何もデキない
初投稿です。希望も未来も在りません。
前世を覚えているのが辛い。
産まれて一時間で棄てられた。身を包むのは、ノミの湧いた襤褸布一枚。場所は?教会ぽい建物の前。中から出てきた上等な布を纏った爺さんに、ゴミのヨウにミラレ、お付きの男に敷地外に蹴り出された。死ななかったのが不思議だ。そっちの方が幸せだったと思う。
街の人間は見向きもしない。ただ通り過ぎるだけ。
我慢することもできずに漏らしたため、冷たい。メシも貰ってないのに・・・。
雪が降った。濡れた襤褸は凍り、顔いがい埋まっている。寒い、冷たい、重い。
野良犬に掘り起こされた。ヒトに棄てられ、獣に育てられるのかと自嘲していた。
甘かった。野良の牙が頭に食い込む。 『コキャ』
嗚呼、救われねぇ




