自覚
「そう。よかった。がんばってね!」
そう言うと看護師さんは行ってしまった。
次の日からリトは毎日屋上に行ってさゆと話をした。
通い続けて一週間がたったある日いつもどうり話をしていると
「探したぞ!リト」
声のするほうを見ると中学の友達が3人たっていた。
「お前らなんでいるんだよ!」
「なんではないよなぁ〜?ヒマしてると思ってきてあげたのに」
「別に頼んでねぇし」
リトの後ろにさゆがいるのを見つけると3人はニヤニヤして言った。
「病院生活でヒマしてると思ったら青春してんだなぁ。なぁなぁ紹介して!」
「そんなんじゃねぇよ!まぁとりあえず紹介するよ」
リトが紹介しようとするとさゆが口をはさむ。
「私はさゆ。仲良くしてね〜。」そういうと3人は順番にさゆの手をとる。さゆはそれに笑顔で答え握りかえす。「あ、もうこんな時間だ私、行かなきゃ。またね。バイバイ」
そういってさゆ手をはなし行ってしまった。
「いいな〜。あんなかわいい子と毎日いれて」
かわいい子。
さゆをそういう目でみたことはなかったからリトは驚いた。
それと同時にさっきの光景を思い出しモヤモヤする心。
あぁこれがやきもちか。
俺ってさゆの事が好きなんだな。
きれいな青空の下でリトはさゆへの恋心を自覚した。