急変
「さゆ。大丈夫?」
リトが顔を覗き込む。
「もう大丈夫だよ。リトこそ大丈夫?顔があかいよ?」
するとリトは急に慌てて行ってしまった。
リトは廊下を歩きながら自分に言いきかせる。
あれはキスにはいらない。
絶対にはいらない。
普通に普通に。
「葉山先生。ここにいらしたんですね。今日はさゆちゃんのお母さんと話をする日ですよ。」
「すぐに行きます。」
「もうおわかりかと思いますがいつさゆちゃんがどうなるかはわかりません。毎日が危険と思われます。」
「わかりました。」
「驚かないんですか?」
するとさゆのお母さんは優しく微笑む。
「私が驚いたり不安がったりしたらさゆにきづかれますから」
でもそれじゃあさゆちゃんのお母さんの感情が消えるんじゃ…
と考えたがあえて言わない事にした。
「そうですか。お大事に。」
しばらくしてからさゆに会いに行くとさゆは驚きの言葉を口にした。
「ねぇリト。私リトとデートしたい。色んな所にリトと行きたい。」
「でもさゆ…」
「テレビをみてたの。そしたら、仲良さそうなカップルがデートしてた。私も一回ぐらいさはしてみたい。」
「リトくんさゆの願い叶えてあげれないかしら。」
リトはしばらく返答に悩んだがうんと頷いた。
「わかりました。きいてみます。」
みごとさゆの願いが叶い二人の距離をいっきにちぢめるデートがやってくる。