一粒いいでしょうか
そして、空から来た汁の話をしたところ、1472年の12月の7日のそれからも結構前、
「もともと惑星ユゴスの破壊」の時の事件が、もう一つあったのだ。
それは、■■■■■■■による破壊によって発生した強いチカラによって、隣の星も間接的な影響が及んだこと。
風圧によって紙が飛ぶように、頭を洗いながら髪が落ちるように、
そんな感じで、隣の星も毛一本くらい引かれたりしたのだ。
それはただの粒で、自意識を持つにも小さすぎる、
うん、ウチのことである。
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死の時代だ。暗闇の空。
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完全に爆発した白色矮星は、その重力干渉で罪もない粒も何個か持っかれて
大体の星の欠片と、ちょっとの異物と共に、ウチを含めてちょっと長い旅をした。
そして、共にした稀のごく一部がたどり着いたのが、時空を歩み色を見るものがめcちゃ住んでいるとある不思議ちゃんの星であったのだ。
もちろん地球である。
ウチは一応「ティンダロスの猟犬」というものだ。
それの凄く小さい粒で、
「このままでは消え去るな」と思いながら、一応星の地面に激突した。
ドッカン!
基本的に神話生物というものには常識なんだが、この小説家になろうを読んでる読者の中で神話生物がいるわけがないので軽く宇宙の社会構造を説明すると、まあ、チカラの論理だ。
旧支配者と外なる神は触れちゃいけねえ。
でも、あっちから殴った風圧で飛んでしまうのは流石に仕方ないよな。このような理不尽さが今までクトゥルフ神話が愛される理由であろう。
後のイタリア、フィレンツェ
もちろんサンタマリアノヴェッラ聖堂。
この星にも旧支配者はめっちゃ居そうな気配がする。
ウチは弱弱しい、星のワンちゃんで、そんな存在に見つからないように、生存戦略を使うしかない。
そう。聡明なライトノベルの読者諸君はわかると思うのだ。ここは現場の生物に擬態するしかないのだ。
廻にはちょうど良く宇宙人の子がいたので、「ふん、「霊属性」か。慣れてるな。いい趣味の星に来たもんだ」と思いながら、複製したのである。
ティンダロスの猟犬は粒一つの質量だとしても、それくらいできるのだ。
ズズズズズズズ
変身完了!
そう、わたしの名前はクララである。フィレンツェの田舎娘で、疫病で死んだ。そしてこの市町までなんか歩いて来て、聖堂という美的置物を見ていたところである。
体はくっそ弱くて、教育もされてない。ただもう一回死ぬ時を待っていた運命だ。
ふん、一見して、くじ引きがくっそ悪いな!
でも、わたしはもう一回変身するチカラなどないから、ずっとこの世界でクララとして生きるしかないのだ。憧れは「森の姫様」。行動原理は「クララ式エーテル操作」。そして正体は「ティンダロスの猟犬」。
何んという事でしょう。
ちょっと無理してクララ三姉妹を出しました。必要でした。




