誘拐された馬鹿
SIDE 魔王
「魔王様ッ!」
余が召喚された異世界人共を殺す算段をつけていると、魔導隊長ルドルフが余の部屋に入ってきた。
「何事だ。ルドルフ。部屋に入る許可は出した覚えが無いぞ」
「うっ………すいません。それよりも一大事です!
レッドドラゴンが倒されました!」
「今なんと?」
「レッドドラゴンが倒されたのです!」
「(奴がか………一応、軍事力的に倒せるのは帝国だけか………いや………)おい、ルドルフ奴はどこで倒されたのだ?」
「確か、ショブルニム国周辺かと」
ショブルニム国か……面白くなってきたな…………
「倒した奴を連れてきて余の城の牢屋に入れておけ」
「御意!」
そいつには余の研究に付き合ってもらおうか……………
SIDE OUT
SIDE 祐司
あーやべぇな、辺り一帯消し飛んじゃった
どうしよ
あんな勢い出るとは思わんでしょ!
ブォゥン!!
「本当に転移魔法は疲れるな。これを往復か」
何!?後ろから急に声が ドゴッ 聴こえ…………て…………
「悪く思うなよ、命令だからな」
ここで俺の意識が途切れた
うっ………どこだここ?
「ふう、起きたようだな」
誰だ!?お前!?って声がでない?
「声が出せないことに気づいたようだな、魔法を使って体も動かせないようにしているぞ。余の名前はヴェルズ・アース、魔王だ」
魔王?今、魔王って言ったのか?
「起きたばかりのところ悪いが、早速余の実験台になってもらうか」
実験台?ふざけんな!糞、体が動かねえ!
「いいじゃないか。人間を超えられるのだ。嬉しく思うのだぞ」
望んでねぇよ! こんなこと!体が動けば………
俺の抵抗もむなしく
魔王が指先で俺の方を指すと俺の体が浮く
俺の体は無理矢理動かされた先には、直径3メートル位のプールのような物に緑の液体が入っていたもしかして、この中に俺を?
「取り敢えずさよならだな。実験が成功したら会おうか」
待て!うぉっ、体が落ちて!
バシャン
SIDE 魔王
「魔王様、良かったのですか。奴は恐らく召喚された異世界人。
強力なスキル持ちと共にショブルニム国が攻めてきますよ!」
「馬鹿が………召喚されたのは今日の午前だ。まともに訓練されてない異世界人が国外にいると思うか?追い出されたんだ、奴は」
「だが、奴はレッドドラゴンとその周辺一帯を消し飛ばすほどの力の持ち主。復讐心を焚き付けてショブルニム国送った方が………」
「奴も誘拐した相手に協力するほど馬鹿ではないだろう。それに、余の実験体、それも、この世界の住民では馴れないほど強力な生物兵器として使う方が面白そうだろう」
「…………はぁ、わかりました」
ふはは、おもしろくなってきた
やっぱり、ふざけてないとギャグ補正は発動しないと思いまして
ボケないとギャグ補正は発動しません、祐司は焦ってたからスキルのことなんかスッキリ忘れてました
まだ、微チート。これからチート