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リアル キール~デッド アイランド~  作者: タコ中
うみほたる島非常事態宣言
6/68

記憶6 夏の定番そうめん

和花達三人はうみ高の駐車場まで来た。

南エリアが立ち入り禁止区域になったことで警察も北エリア公民館を警察署の代わりとして使っている。


「日が沈むまでには向かいましょ」


そう言いながらも軽トラの運転席に和花が乗り込む。


「あれ?二人乗りですよね」

「そうよ。だから、優衣の膝の上に斎藤くんが乗るってことで」

「「はぁ!?」」

「なに息を合わせてんのよ」

「そうじゃなくて、それなら荷台にのせるとかあるんじゃないですか!?」

「そうだよ!」

「いや、それは違反だから」

「それは・・・そうですけど・・・」


二人は口を濁らせる。


「んじゃ、決定ね」







軽トラは頼斗の家に向かって走っている。


「そこの角を右です」

「次は左です」


しかし、頼斗の顔は真っ赤になっている。

同じように優衣も同じく顔が真っ赤になっている。


「お二人さん顔が真っ赤ですよ~」

「ちげぇよ!」


意外に頼斗がマジギレをした。


「・・・ごめん」

「・・・あ、ここです」


頼斗は一軒の家を指差した。


「意外とデカいわね」

「普通ですよ」


家の前に軽トラを家の前に止める。

優衣の膝の上に座っている頼斗が降りようとしている。


「早く降りなさいよ」

「ちょっ・・・今降りてるじゃねぇか」


その光景を和花はずっと見ていた。


(あれ?いい雰囲気にしちゃった?)


頼斗は荷台からゴルフバックを降ろすと、玄関に向かう。

ドアの鍵を取り出して開ける。


家に入ると、二階に上がる。


「客間はこっちですよ」


二人は頼斗についていく。

すると、一つの部屋の前で止まる。


「ここが客間です。布団とかは中にあるので自由に使ってください」


襖を開けると、畳の部屋に、テレビ、ちゃぶ台があると言う普通の客間だった。


「立派な部屋ね」

「十分すぎますね」


頼斗は部屋からでると、一言言い放った。


「俺の部屋と、じーちゃんの部屋には入るな」


ピシャッ


頼斗は襖を少し強めに消した。


「・・・さっさと布団を引いちゃいましょう」

「そうね」


二人は布団を引き始めた。

そして、引き終わると横になる。


「疲れた~」

「はぁ~癒されますね~」


外は夕日の赤い光が窓から差し込んでいた。


「ちゃんと残業手当出ますかね?」

「出るわけないでしょ」

「そうですよね・・・」


テレビをつけると、驚きのことがニュースでやっていた。


『緊急速報です!政府から全報道メディアに向けて文章が届きました!それによると米軍との共同上陸作戦ですが失敗とのことです!繰り返します!米軍との・・・』


「なによそれ!」

「それならこの北エリアも危ないんじゃ・・・」

「無線で確認する!」

「こちら田原です!今に状況はどうなってるんですか!?」

『田原か、今自衛隊が北エリアの住民を片っ端から救助しているからお前達も一緒に逃げろ。こちらももうすぐでうみほたる島から脱出する』

「わかりました・・・」

「何て言ってました?」

「うみほたる島から逃げろだってさ」

「なんですかそれ!」


テレビではさらに重大なことが発表される。


『えー、さらに入りました情報によりますと、うみほたる島の封鎖、隔離を断念して東京湾への水中処理・・・海へ沈めるとのことです』


すると、階段をかけ上がる音が聞こえる。


バン!


襖が勢いよく開けられる。


「和花さん!優衣さん!見ました!?テレビを!?」

「今見てる」

「信じられんねぇ・・・」

「大体こんなこと出来るわけ・・・」

「出来るわ!」


和花がすぐに優衣の言葉を遮る。


「どうしてですか!?」

「この島に住んでて埋め立てかな~と思って構造を調べたの!そしたら、この島は最初メガフロートで作られる予定だったの、でも、重さに耐えられないことが発覚してメガフロートの下に柱を何本か建てることでメガフロート沈まないようになってるの」

「ってことは、柱を壊すのか?」

「そうでしょうね」

「・・・顔洗ってきます」

「洗面所は階段降りて左な」


まだ信じたくないのか優衣はトボトボと部屋から出ていった。


「良いんですか?」

「何が?」

「優衣さん」

「大丈夫だって。意外と強い方だから」

「斎藤くん、ご両親は?」

「・・・4年前の石川県で死にました」

「・・・ごめんね・・・辛いこと聞いて」

「良いですよ。・・・それより、飯でも食べましょう」

「作ってくれたの!?」

「そうめんですけどね」

「それでも十分よ」


二人はリビングに向かう。

途中で洗面所から出てきた優衣と合流する。


「大丈夫?」

「先輩に心配されるなんてダメですね・・・」

「良いのよ!」


和花は優衣の背中を叩く。


バシッ


「いたっ!」


リビングに入ると、机に上にそうめんがそれぞれ一人分小分けされていた。


「真面目ね~」

「さっさと食べてください。電気がいつ止まるか分からないですから」


「「「頂きます」」」


三人はそうめんを食べ始めた。










そのころ東京湾から離れたところの海中に米軍の原子力潜水艦「アンジュリー」が密かにうみほたる島に近づいていた。


※ここからは英語で話しています


「ミサイル射程圏内に入りました」

「発射指示を待て」


しばらくすると無線が入る。


『アンジュリー日本政府から発射許可が出た』

「了解した」


男性は無線を艦内放送に切り替える。


「日本政府から発射許可がでた。発射準備を急げ!」


艦内が慌ただしくなる。


「発射準備完了しました」

「座標確認」

「座標うみほたる島北エリアの支柱!」

「発射コード06ーWB確認しました」


「撃て」


艦長が言うと二人の兵隊が同時に鍵を回す。

それと同時に無線が入る。


「待て!緊急だ!伝達ミスだ!南エリアだ!」

「何!?もう発射したぞ!」


潜水艦から数発のミサイルが発射された。



「不味いことになったぞ・・・!」


ミサイルは一直線に北エリアの支柱へ向かっていく。

題名をそうめんでよかったかの悩みが生まれた。


感想じゃんじゃん送ってください!待ってます!

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