか貰う人の子は、これからもずっと増えるのではないか」


それがそもそも(アマウロス)の原理らしい。


「それは悪い事ですか?」


「良くも悪くもないけど、この世界がどんどん複雑になってくのは事実だな。実はわたくしは時とか長さとかわかるのを見ると気付けると思うけど、そう言うのが得意技なお星さまだ。そして、世界が複雑になると、それが難しくなるからちょっと苦手になる性質があるのだ」


「そうですか。なら特に邪悪なこととかではないけど地味に嫌なことではありますね」


ならちょっと問題視してもおかしくないな。


「まあ、増えようとすること、そして複雑にしようとすること、これが元々同じことかもしれない」


「複雑にしようとすること、それはたぶん、わたしが以前言ったあれです。今日の筋トレあたりに言ったあれのせいです」


「あれ?」


「その方向が面白いと感じるのです」


「面白さか」


「わたしは御伽噺の権威者(オーソリティ)だからなんとなく面白い童話とか神話・伝説・怪談ぜんぶ頭に()れてますが。■■■の知能など頼らなくて「クララの物語好きすぎる性質」で余裕にぜんぶ覚えてますが、物語は、面白いものが生き残って次の奴に影響するものでございます。」


達者は、簡単で利便で真っ直ぐで分かりやすいのを避けようとする傾向がある。知りすぎているからだ。

基本的にやった話をずっとやるのは怠いのだ。くどい。もう何回も聞いてる。


そして逆に、ちょっと「おまえそのアイデアどっから出た!?」になりがちな変な話題が登場して、適切に美味しく混ざると!それが新しい流行りの糧になるのだ。


「同じやつでぜんぜん楽しいと思うのだが」


「それはわたしもちょっと分からなくはないですが、「面白い」はちょっと違うんです」


「うん…それはまた、人の子が霊属性のエーテルに()れれるから、使えるアイデアがそれなりの型物理性(アイディア・ヒストリア)に併合されたり、学文や技などに使われる物語性(ヒストリカル・アイデア)を作ったりすると」


「そうでしょう」


だから御伽噺の中で、ぜったい違う国からのものなのに、言ってる話が同じの奴もあったりするのだ。それが共有する心だから。それっぽいだと感じるから。

そして、「どっから出た」も時々あるのだ。偶然と、夢と、その個人の変異(ムタレ)などにより、変なものが出るのだろう。


変なものの中で、多くの人が適切だと感じる、面白いと感じるものが新しいものになる。

変なものだけじゃただの狂ったやつだ。その中で適切である事。


それが新しい御伽噺が流行る順番なのだ。

もう何回も見た話の中で、変で、同時に適切であるもの。


「もともとそれが人の子の「型物理性(アイディア・ヒストリア)」なんだろうか…?」


「わたしに()かないでください」


そんななぞなぞの話を始めたのはブイオさまである。

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