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見知らぬ街

作者: 窪宮彩
掲載日:2020/01/12

「あれ?ここどこだ?」

急な尿意におそわれ目が覚めた。

どうやら私は、居眠りをしていたようだ。

慌てて飛び起き、寝ぼけ眼で電車を降りた。


そこは、まったく見知らぬ街だった。

そんな事はおいといてまずトイレを探さなくちゃ。

でも、慌てて降りたこの駅にはトイレがなかった。

仕方なく駅の改札を出て、適当に道を進んだ。

しばらく歩けば、コンビニぐらい見つかるだろうと軽い気持ちで歩いた。


右に曲がり、左に曲がり、やや早歩きでどんどん歩く。

ところが、歩けどもコンビニはおろか建物さえなにも見えてこない。

周りを見渡せば、ポプラ並木の道が延々と続いている。

曲がっても、相変わらず同じような道が続いていた。

遥か遠くに民家らしきものは見えるのだが、

家は一定の距離をたもったままこれ以上近づけない。


どうしよう。このままでは、間に合わなくなるかも。

私は、徐々に頭がトイレの事でいっぱいになっていった。

犬だったらどんなによかっただろう。

残念ながら人間の私は、

そこら辺の木の陰でする訳にはいかない。


ああ、そろそろ我慢が尽きてきたかもしれない。

普通に歩くのさえ、次第に困難になりつつある。

トイレ、トイレ、トイレ…呪文の様に唱えていた。


もうだめ…だ。

これ以上歩いたら漏れそうなぐらいの時に奇跡は起こった。

目の前に急にトイレのドアが見えた。

「ガチャリ」

扉を開け、一目散に中に飛び込んだ。

「間に合った!」


ほっとため息をついた時、私は重大な事を思い出した。

そうだ私は今日、死んだんだっけ。

自殺?他殺?自分が死んだ理由なんて知らん。

知りたくもない。

ただトイレに行きたかったんだ!

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