書かれた文字は自分の画数を覚える
そうだ。「印」だ。
「ムー大陸が終わっても」深紅の悪魔は「灰色の呪い」としてずっと残る。
それが意図された、何かの理由の、わたしに付与された目的性だ。
平凡のものは、死んで亡骸を残し、非凡のものは死んだら跡形も無く気に消え去る。大気に混ざる。川に流されて、砂煙と共に何もなかったように無くなる。(もちろん、適切に平凡で、適切に非凡のものも、半々のものもちゃんといるのだ。そんな感じで相反するように見える真逆の特性のものも、場合によってはなんかその中間が存在するのが世界なのだ)
でも、死ねない。
粉々になったから大気に混ざって消えるのが同然な、そうするべきである「深紅の悪魔」は、全部適当に混ざった灰色の霧になっていて、その何かの目的性に従って漂った。
それは今も他の■■■も同じだと思う。
同じだけど、わたしだけの特性はちゃんとあって。
もともと「呪い」の形の今は、他の■■■には「ムー大陸」の高密度のエーテルになれていたのに、ただ限界がすぎて、粉の状態では記憶も意識もろくに残ってないと思うのだが、
わたしは古代魔術、学んでるから。たぶんその影響で、偉いお方の影響を直撃されてこのように意識が残っていた。良い意味で残っているのだ。
そうだ。わたしだけだった。覚える限り、「古代魔術」は何種類あって、それの一つでも学んだのは他の星から来たものの中ではわたし一人だった。他は、そう。「学ぶ必要が無いから」だな。
わたしは元々違う。■■■として欠落していて、
しかも心配性だから今の環境が維持できないと思った。
なんも考えずに日日を流したわけじゃあない。ちょっとは考えてる。
「今のムー大陸は飛べる。わたしも飛べる。
飛べなくなると?他の奴らは知性体を捕食する何かの術があるはずだ。
わたしは?
何もない」
まあ、そんな過程で。師匠に「ここの呪術を教えてください!!」言って
「馬鹿を言え!それはまさに■が■ぐ方法を学ぶと同じだ。
■が■る方法を学ぶことと同じなんだ」と罵倒を聞いたけど
まあ、他の代案も無かったんで
「呪術を教えてください!」とずっと心の言葉を伝えたら、曲げてくれた。
「あと一つとは、そういう意味か?」とか言ったけれど、たぶんなんの意味も無い言葉遊びであって。
一応ここの文字が必要だ、という事で頑張って「ムー」の文字を覚えてた。
今ももちろん覚えてる。今の現代社会の文字とぜんぜん違う奴だが。
でも、何かの文字を学んだ経験があったというのは「ステラ・ロサさん」には確かにチカラになったようで、わたしは実は、もう、エンブリオという小僧の文字の形と癖を一応覚えているんだ。
代わりに書くとか、ぜんぜんない。これはただの興味だ。関心だ。もっと知りたいと思う感覚だ。
できるかぎり情報を逃したくなくて
色々を想像してて
間違ったものがあっても新しい経験として楽しむためには
いったんわからないけれど、知る必要がある。
一応、入力する必要があっただけだ。
別に、それだけで、少年の今までとこれからの為にできる限りしっぱいしないために必要なものを全部学びたいとか、一片も考えてないのだ。




