郷立高志地霊学園1話
20××年4月2日(さとこいとの記念日から1年)
幻想郷に新たな学園が誕生した。
郷立高志地霊学園だ。
学園は地底にあるのだ。
つまり地霊殿からは近い。
地上の人々は通学が長いんだろうな。
そんなことを他人事につぶやきながらいつもの日常的な三人で登校する。
そもそもなぜ地底に出来たかって?
上は土地があまり余ってないらしく、
「たいしたこと(異変)もないし、地底でいいだろう」
という結論によりできた。
地底に作るのでさとりを会議に参加してもらったのは当たり前と思うだろう。
しかし、目的はそれだけではない。
地底の権限を理由にクラスの生徒を一部決めておいたのだ。
それは会議では直接的には言っていない。
さ「地底に作るのなら、いくつかの権限はこちらにありますよね?」
これには誰からも反論はなかった。
よし、決まった。
他の生徒は知らない事実を隠しながら
学園生活が始まる。
15分ほど歩いていくとあの地霊学園があった。
ある程度は地霊殿から離れている。
あんまり近くに置くと危ないからな。
4月だから普通は桜の花が満開なのだろうがここはそうはいかない。
バラ科の植物ばかり植えられている。
というより植えているのか。
ラナンキュラスが校門の両側の目立つとこにあるのは俺が植えた。
こいしのスカートにラナンキュラスがあるから植えたとは言わないが。
こいしの弾幕に薔薇があるからバラ科メインにしたなんて言わないが。
見た目かなり危険な場所かもしれないが誰がなんと言おうと廃校ではなく新学校である。
校庭は人工芝なので靴箱はない。
河童もやるじゃないか。
なかなか設備はいいものだ。
火力発電と貯水槽がちゃんとある。外の世界
のいい私立校と設備は変わりない。だが小さい。60人なら小さいのも仕方ない。
教師15名、生徒45名の少人数学園生活の第一歩を踏み出した。
今は8時40分、9時には体育館集合なので20分前だ。
ある程度は来ているだろう。
と思いきや、殆どいなかった。
近くに咲夜がいたので話でもして時間を潰すことにした。
「おはようございます」
「あら、早いわね」
「それより咲夜さんのほうが早いじゃないですか」
「事務は忙しいのよ。」
「というかどうやって事務と知ったんですか?」
「なんか紙を貰ったわよ。白黒から」
校長自らその仕事するか。
選んでおいて正解だった。
流石仕事が早い。
8時50分、殆どが揃っている。
まだ一部来ていない。
ニート(姫)だ。それを連れて来るのに優曇華達がが遅いというわけか。
集合の5分前にようやく全員が揃った。
「これよりー入学式を始めまーす」
「しっかりしなさい!」
他の生徒は知らないが、入学式早々教頭を怒るのはやめて頂きたいものだ。




