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第8話 死を司る鳥2

いつもこの作品を読んでいただきありがとうございます。皆さんからのいいねにいつも励まされています。

なかなか更新をすることができずごめんなさい。少しずつでも更新をできるようにするので、これからもよろしくお願いします。

変更点がとりあえず一点あります。

空間魔法を時空間魔法に変更することにしたので、把握のほうよろしくお願いします。

追伸。6月29日1,000PV を越えることができました。

本当にありがとうございます。嬉しい気持ちで一杯です。皆さんが読んでくれることがなければ、ここまで来ることはなかったと僕は思います。読んでもらった皆さんの気持ちに答えるためにも、読みやすく、気持ちを揺さぶれる。そんな物語にしていきたい。まだまだ拙い僕ですが、これからも少しでもよいものにできるようにします。これからもリニナの行く道を見守っていただけるとありがたいです。





次の日。

「う~~ん」

私は体を起こして伸びをしてからベットを出た。

着替えをしてから部屋を出て、お母さんにいつものように挨拶をする。

「おはようお母さん」

「おはようリニナ。朝ご飯できてるわよ。」

「ありがとうお母さん。」

私がお母さんの作ってくれた朝ご飯を美味しく頬張っていると、お母さんが私に話しかけてきた。

「リニナ、毎日毎日魔法の修行をしていて怪我とかはしてない?たまにはゆっくり休むのも大事よ」

「わたしは楽しいから魔法の修行好きだよ。少しずつだけど使える魔法も増えてきたし、それにわたしは魔法が好きなの。色々な形を魅せれる魔法が。だから辛い訳ではないから大丈夫だよお母さん」

「それならよかった。リニナが楽しいならそれがいちばんよ。でも無理はしないでね。」

「いつもありがとねお母さん。行ってきます!」

私は逸る気持ちを抱きながら毎度お世話になっている修行場に向かった。

まだ私の複合魔法である【死を司る鳥】は完成してない。でも完成への糸口はもう見つかっているから、あとは【時空間魔法】、【風魔法】、【干渉魔法】を使えるようになれば完成させれるかもしれない。あくまで想像上ではの話だけど。

【風魔法】だけは一から取得する必要があるけど、今は取得の方法が分からないから保留にしておこう。

修行場に着いた私は、早速【時空間魔法】のゲートを魔力が続く限り使い続けた。

「ふ~~疲れた」

《【時空間魔法】のレベルが1から2へ上がりました。新しく固定を使えるようになりました。》

魔法のレベルが上がったことをアシストさんが教えてくれ、新しく使える魔法が増えたこととこの魔法の特徴も教えてくれた。どうやらこの固定は、生物、無生物どちらかしか固定できないなどの縛りはなく、どちらも可能。固定できる条件としては、物体として存在していて、同じ時間軸にいるのであればその条件に当てはまる全ての物を固定することができる。ただし同時に固定できるのは五つまで。そして固定範囲は縦横の幅が一メートルの大きさの範囲を固定することができる。

うん、この魔法にして本当によかった。レベルが2で使えて良い魔法ではない気がする。ここで私はふと気になった。

アシストさん。固定の使用魔力量はどれくらいなの?

《【時空間魔法】固定の使用魔力量は50です。》

50。50か。毒魔法の時と比べると使用魔力量が多い。魔法としての強さが毒魔法よりも強いから時空間魔法は使う魔力が多いのかな。それとも威力が高かったり、効果の強さによっても使われる魔力量が変わるのかもしれない。恐らくだけど、時空間魔法は魔法を使う時の使用魔力量が全体的に多くなることは確定だろう。とても便利だからたくさん使えるようになりたい。何とかしてレベルを上げる以外の方法でも魔力総量を増やす方法はないのかな。

