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星を巡るソフィア  作者: 彩都 諭
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第30話 リゴの約束

 第30話 リゴの約束


 惑星アリアス。千年以上前の遥か昔、人々にこの星はそう呼ばれていた。


 青い海には生き物が溢れ、大地には深く鮮やかな緑の森が茂り、山々は壮大に聳え立っていた。


 数多の生命に溢れた楽園。太古の昔、この星にはそんな時代もあったのだ。


 時が経つと、人が大地を歩くようになる。他の生き物とは違う進化を遂げた人は、試行錯誤を繰り返して道具を作り出し、その道具を使って更に新しい道具を作り出した。


 その繰り返しが人の暮らしを変えていき、この星の生き物たちの暮らしを変えていった。


 やがて、人は大地を支配し、海を越えるようになり、空を飛ぶ道具も作り出した。


 そして遂には、この星を飛び出すことも成し遂げたのだ。


 こうして人は宇宙という海をも越えて、星々を渡るようになる。その繁栄は限りなく続くように思えた。


 だが、星々を渡るようになったのは人だけではない。広い宇宙では、同時に人ではない種族の生き物が別の進化を遂げて、同様に星々を渡るようになった。


 他の種族が互いに接触することは稀だが、時には出会うこともある。


 その出会いは、ある時には交流と共存を成し、ある時には破壊と滅亡をもたらした。


 アリアスは、後者だった。



「リオン、船団は無事に宇宙へ行くことが出来たのか?」


「はい、エメリア様。現在、船団は順調に航行中です。重力制御をしているので、皆様にはあまり実感は無いのですが…間違いなく宇宙に来ています」


 惑星アリアスから離れた船団は、無事に宇宙空間へ到着した。本来ならば、星を離れたことで重力が無くなり、無重力という状態になるのだが、船内は重力を制御する装置が働いており、地上にいた時と同じ重力になっていた。だが、エメリアを始め乗船している人々は重力についての知識が無いため、宇宙と地上の違いがよくわからない。しかし、船が移動を続けていることは体感でわかっているようだ。


「うーむ。少々感動に欠けるが…まずは無事に出発できたことを喜ぼう。ソフィアたちとリゴはどうだ?」


 エメリアが尋ねると、リオンはモニターを操作して船団について来ているはずの琥珀の女王号とメリダの姿を確認する。すぐに位置を確認し、エメリアの前のモニターに映し出された。


「おお、ちゃんとついて来ているな! メリダは…やはり少し遅れているか。だが、とりあえずはホッとし…?」


 エメリアは安堵しようとしたが、モニターに映る異変に気付く。メリダの背後、つまり、星を覆う赤い色が急に激しく揺らめいたのだ。それに、何やら暖炉の中の薪のようにパチパチと燃えて見える。


「なんだ? リオン、わかるか?」


「エメリア様…あれが、この惑星の崩壊です。それも、普通ではありません」


 惑星の崩壊…エメリアは息をのむ。故郷の星が滅びるのか。わかっていたことだが、見ているのが辛い。しかし、普通ではない、というのはどういう意味なのだろうか?


「リオン…普通ではない、とは?」


「それは、あの星が破壊された、という事なのです。自然に崩壊したのではありません。かつての大戦で、敵から致命的な攻撃を受けて、あのように崩壊する事になったのです」


 攻撃。エメリアは以前にリゴが話してくれた事を思い出す。確かに、この星は敵に破壊されたと言っていた。


「リゴが言っていた、敵か…。だが、装置というものを使い、その破壊を食い止めていたのだろう? 具体的にはどういうことなんだ?」


 リオンは少し考える。この話は説明が難しい。だが、簡単にしてでも今話しておくべきだとリオンは判断した。エメリアには、曖昧な言葉よりも真実を伝えた方が、ハッキリと理解してもらえると考えたからだ。


