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第6話 毒魔法を極めたい!!2




「見つけた」


私は茂みに身を隠しながら、10メートルほど離れたところにいるゴブリン達を見ていた。数は三匹。


とりあえずは鑑定で強さをみてみよう。鑑定。


ゴブリン Lv 5

種族 悪鬼

体力 70

魔力 20


⚠鑑定のレベルが低いためこれ以上の情報は表示できません


ゴブリン Lv 4

種族 悪鬼

体力 65

魔力 20


⚠鑑定のレベルが低いためこれ以上の情報は表示できません


ゴブリン Lv 3

種族 悪鬼

体力 60

魔力 20


⚠鑑定のレベルが低いためこれ以上の情報は表示できません


どのゴブリンも単体なら私でも勝つことができる。


でも数で有利なのはあっちだ。下手したらわたしが殺される可能性の方が高いのかもしれない。


だけど、このままのレベルではできることも限られてくる。自分が奪おうとするなら命を失う覚悟を決めろ私。


よし!まずは敵を弱らせ、あわよくば減らすことが肝心だ。【武器創造Lv 1】で木の弓と矢×10を一個ずつ作る。ここまでで使った魔力は10。


すべての矢に【属性付与】で毒を付与して、弓を茂みから一番レベルの低いゴブに標準をあわせて射つ。


すぐに立ち位置を変えて、今度は違うゴブにも射つ。これを繰り返す。


しばらく待っていると、三匹のゴブは少しずつ弱ってきていた。一番弱っているレベル3のゴブに最後になった矢を頭めがけて射つ。グサッと頭に矢が刺さり、血を頭から噴き出しながら倒れるのが茂みの隙間から見えた。


私はその光景に驚き放心しているレベル5のゴブの両目に当たるような軌道で毒玉を発射した。


それと同時に茂みから飛び出し、私から近い位置にいるレベル4のゴブの首へ錆びた剣を突き刺した。苦しみながら暴れるゴブから剣を手放し、私は【武器創造】でもう一度錆びた剣を作る。ここまでで消費した魔力は40。


残ったゴブが目から血を流しながらも向かってくるのが見えた私は、咄嗟に毒霧でお互いの視界を遮る。


ゴブから離れ、体勢を整えた後、ゴブのもとへ向かい、ゴブが私に向かって突き出した腕を横へと躱してその勢いのままに、ゴブの首を切り落とす。


「グシャリ」


《リニナのレベルが1から2に上がりました。》


私は少し呼吸を整えてからその場を離れた。


あの場にいたら血の匂いに反応して集まった魔物とばったり遭遇するかもしれないからだ。今の私には相手にできるほどの余力がない。10分位かけて森の中腹に戻ってきた私は荷物袋から毒消しポーションを取り出して飲んだ。


「ふぅーー」


やっと一息つくことができる。今回は弓と矢を活かした戦いが無事にできたことで勝利に繋がった。戦いに使った地形も良かったし。とにかく私なりの戦い方を掴むことができたと思う。


一言で言うなら、安全圏からとにかく攻める。これに限ると私は思う。


一息着いた私は早速ステータスを見ることにした。


ステータスオープン!!


リニナ Lv 2

種族 半吸血鬼(特異個体) 5歳

体力 60(5×2)

魔力 90(10×2)

攻撃 24(2×2)

防御 34(2×2)

魔法攻撃力 24(2×2)

魔法防御力 34(2×2)

素早さ 24(2×2)

種族スキル 【血液操作】【眷属化】【干渉魔法Lv 1】【超再生】

種族固有スキル 【太陽光無効】【血液支配】【血液生成】【支配の魔眼】

スキル 【毒魔法Lv 3】【毒耐性Lv 1】【無属性魔法】【時空間魔法Lv 1】【鑑定Lv 1】【解体Lv 5】【調合Lv 3】【調理Lv 3】【弓術Lv 5】 【剣術Lv 5】【武器創造Lv 1】【自己成長】【属性付与】


数字の横にある()はおそらく自己成長の効果で伸び率が二倍になっていることを表しているんだと思う。


お!毒魔法のレベルが上がっている!!

今回は何を使えるようになったんだろう。楽しみ、楽しみ。


《【毒魔法Lv 3】では、ポイズンニードルを使うことができます。消費魔力量 10》


ホイズンニードルか。早速使ってみよう。


「ポイズンニードル」


私の前に、スズメバチの針を大人の拳一つ分くらいに大きくした紫色のものがでてきた。形は針というよりかは円錐の形をしている。毒玉と比べるとこちらは殺傷能力が高そうだ。尖っている部分に小さい穴が空いていることからここから毒がでてくる仕組みなのだろう。


試しに射ってみると、毒玉よりも飛距離が少し伸びている。次からはこれを積極的に使っていこうかな。


それからはとにかくゴブ達と戦い、毒消しポーションの在庫がなくなったら作り、また戦い、ポーションがなくなったらまた作りと充実した毎日を過ごした。


一番私の記憶に残っている出来事は、ゴブ達の住まいの洞窟の中に恐らくは冒険者の方であろう亡骸が在ったことだ。


身体中に引っ掻き傷や切り傷、殴られた跡があり酷い状態だった。私はその光景を呆然と見つめることしかできなかった。


モンスターにとって人間や私達人外は餌であり、壊れにくい反応がよい玩具でしかない。


私は改めてどんなに弱い魔物でも油断するのは駄目だと、その体験で知ることができた。

もっと強くならないといけない、そう思った。


ゴブ狩りを始めて早三ヶ月。

ついに私はレベルを15まで上げることができた。そしてなにより嬉しいことは毒魔法のレベルがついに、ついに10になったことだ!!


