用語/地図、人物
【用語/地図】
能力…全ての人間が使える特殊な能力。だが、その約七割は『知性』というほぼ役に立たない能力を持つ。
魂…個人の能力と人格を司るとされるが、目視や観測ができずその存在は信じられていない。
ストーリエ大陸…世界の中央に位置する超大陸。
ネーヴェ地方…ストーリエ大陸の北側に位置する地方。気温が低く雪が多い。
プラート地方…ストーリエ大陸の中央に位置する地方。草原が広がり人口が多い。
ピアンテ地方…ストーリエ大陸の南側に位置する地方。深い森林が広がり人は少ない。
フィアンメ島…ピアンテ地方の西にある世界最大の火山島。
フレッド半島…ネーヴェ地方の西側にある巨大な半島。
ルンガ洋…ネーヴェ地方の東側に広がる海域。
ヴァーリオ洋…ピアンテ地方の東に広がる海域。
【人物】
ノイ(15)…知性の能力を持つ。
原初の雨のクレアトーレ(2015)…原初の雨の能力を持つ。翼を持った女性の姿。二千年以上前から存在。
地獄の大火のヴルカーノ(515)…地獄の大火の能力を持つ。角を生やした男性の姿。最近になり勢力を拡大。
命の栄華のヴィスタ(1015)…命の栄華の能力を持つ。三つ目の少年の姿。
絶滅の冬のフレッド(165)…絶滅の冬の能力を持つ。真っ白な髪と氷のような目、氷の体を持つ少女。
【ストーリー】
少年ノイは、ある時ピアンテ地方とプラート地方の境界近くで目覚めた。
記憶を失ったノイは、ある村へ辿り着く。
その村で、ノイは記憶の一部を思い出した。
ノイは、ピアンテ地方のある村の出身だった。
その村では、『知性』以外の能力者が多く、『知性』の能力者だったノイはいじめられていた。
そのため、ノイは村を出たのだ。
それ以降の記憶は思いだせなかったが、ノイは自分は何らかの事故などに遭ったと推測した。
その真相を探るべく、村を出てピアンテ地方へ戻るが、その道中で盗賊に出会う。
盗賊は『知性』の能力者のようだったが、ナイフを持って襲撃してきた。
ノイはもちろん丸腰で、逃げ切れず追い詰められる。
しかしそこでノイは、『もし自分がナイフを持っていたなら』と考えた。
その時、ノイの手から光が放たれ、ナイフが生成された。
そのナイフをノイは驚く盗賊たちに振りかざし、盗賊たちを倒した。
その盗賊たちの体から、ゆらゆらと揺れる青色の炎が見えた。
ノイはそれが魂だと気付いた。
ノイはなぜだが、その魂を食べようと考えた。
それが、全ての始まりだった。
魂を喰らったノイには、力が湧き出した。
魂は普通、食べると体が崩壊する。
しかしその原因は、魂に刻まれている「能力」が肉体の制限を超えてしまうからだ。
だが、全く同じ能力を喰らっても、能力が肉体の制限を超えることはない。
通常、似た能力はあっても、全く同じ能力はない。
『知性』を除いて。
つまり知性は、同じ知性の能力を喰らうことで、能力を強化できる唯一の能力だったのだ。
ノイはその知性の能力で、ピアンテ地方を南下する。
その道中で何人かの盗賊と遭遇したが、返り討ちにして魂を喰らい能力を強化していった。
そんな中、燃える村を発見する。
その村の村人は全滅していて、ノイはその村人の魂も喰らった。
その背後に、ある男が現れる。
ピアンテ地方の大盗賊団『牙縄』の上級団員、アルデンテだ。
アルデンテは『鉄火』の能力者で、ノイはその鉄の燃焼による炎に圧倒されるが、放水器を生成して炎を消し、撃破した。
アルデンテの魂は喰えないということは直感的に分かり、ノイは立ち去った。
そのままピアンテ地方を南下していくが、『牙縄』はノイの報復のため幹部を派遣した。
その幹部は、『炎熱』の能力者カローレだった。
カローレはノイを炎で奇襲する。
アルデンテとは比べものにならない炎に、放水器すらも焼き尽くされるが、その炎からある男を思い出し、ノイは立ち上がった。
ノイは、放水器をいくつも生成して周辺を水浸しにし、強力な水鉄砲で攻撃した。
そして、ナイフの投擲により撃破した。
『牙縄』のボスは、ついにノイを自ら倒すと言って、アジトを後にした。
ボス・