「では、簡単にご説明します。あの惑星は敵の強力な攻撃を受けたため、ほんの僅かな時間で吹き飛ぶところでした。それを、リゴ様たちが装置を使い、吹き飛ぶまでの時間を遅らせる事に成功したのです。しかし、それは結局、破壊を遅らせただけです。今、当時の破壊の力が再び時を刻み始めました。今まで抑え込んでいた力を一気に放出しようとしているのです」


 そうだ。滅びの時を遅らせただけなのだ。エメリアは前にもリゴからの話で聞いていたはずなのに、失念していた。いや、現実が認められず、都合よく忘れようとしていたのかもしれない。


「まったく…私は馬鹿だな。すまない、リオン。続けてくれ」


 リオンは続きを話す。どうやら、その抑えていた力が噴出すると、崩壊してバラバラに砕けた星の破片が、一気に飛んでくるという。


「つまり、当然ながら船団が危ないという事だな。だからメリダの盾を使い、その破片から船団を護ろうというわけか。やはり、ちゃんと話を整理すると違うな…」


 エメリアは唸る。リゴから説明をかなり受けていたはずだが、聞くのと理解するのは違う。状況が状況なだけに、今じゃないと理解しづらいことには違いないが…。


「さすがエメリア様。お話を理解して頂き幸いです。さて、リゴ様がそろそろ始める頃ですね。私たちは引き続き、惑星から離れる事に専念しましょう」


「わかった。引き続き頼む」


 リオンにそう告げて、エメリアは再びモニターで滅びゆく故郷を眺める。辛く、悲しいことなのだが、それ以上にこれから起こることがなんなのか、エメリアは不安で堪らなかった。



 宇宙空間に到達し、メリダは遅い歩みを幾らか早めることができた。前方に見えるソフィアたちの船を確認し、リゴは胸を撫で下ろした。


「どうやら、無事にソフィアを宇宙に上がることができたのだな…よかった」


 リゴは胸のポケットから小さな石を取り出す。それを掌に乗せると、石から淡く白い光が浮かび、映像が映し出された。


 若い男女…夫婦だろうか。それから、小さく、だけど活発そうな笑顔の女の子。幸せそうな三人が、一緒にリゴの方を向いて笑っている。


「私は…お前たちとの約束を守ることができなかったな。サーシャ。エマ。だが、私たちの遠い遠い子孫は、宇宙に飛び出したぞ。お前たちが乗りたがっていた、あの船で」


 妻のサーシャ。娘のエマ。二人はリゴの愛した、大切な家族。


 リゴは二人に約束をしていた。いつか琥珀の女王…アンブル・ドゥ・レーヌ号が完成したら、みんなでアリアスの星を宇宙から眺めようと。その時は、オーランドの家族も呼んで、みんなで完成記念パーティーでもしようと。


 本当にささやかな約束だったが、幸せな光景が目に浮かぶようだった。


 だが、戦争が始まり、その約束を果たすことは出来なくなった。この星に残って戦うリゴを、サーシャとエマは側で支えてくれていた。しかし、惑星が破壊されそうになり、仲間と共に必死に装置を設置し、かろうじて一難を去った後…家族の元に戻ってきたリゴたちの前には、知らない世界が広がっていた。数百年の時を超えてしまい、家族は誰もいなくなってしまったのだ。


 リゴは一度絶望した。最も護るべき人を失ってしまったのだから。それは仲間たちも同様であったが、その見知らぬ世界には彼らの家族の面影を残す人々もいた。そう、子孫だったのだ。その事実がリゴたちを勇気づけ、再び立ち上がらせてくれた。


 そして時が経ち、リゴはソフィアに出会う。ソフィアはエマによく似ていた。


 そのソフィアが、アンブル・ドゥ・レーヌ号に乗って、遂に宇宙に飛び出した。こんなに嬉しいことがあるだろうか。


 リゴは一筋、涙を流す。長い時を超えて、やっと報われた気がした。



 だが、まだ脱出は終わりじゃない。果たすべき事が残っている。


「さあ、メリダよ。ここからが本番だ。必ず、護るぞ」


 リゴは座席にある制御装置を使い、シールドの展開準備に入る。これまでに使っていたシールドとは桁違いの出力を発生させるため、特殊なエンジンを起動しパワーチャージを開始する。


