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森の姫様
あ、まだ死にはせん。困る。
そこから時間を少し遡って
弟に偉そうに作り話を言ったんだけど
人の子の概念は全部、聞いたこと、見た事、学んだこと、貰ったものによるのだ。
知ってましたか?
まあ当たり前のことですが
作り話が「森の姫様」なんだ。
自分は小さくて、「白神女」はどうやら凄く凄く偉そうなので
なら無理か、
そしてうちらは森に住んでいる。だからだ。
いつかは魔術でも呪術でも構いません
白髪のままに偉くなりたい
幸せになりたかった。
勿論家族はみんな優しくて
ここは自分が得られる一番納得できる天国かも知れないとも
何度も
正気に戻ったら、いつも思ったんだけど
でもずっと痛いと人はそういう気になれない
絶対だ
だから「森の姫様」になりたかった。
そんな戯言に付き合ってくれた弟には
ーわるくないな。
なぜなら、わたしは結構いい語り手なのだ。
家族には、もう会う事はないだろう。
ーーーーーー
とかを考えていると、エンブリオ少年はわたしに聞いた。
「そういえば、ステラさんはこれからはどこへ行きますか?」
この後の話は次の機会で。
「まあ、先言ったとおり、深紅の悪魔とやらとずっと戦うだろう。」