これでようやく複合魔法へと足を進めることができる。長かった。とてつもなく長かったよ。


でも少しずつ新しい毒魔法を覚えることができたのは成長を実感することができて楽しかった。改めて達成感を味わうために使える毒魔法を復習しよう。


【毒魔法】

Lv 1:毒霧····使用魔力量10。使用者を中心に半径5メートルに毒の霧を発生させる魔法。霧の濃さは使用者のイメージに影響される。目眩ましに使われることが多い。

Lv 2:毒玉····使用魔力量10。りんごくらいの大きさの毒の水玉を作る魔法。玉の速さは使用者のイメージに影響される。敵の視界を奪うために使われることが多い。

Lv 3:ポイズンニードル····使用魔力量10。毒玉に比べると殺傷能力と飛距離がそれぞれ向上している。先端が尖っており、尚且つかえしが付いているため、敵の体に刺さった状態で毒を体内に注入し続けることができる魔法。敵の動きを阻害することに加え、毒での持続攻撃も出来るため、結構使い勝手がよい。

Lv 4:ポイズンバブル····使用魔力量30。近接が得意な敵の妨害に使われる魔法。使用者の周りに無数の泡の玉を空気中に発生させる。泡の中は強力な酸と同じような効果をもつ毒液で満ちていて、使用者が自由に動かすこともできる。またこの泡は僅かな敵の動きから発生する空気の振動を感知して割れるので、ダメージを相手に与えることもできる。一回での魔力量を増やすことで感知がさらに精密になるのと泡の量を増やすこともできる。

Lv 5:毒沼····使用魔力量40。使用者から半径20メートル圏内を毒の沼にする魔法。使用者は沼の上でも自由に体を動かすことができる。一回に込める魔法量を増やすことで沼の深さと毒を含んでいる沼の泥のぬかるみ具合を大きくすることができる。敵の捕縛に特化している魔法。水魔法に弱い。

Lv 6:毒触手····一本につき使用魔力量30。毒の粘液を身体中の表面の皮膚から出しているタコの触手のようなものを作り出す魔法。表面の所々に小さい吸盤があるので一度捕まったら逃げ出すのは困難。相手を捕縛した後に触手の先端にある注射口から敵の体内に毒を直接注入することもできる。最大で六本まで操ることが可能。込める魔法量を増やすことで触手の強度と素早さを上げることができる。捕縛兼攻撃魔法。

Lv 7:毒活性化(ポイズンアップ)····使用魔力量70。毒魔法の持続ダメージを二倍にすることと毒の進行を促進させる効果のあるバフを使用者に掛ける魔法。効果は20分続く。

Lv 8:毒の雨(ポイズンレイン)····使用魔力量80。最大で1キロメートル圏内まで毒の雨を降らすことができる魔法。持続時間は最大で一時間。毒の雨の降らす規模と時間は使用者の込めた魔力量とイメージに影響される。雨を止ますことは使用者の意思で決めることが可能。広範囲の敵を弱らすのに使う魔法。

Lv 9:毒人形····使用魔力量50。使用者と見た目が同じな魔力でできた人形を作ることができる魔法。ただし人形の色は紫色。毒魔法をLv 8まで使うことができる。命令を与えることで動き出す。一つしか命令を聞けないことが玉に瑕。命令が終わり次第消える。コアを破壊されると消える。敵の足止めや牽制、奇襲や身代わりなど幅広い状況で使うことができる。五感の共有が任意で可能。

Lv 10 :毒竜擬似顕現····使用魔力量500。毒竜を魔力を使って作り出す魔法。使用魔力量が多いため、よっぽどのことがないと使われない。使用者が作った毒竜は敵への牽制や攻撃、仲間の援護など幅広い命令をすることかできることに加え、毒竜自身に知能があるため一つの個として動くことができる。視覚の共有も可能。また、使える技も毒竜の息吹、腐毒の息吹、毒爪、毒気双竜、毒魔法を使用することができる。魔力でできた心臓を壊さないかぎりは消えることはない。


まだ私の魔力量が足りないため、Lv 10の毒魔法は使えないけれど使えるようになったら一度は使ってみたい。


因みに今の私のステータスはこうなっている。


リニナ Lv 15

種族 半吸血鬼(特異個体) 5歳

体力 190

魔力 350

攻撃 76

防御 86

魔法攻撃力 76

魔法防御力 86

素早さ 76

種族スキル 【血液操作】【眷属化】【干渉魔法Lv 1】【超再生】

種族固有スキル 【太陽光無効】【血液支配】【血液生成】【支配の魔眼】

スキル 【毒魔法Lv 10】 【毒耐性Lv 4】【無属性魔法】【時空間魔法Lv 1】【鑑定Lv 3】【解体Lv 6】【調合Lv 6】【調理Lv 4】【弓術Lv 7】【剣術Lv 6】【武器創造Lv 2】【自己成長】

【属性付与】


私が今までの毒魔法のレベル上げの日々を思い出しながら感慨深くステータスを見ていたらアシストさんの声が頭に響く。


《毒魔法のレベルが上限に達したので、【毒魔法】が【猛毒魔法】に強化されました。》


【猛毒魔法】····毒魔法で使える技はそのままで、魔法で作られる毒の強さと体への伝達速度が速くなった毒を使えるようになった魔法。また、毒魔法を使うイメージが魔法に反映されやすくなる。


毒魔法が猛毒魔法にレベルアップした!


棚から牡丹餅で猛毒魔法という毒魔法より毒が強化された魔法を得ることができた。本当に良かった。今、私の心は達成感で満ちている。


この達成感を胸に複合魔法を作ろう。うまく魔法として使えるかは分からない。それでもここまで頑張ってきた自分のためにもどれだけ時間がかかろうとも作りたい。


それに自分だけの魔法というものに憧れがあることも確か。さっそく明日から始めよう。楽しみだなぁ~。

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