「よし。アーク・ドライブ、出力最大。メリダの盾を構えるとしよう」


 メリダの後方に、巨大な円形のフィールドが形成される。信じられないくらいに広い範囲で展開され、これで船団は完全に護られるはずだった。



 爆発音が鳴り響く。


 メリダのメインエンジンが停止すると、船内の警報が緊急事態を告げる。


「なんだ!? なぜエンジンが…」


 素早く船体の異常をチェックし、エンジンの復旧が可能か確認する。しかし、その結果はリゴにとって悪夢のようだった。


「エンジン…大破。動かないということか」


 推進力を失い、慣性で進むメリダ。シールドは展開し続けているが、星からの距離が近すぎた。このままだとメリダ本体にダメージを受け、シールドが途中で停止する可能性がある。


 だが、問題はそれだけではなかった。エンジンが停止した状態では、程なくしてメリダのシステムがダウンする。そうなれば、どちらにしてもシールドが停止してしまう。しかし、エンジンの修復は絶望的だった。


 なんとかメリダの出力を得る方法を考える。その時、リゴは一つだけ可能性が残っていることに気づく。しかし…


「ここまで来て、この方法しか思いつかないとは…私には約束を守ることはできないのかもしれないな」


 ソフィアの顔を思い浮かべながら、リゴは自嘲する。それでも、覚悟を決めなければならなかった。



 メリダの盾が展開されたのを見て、エメリアは再び安堵の息を吐く。これで無事に船団が脱出できる。


「リゴ、よくやってくれた。感謝するよ…。そうだ、今のうちにソフィアにも改めて礼を言わねばな。リオン、ソフィアに連絡を繋いでくれないか?」


「畏まりました、エメリア様」


 モニターにソフィアの顔が映る。何か嬉しそうにはしゃいでいるようだ。


「ソフィア、無事か? 楽しそうだな!」


「あ! エメリアお姉ちゃん! 聞いて聞いて! 宇宙って、すごいよ! 物とか、私の体とか、宙にふわふわ浮かぶの! アビーみたいに!」


 そう言って、ソフィアは座席から離れると、大はしゃぎで無重力の姿をエメリアに見せる。エメリアも初めて見る無重力状態に興奮してモニターに顔を近づける。


「なんと! 面白そうだな! 私も体験してみたいぞ! …ん? でも、なんでそちらの船は無重力になっているんだ? 重力なんとか、という装置は無いのか?」


「そうなんですよ。そのせいで、さっきは酷い目に…こんな恥ずかしい服も着せられるし…」


 ソフィアは思い出したように自分のパイロットスーツ姿を隠そうとするが、無重力でふわふわ浮いているので、思うように動けない。エメリアはソフィアの変わった格好を見て、一言呟く。