その後も、【時空間魔法】を来る日も来る日も魔力が尽きるまで使い続け、家に帰ってからも家にある小物をなぜか使うことができた【干渉魔法】で魔力を使って動かす物を増やしたり、同時に幾つかをまとめて動かせるように練習したり、動かす速度を上げたり下げたり浮かせ続けたりして干渉魔法のレベルを上げれるようにした。風魔法はどうすればスキルを取得できるのか分からなかったから、風を手から出すイメージしながら魔力を込めるようにした。最初のうちはなにも起こらなかったけれど、一ヶ月二ヶ月三ヶ月と時間が過ぎていくにつれ、空気が動きだし、次にほんの気持ち程度の風が出始め、そよ風になり、風になり、遂には強風をも出せるようになった。ここまでにかかった時間はなんと半年。楽しい日々だったから良しとしよう。それから時空間魔法と干渉魔法のレベルがマックスになるまでにかかった時間はさらに一年。私は七歳になった。

でも、とても残念なことが分かった。どうやら魔法には適正があるらしい。なぜ私がそれに気づくことができたか。それは今から十日ほど前に遡る。


そのとき私は、日課に成りつつある魔力を込め風を出す風魔法取得に向けての練習をしていた。もう一年近く毎日できているわけではないけど、極力行ってきているのに【風魔法】を覚えることができてない。

習得の仕方が違うのかもしれない。例えば誰かにお手本を見せてもらい、教えてもらうことで習得できるとか。でもさすがにおかしいかもしれない。一年。そう、一年近く私は手から風を出してる。ちょっとずつではあるけど出力が日々上がっていくのが嬉しくて、調子に乗って風を出すことに達成感も感じてここまで続けてきたんだけども。そうなんだけども!おかしい。一向に【風魔法】を取得することができてない。手からは風を出すことができる。風を出せているのになんで手に入らないのだろう。気になった私は聞いてみた。アシストさんに。

「どうして一年近く風を出しているのに【風魔法】を手に入れることができてないのかな?」

《結論から言いますとリニナには、元々魔法の適正が風の微適正と闇の適正しかありません。よって、どれだけ魔法の鍛練をしても闇と風以外の魔法は使うことができません。リニナが風を出すことができるのはあなたに風の微適正があったからです。しかし、【風魔法】を扱える程の適正はないために、習得することができません。》

「ちょっと待って!今しれっとすごいことを言っていたけど。それよりも!魔法に適正があったの?後、風の微適正と闇の適正しかないはずの私が【無属性魔法】、【毒魔法】、【時空間魔法】を使うことができたのはどうしてなの?」

《それはリニナが転生をする前に、スキルを取得していたためです。その時に【毒魔法】と【時空間魔法】を入手したことにより、毒と時空間の魔法の適正を獲得しています。これによりリニナは【毒魔法】と【時空間魔法】を使うことが可能です。

また、【無属性魔法】は適正のあるなしに関わらず誰でも一定の魔力量があれば使うことが可能なのでリニナも使うことができます。》

そうだったのか。転生する時に魔法を選んでなかったら、私は二つの魔法適正しかなかった訳だ。

あのときの私、魔法を選んでくれて本当にありがとう。


こうして今に至る。

魔法に適正があるのは私にとっては悲しいことだった。雷とか火、水、土、光。どれもとても強くてかっこいいそんな印象があるのに。私は使うことができない。使いたかった。でもいい。魔法が使えないよりはとっても良い。そう考えていこう。強く生きよう。そう思った。

私は次に、一度断念していた【複合魔法】死を司る鳥(デスバード)を改めて作ることにした。大丈夫。今度こそは。だって、私が必要だと考えた【干渉魔法】、【時空間魔法】、風の三つが揃ったのだから。それからはとにかく調整を繰り返した。ある時は風の威力が上がりすぎて魔力鳥が霧散した。またある時は【時空間魔法】のゲートを使って魔力鳥と私の魔力とを繋いで20メートル以上も飛ばすことはできたが、同時に三つ以上は維持することができず魔力鳥は霧散。【干渉魔法】を用いることで、鳥の翼や足、(くちばし)、目などの細かい操作をすることが可能になった。その結果真っ直ぐしか飛ばすことができなかった魔力鳥が、縦横無尽

