出会い
俺、葉山リトは小学生の頃の出来事をいまだに根に持っている。小学生の頃の担任のホームルームの授業で将来の夢をきかれた。「リトくんの夢はなぁに?」って。でも答えられなかった俺に担任はこういったんだ。「大丈夫よ大きくなったらできるわ」って。そして俺は中2になった。でもいまだに将来の夢はきまらない。自分でも気にしていて今まで何人もの人に将来の夢は何ってきいた。警察、消防士とか色んな答えを言うなかで君は迷いなく答えたよね。「明日を楽しく生きること」って。それが全てのはじまりだったんだ。恋も…夢も…
私、未室さゆは10歳の頃病気になったんだ。普通の人と同じ様にくらしてたのにって思ってた。でもそんな事も考えなくてよくなったんだ。いいようにきこえる?どうだろう。私にもわからない。どうして他人事かって?今日お母さんから聞いたから…はじめてきいた事ばかりだけど私は怖くないよ。大切な人がたくさんいるから。だから毎日を楽しく生きていく。これだけで充分だと思ってた。君と出会うまで。
中2の春リトは病気になった。ちがうかな?しんこうした。小さい頃からの心臓病がしんこうした。医師には入院して手術をうけろといわれた。けどそんなのイヤだった。だから無視して学校に通い続けた結果倒れて病院にはこばれ強制入院。学校にも行けずヒマな入院生活をおくっていると看護師にたまには外の空気をすうといいと言われて屋上に行った。屋上は高くて景色が良い。久しぶりに思いっきり外の空気をすっいると壁にある落書きを見つけた。そこにはやまほとかかれたなりたい職業の夢。それを見ていると3つほどあるかわった夢を見つけた。「明日を楽しく過ごせますように」そう言った時に誰かと声がかぶった。とてもきれいな声。そんな事を考えながら後ろを向くと一人の女の子が立っていた。「それ不思議だよね~。私もまったく同じ事書こうとしてたんだ。私は未室さゆ。あなたは?」これがリトとさゆの出会いだった。