「…なんか、カッコイイな、それ…」


 どうやらエメリアは気に入ったらしい。物欲しそうにリオンの方をジッと見るが、リオンは敢えて気づかない振りをする。


 二人がそんなやりとりをしていると、急にモニターに映像が割り込んでくる。映し出されたのは、リゴの姿だった。


「あれ? リゴ!?」


「ん? リゴじゃないか」


 驚きの反応を返す二人。だが、リゴは沈黙している。どうしたのだろうか。


「リゴ? どうしたの?」


 しかし、すぐには言葉が返ってこない。リゴは深く息を吐き、頭を抱える。


「おい、リゴ。一体どうしたのだ? 黙っていてはわからない。何かあったなら、説明してくれ」


 エメリアも困惑する。無事にメリダの盾を展開したのだ。問題があるようには思えなかったが…


 リゴはやはり言葉を返さないが、ゆっくり頷き、再びモニターに顔を真っ直ぐ向ける。そして意を決したように胸に手を当て、やっと話し始めた。


「姫様、ソフィア。よく聞いて下さい。姫様が仰られる通り、先ほどメリダは盾を展開しました。これで船団を護れるはずです。しかし、問題が起きたのです」


「問題? なにが起こったのだ?」


「傷を負っていたメリダのエンジンが、完全に壊れました。これにより、移動はおろか、もうすぐ船そのものが力を失い沈黙してしまうのです。つまり、盾も途中で消えてしまう恐れがあります」


 エメリアとソフィアは事態の深刻さを理解する。だが、表情には諦めの色はなかった。


「なるほど…では、盾が使えないとなると、船団の退避を急がせる必要があるのだな。なんとか被害を最小限に抑える方法はないか?」


「それに! メリダが動かなくなっちゃったら、リゴが危ないよ! だから、すぐに私たちが迎えに行けばいいんだね!?」


 二人は素早く決断する。リゴは予想外の反応に驚き、そして嬉しくなる。だが、言わなければならない。


「二人とも、素晴らしい決断力ですね。私は嬉しいです。ですが…その判断では助からないのです。一つだけ、方法がありますので、聞いて下さい」


 二人はリゴに誉められて嬉しいのだが、同時に判断を認めてもらえず、シュンとする。


「まず、船団とアンブル・ドゥ・レーヌ号は直ちにこの場を離れて下さい。万が一に備えてです。ソフィアも絶対に従ってほしい。お願いだ…」


「うん…万が一なんて考えたくないけど…わかったよ…」


 ソフィアはすぐに反論するかと思ったが、意外な程冷静だった。勿論、色々我慢しているみたいだが。


「それで、次はどうするんだ?」


 エメリアに聞かれて、リゴは話を続ける。


「その間、私は盾を維持するために、メリダのワープ・ドライブから出力を持ってきます」


「ワープ・ドライブ?」


 二人が同時に聞き返す。リゴは頷くと、モニターにワープ・ドライブの説明を表示する。エメリアとソフィアには、正直細かい事はわからなかったが、要は船が遥か離れた星に移動するためのエンジンらしい。


「本来、このエンジンはワープ航行の時だけ使うものですが、今回はこの力を利用する事にしました。長い時間は無理ですが、星の崩壊を防ぎ切れれば問題ありません」


「なるほどな…。細かい技術の話はわからないが、星々を渡る船というのは本当に凄いな! その船を動かしているリゴも流石だが」


 改めて、宇宙船というものに感嘆するエメリア。ソフィアもエメリアに同意の頷きをしている。だが、リゴの話は終わりではなかった。リゴに続きを話すように促したのは、アビーだ。


「しかし、リゴ様…その方法には一つ危険がありますが…それを御承知ですか?」


 急なアビーの発言にソフィアは驚く。アビーが何を言ったのか、理解できない。モニターに映るリゴの顔を見ると、その目は深い悲しみの色をしていた。


「リゴ…?」


「すまない…ソフィア。私は約束を守れない男だ。許してくれ…。アビーの言う通り、この方法には一つ、危険な可能性があるんだ…」


 え? ソフィアは驚く。リゴが泣いていたのだ。とても申し訳なさそうに。


「り、リゴ?! どうしたの? なんでそんなに泣いてるの?」


 慌てふためくソフィア。エメリアは静かに二人の会話を聞いていた。


「ソフィア…聞いてほしい。この方法でみんなを護ることは可能だろう。だが…ワープ・ドライブにかなり無茶な事をさせるんだ。その結果…おそらく私はメリダと共に、どこか遠くへ飛ばされてしまう。つまり、二度と会えなくなる可能性が高いんだ…」


