表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
万能戦艦イリスヨナ / 愛しのイリス様のためなら古代戦艦だって総て滅ぼすことができる【百合】 / 愛しい我が巫女姫のために艦隊作るよ  作者: MNukazawa
人造艦船のつくるミライ / ヨナの望む臨終 / 機動辺境王都カサンドラ / VS円盤海獣
83/630

VS 円盤海獣4 / サンダーコントロール砲、巨大海獣の崩壊

攻撃開始から0秒。


エビ型巨大海獣の上空にある円盤は、雷撃の当たった個所から赤熱。

雷撃は円盤に当たったあと、制御された経路を外れて地面へ向かって落ちる。

砲塔から放熱板が溶けて脱落。

円盤から巨大海獣へ、周囲に17本のエネルギィラインがあることが雷撃の分散によって判明。


攻撃開始から1秒。


弾道経路上の人工水晶建築に雷撃がソレる。

王都を守る盾であり、大型海獣より高さのある巨大水晶構造物が上端を融解させ、直後に粉砕。

ひときわ大きな雷鳴をひとつ響かせて、雷撃は誘導ラインから再び円盤へ。


攻撃開始から4秒。


分解していた発振子が焼尽。攻撃終了。

砲塔が管制システムと共に融解。


攻撃開始から6〜10秒。


焼尽した発振子の残熱により、空中都市水晶宮の付属戦艦が艦中央部から融解。

折れ切れた船体の後部が上空200mから落下。

王都中央部に墜落。


攻撃開始から14〜32秒。


円盤に亀裂。雷撃の命中箇所から砕ける。

エビ型巨大海獣は直後から、まるでそれが当たり前であったかのように、自重でゆがむ。

腕のハサミがもぎ取れ、触覚が地に張り付き、胴体が裂けて。

細長い多脚がくず折れながら、胴体だけが空中に残った瞬間が、どこか愉快な冗談のようであった。


そして、攻撃開始から33秒。


円盤が完全崩壊、一瞬の白い光と共に、エビ型巨大海獣は崩壊した。


----


「ありがとうございました。イリス様にもお伝えください。おかげで安全な旅でした。お世話になりました」


老人は丁寧に挨拶を述べると、迎えの兵士たちと馬車へ向かうため下船した。

『随伴員』である彼が運ぶ楽器ケースの中には戦術魔術兵器の魔槍アロン。


核弾頭を運ぶような厄介な航海だったが。

これで仕事は終わり、危険は去った。


(そういえば、重巡洋艦インディアナポリスは原爆を輸送した帰りにイ58に撃沈されたのだったっけ。)

縁起でもないなあと思いながら、痛くもない眉間を揉んでみるのだった。


----


巨大な円盤海獣との戦闘のあと、イリス様は意識を失われて、船長室のベッドに。


イリス様に負荷がないようにと言っておきながら、無様にもほどがある。

負荷レベルのランク付けの理屈はまったく不明だが、戦艦を撃破するのに垂直発射管をアンロックした時は2日意識が戻らなかった。


本当はずっとついていたかったが、港湾への接岸手続き、随伴員氏への別れの挨拶やら、戦闘後の状況把握やらをしなければならなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
本作に登場する架空艦『古代戦艦イリスヨナ』を立体化! 筆者自身により手ずからデザインされた船体モデルを、デイジィ・ベルより『古代戦艦イリスヨナ』設定検証用模型として発売中です。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