14 補給線の破壊者
次の戦場が迫る中、俺たちは移動を続けていた。
どこまでも続く焦土と化した大地は、戦争がこの世界を蝕み尽くしている証だった。
だが、俺にとってそんな風景に意味はない。
重要なのは敵の存在。
戦う相手がいる、それだけで十分だ。
『修羅、敵の補給線が目前に迫っている。この戦場を制するには、補給線の遮断が最優先だ。』
『奴らの中に俺を満足させる相手がいるのか、期待させてもらう。』
夕暮れが迫る頃、俺たちは敵の防衛ラインの近くに到着した。
辺りには地雷が仕掛けられ、無人機が上空を警戒している。
ガロンが鋭い視線で周囲を見回し、低くつぶやく。
「迂回するか?」
「そんな暇はない。正面突破だ。」
俺は黒炎の霊刃を抜き、ゆっくりと一歩を踏み出した。
刃先から黒い炎が立ち上り、俺の体を包み込む。
敵の警戒網を突破するため、俺たちは一斉に動き出した。リックが背後から正確な狙撃を放ち、無人機を次々に撃ち落とす。マリアは素早い動きで地雷を解除し、俺の進行をサポートしている。
「修羅、左から来る!」
ガロンの声が響いた瞬間、俺は背後を振り返り、迫り来る無人戦闘車両を黒炎の刃で両断した。
爆発音が響き、炎が夜空を赤く染める。
『修羅、敵の補給トラックが逃げようとしている。あれを逃がせば戦局が変わる。』
『逃げる暇は与えない。』俺はトラックを目掛けて駆け出した。
足元の砂利が飛び散る音すらかき消すほどの速度で、俺は黒炎をまとった一撃を放った。
刃が補給トラックのエンジン部を貫き、炎が内部を焼き尽くす。
破壊音と共にトラックが崩れ落ち、積まれていた物資が爆風に散った。
補給線を断たれた敵は動揺を見せ始めた。
その隙を突き、俺たちは防衛ラインを突破する。
だが、その時、突如として敵の増援が現れた。戦車と無人機が一斉に攻撃を仕掛けてくる。
「このままじゃ押し切られるぞ!」
ガロンが叫ぶが、俺の心は静かだった。
俺はルビーの魔石に手を触れ、魔力を込める。
「炎よ、嵐となれ。」
詠唱と共に、無数の火球が空中に現れた。
彗星のように敵に向かって飛び
戦車を爆発させ
無人機を焼き尽くす
だが、その攻撃も敵全てを倒すには足りなかった。
『魔力の消耗が激しい。アイテムの残量も限界に近い。』
『分かっている。だが』
俺は再び防御結界を展開し、敵の砲撃を受け止める。
その間に仲間たちが敵を攻撃し、少しずつ形勢を逆転させていった。
戦いが終わった時、俺たちの周囲には瓦礫と炎しか残っていなかった。
敵の補給線は完全に破壊され、俺たちは次なる戦場への準備を始めた。
『修羅、この戦いもまた一つの通過点に過ぎない。だが、お前の満たされない欲求はまだ続くのだろう。』
『当然だ。俺はまだ足りない。もっと戦わせろ。』
俺は黒炎の霊刃を鞘に戻し、次なる戦いへの渇望を胸に抱いた。