 嘘だ。そんなの嘘だ。


 ソフィアは心の中で否定する。だが、リゴのこんな悲しい顔は見た事がない。


「ダメだよ、リゴ。そんなの、絶対にダメ」


 ソフィアは首を振る。認められない。


「だって、リゴは私のおじいちゃん…家族なんだよ? 二度と会えなくなるなんて…そんなの嫌だよ。何か方法はないの? 私、なんでもするから…」


 絶対に認めたくない。何か方法があるはず。ソフィアはすがりつくように、リゴの顔を見つめる。だが、リゴは首を横に振った。


「ソフィア…他に方法はないんだ。ワープ・ドライブを使わなければ、船団に被害が出る。大勢が…死んでしまう」


 リゴはソフィアを説得するが、ソフィアは泣き出す。リゴは悔やむ。ソフィアのその泣き顔をこれまでに何度も見てきた。いや、見てしまったのだ。


「ソフィア…私の愛しい、泣き虫な孫娘…。どうか、許してくれ。おじいちゃんは遠くに行ってしまうが、必ずみんなを護る。この約束は、絶対に守ってみせるよ。それに、飛ばされても私は死ぬわけじゃない。会えなくはなるけど、ソフィアたちの事をいつも想ってる。これも約束する」


 リゴは優しく、ソフィアを慰める。だが、ソフィアは顔を隠してしまう。


「おじいちゃん…。ずるいよ、そんな言い方…。さっきは約束を守れない男だって言ってたくせに…」


 そう言うと、ソフィアは黙り込んでしまう。そこに、沈黙していたエメリアが背中を押す。


「ソフィア、リゴに言ってやるといい。お前の答えを、な?」


 エメリアにはわかっていた。ここまでの様々な出来事で、ソフィアは成長したのだ。だから、こう言えるはずだ、と。


 すると、ソフィアは急に顔を上げて、勢いよく涙を腕で拭き、リゴに叫んだ。


「だから、許さない!! おじいちゃん、私は絶対に迎えに行くからね!! そして、ちゃんと約束守ってもらうからね!!」


 凛と立ち、真っ直ぐリゴを見つめて、ソフィアは言い切る。その力強さは、リゴの心の恐怖まで一息に吹き飛ばしてしまった。


「ソフィア…ふふ…わっはははは!!!」


 先ほどとは打って変わって、リゴは豪快に笑いだす。エメリアも続いて、負けじと豪快な笑い声をあげる。


「ならば、また花壇の世話をしながら待つとしよう。孫娘の説教から逃れる言い訳も用意しているよ」


 そして、ソフィアもニカッと満面の笑顔になった。



「やれやれ…皆様、こんなに前向きになれるとは…やはり人間は面白いですね? リオン」


 アビーがリオンにこっそり通信を入れる。周りには聞こえないように。


「この方たちがおかしいんですよ。私のデータには、そんな人間いませんよ?」


「まあ、そうでしょうね。さてさて、これから忙しくなりますよ。覚悟はいいですね、リオン?」


 リオンはピロピロとした、いつもの音を

 発している。


「ずっと忙しいですよ。なんの覚悟ですか?」


「ソフィア様の旅に付き合う覚悟ですよ」


 リオンは笑い続けるソフィアの顔を、モニター越しに見つめる。


「ああ、それは確かに、覚悟がいりますね。エメリア様もついて行くのかな?」


 ソフィアとエメリア。二人がアンブル・ドゥ・レーヌ号に乗って、宇宙を飛び回る姿を想像する。ソフィアが船を豪快に操縦し、エメリアがキャヴァリアーで暴れる姿も見えた。


 アビーとリオンは同時に唸り声をあげた。


「…まるでリゴ様とオーランド様を、数倍過激にした感じですね…」


 リオンがため息を吐く真似をする。アビーも頷いた。


「リゴ様を見つける事が出来たら、休暇をもらいましょう。絶対に」


 アビーがそう言うと、無言の同意がされる。



 それから程なくして、リゴはワープ・ドライブの起動を始めた。



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