に動き回ることが可能に。何度も何度も実験と調整と失敗をして、ようやく形になったのはさらに半年たった頃だった。

私は完成した死を司る鳥(デスバード)を試してみることにした。

私は遠くに十匹のゴブリンを見つけた。距離はだいたい35メートルぐらい私と離れている。

「【複合魔法】死を司る鳥(デスバード)

私がそう呟くと、私の周りに私の魔力で作られた魔力鳥が展開されていく。数は今回は20羽にしよう。そして魔力鳥が私のスキル【属性付与】によって【毒魔法】から【猛毒魔法】に進化した魔法の毒性を魔力鳥に付与される。私の魔力鳥が紫色を帯びた。そして魔力鳥の翼と足から風が吹き始め、【時空間魔法】のゲートが尾の部分に発現する。この発言したゲートは私と繋がっていて、これにより私と魔法の繋がりがどんなに離れていても維持されていることで魔力鳥が消えることはない。私はそれから【干渉魔法】を発動させる。ここまでにかかる時間は今のところは3秒。そして私は目下にいる敵を目掛けて魔法(デスバード)を発動させる。

発動させるのと同時に、私の周りを羽ばたいていた魔力鳥たちがゴブリンたちへと向かっていく。私は

ゴブリンたちの間にある木を干渉魔法を使って鳥たちを操作しながら避けさせていく。木々を避けゴブリンたちの元に辿り着いた鳥たちはゴブリンの胸へぶつかっていく。鳥に当たったゴブリンを見て残りのゴブリンたちは野生の勘が働いたのか、あの鳥に当てられるのはまずいと思ったのか鳥から逃げるように散り散りに逃げ出した。でも甘い。そういう相手にも通じるようにこの魔法を考えたんだから。私は逃げ始めたゴブリンたちへと鳥の照準を合わせて、鳥のスピードのギアを上げる。そう、この鳥はスピードを四段階まで上げることができる。通常は二段階目の速さ。この時点での速度は時速40キロ。

三段階目は時速70キロ。最後の四段階目は、風の噴射する場所である足を極限まで狭めたことにより風の噴射する面積が小さくなり、少ない風でより大きい速度を出せる。時速100キロ。速すぎて制御はできないけどね。

一気に速度を上げた鳥たちがゴブリンたちへ次々と当たっていくのを私は眺めながら、魔力鳥の主な攻撃手段である猛毒によるゴブリンの状態の変化を観察することにした。

魔力鳥が当たったゴブリンたちは、最初に当たったゴブリンから順に毒による症状が酷くなっていた。

最初に呼吸が乱れ始め、汗が大量に出てきて体の動きがぎこちなくなっていき、全身が痙攣して倒れ、直に呼吸ができなくなって亡くなった。魔力鳥に含まれる猛毒がちゃんと発揮されたことが確認できてよかった。本当に毒が回ってくれるかは分からなかったからね。ゴブリンの場合は魔力鳥が当たってから5分で亡くなったことを踏まえると今のこの魔法は短い間で敵を屠るのには適してはいないかな。長期間の戦闘や奇襲、暗殺などには適していると私は思う。いずれはもっと早く敵を倒せるように、今よりも更に強い毒を手に入れたいな。

私がゴブリン達から離れた場所で隠れながら死を司る鳥(デスバード)の今の強み、今後の展望を考えていると、いつの間にかゴブリン達の苦しむ声が聞こえなくなっていた。確認した結果私の思い描いた魔法の名前通りに十匹全て亡くなっていた。

私が二年の歳月をかけて作った【複合魔法:死を司る鳥(デスバード)】が完成した瞬間だった。

いつも読んでいただきありがとうございます。

感想やいいね、評価などをいただけると作者としてはとてもありがたく思わずニヤついてしまうほど嬉しいので、気が向いたらどうかお願いします。

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