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リアル キール~デッド アイランド~  作者: タコ中
うみほたる島非常事態宣言
3/68

記憶3 夏休み中の全校登校日

数時間前


「遅刻する!」


そう言い牛乳パックをラッパ飲みをしているのは島立第一うみほたる高等学校の2年3組斎藤 頼斗(さいとう らいと)だ。


「何でじーちゃん起こしてくれないんだよ!」

「それぐらい自分で起きんか」

「行ってくる!」

「ちょっと待て!」

「何だよ!」

「ワシはもう少しで東京の古い友人のところにいくからな」

「わかったよ。楽しんでこいよ」




頼斗の両親は、旅行中に石川県封鎖・隔離に巻き込まれ脱出しようとしたヘリがEMP攻撃に合い墜落して亡くなっていた。

祖母はガンで1年前に亡くなっている。




頼斗は自転車で高校に向かう。


「何で夏休みに登校日なんてあるんだよ!」


頼斗はポケットからスマートフォンを出すと時間を確認する。


「後、4分・・・」


頼斗の家から学校までは自転車で10分かかる。


「間に合え!」


高校が見える。

周りには数人の生徒が走っている。

頼斗は校門を通る。


駐輪場に自転車を止めると急いで教室に向かう。


「ぶはぁ~~」


頼斗は自分の席に座る。

すると丁度担任が入ってくる。


「これから全校集会だからすぐに第一体育館な」

「うぇ~~」

「めんどくせー」


それぞれ文句を口にしているが体は仕方がないと言ったように体育館へ向かっている。




「えー、高校生らしい規律をきちんと守った・・・」


頼斗は校長の話を子守唄にして寝ようと思ったが暑くて寝れない。頼斗が周りを見ると他も同じようであった。


全校集会が終わり、教室に戻ると15分の休み時間が待っていた。


クラスメイトはそれぞれ友達と夏の思い出を語っているが頼斗は誰とも喋っていない。


それは、頼斗は友達が居ない。


夏休み中頼斗はずっと家で人気FPSゲームをやり、PCで動画を探したりしていただけだった。






ウ~~~~~~



突然、島中にサイレンが鳴り響く。

クラスメイト達は何が起こっているかわからずにいた。

すると校内放送が流れ始めた。


『校舎内にいる生徒に連絡です。うみほたる島全域に非常事態宣言が発令されました。生徒は速やかに帰宅して、指定の避難所に向かってください。繰り返します。校舎内に・・・』


みんなはそれぞれ鞄をもって帰り始めた。

頼斗も帰り始めた。


玄関を出たときに一人の女子生徒が南エリアの方を見て指を指した。


「すごい煙!」


周りの生徒もそれにつられて南エリアを見る。

南エリアからは黒煙がいくつも上がっていた。


頼斗は自転車で家に帰る。


「ただいまー」

「じーちゃん?・・・・・出掛けたか・・・」


頼斗は自分の部屋にいくとパソコンでニュースを見る。


「うみほたる島非常事態宣言!」

「うみほたる島でバイオハザード発生」

「うみほたる島孤島に!」


「なんだこれ?」


頼斗はそのうちの一つをクリックする。


『うみほたる島に非常事態宣言発令

今日、11時20分頃にうみほたる島全域に非常事態宣言が発令された。うみほたる島では6ヶ所でのテロが同時に起きており、場所は、東京湾アクアライン(海底トンネル)、東京湾アクアライン(橋)、第一コンビナート、第二コンビナート、ヨットハーバー、中津軽ファッションビルとなっている。自衛隊の災害派遣も内閣では決定している。』


頼斗はリビングに向かい、テレビをつける。


『私は今、東京湾アクアラインに来ています。えー、海底トンネルが完全に水没しています!遠くに見えるうみほたる島の南エリアからは黒煙がいくつも上がっています!・・・ただいま入りました情報によりますと、中津軽ファッションビルでバイオハザードが発生しています。なお、自衛隊は現在、上陸する場所を検討中とのことです。』


ピロロロロロロ


頼斗の携帯が鳴る。

携帯の表示は「祖父」だった。


「もしもし」

『もしもし、頼斗か?』

「そうだよ。今何処だよ?」

『世田谷区じゃ』

「そうか。俺、避難するから、何か大事なものあったら持ってくから言ってくれ」

『そんなものはないが・・・ワシの部屋の銃を使って良いぞ』

「マジで!?」

『鍵はリビングのシーサーの置物の中じゃ』


頼斗は右側のシーサーの置物見る。


「ない。」


左側のシーサーを見ると鍵があった。


『使い方は・・・』

「大丈夫!一緒に射撃場にいったときに見てた!」

『そうか・・・それなら大丈夫じゃな』

「おう!だから安心しろよな」

『待ってるぞ』


頼斗は通話を切る。

鍵をもって祖父の部屋にはいる。


「これか・・・」


銃保管ロッカーを開けると長い銃があった。

それは、戦争系のFPSをしている頼斗には一目でわかった。


「ドラグノフ狙撃銃じゃねぇか!」


頼斗はドラグノフを手に持つ。


「重いな・・・」


頼斗は閉まってある弾薬を開ける。


「げ!マガジンに積めるところからかよ!」

「しかも、10発じゃなくて5発のマガジンかよ」


頼斗はマガジンに弾薬を込めていく。


「こんなもんか・・・」


マガジンは合計10個だった。


「後は・・・積めなくても良いことを祈るか・・・」


ドラグノフを持ったときに頼斗はあることに気がつく。


「・・・このまま持ってたら捕まるな・・・」


周りを見るとゴルフバックがあったのに気がつく。

中のクラブなどを全部出して中に弾薬とドラグノフを入れる。


「ここだと避難所は・・・うみ高だな」


頼斗は家を出ると自転車のかごにゴルフバックを入れる。


「歩くか・・・」


自転車のかごからゴルフバックが突き出ていて前が見えない上に安定しないからである。

ゴルフバックを担ぐとうみ高へ向かう。


うみ高に付くと人が沢山いた。

校門の前には覆面パトカーが止まっていた。


「バレないよな・・・」


校門を通るといきなり声が聞こえる。


「皆さん!逃げてください!!」


その後すぐに轟音が鳴る。


ドゴォォォォン


辺りは砂煙が立ち込める。


「皆さん!離れてください!」

「離れてーー!」


二人の婦警が野次馬を墜落したヘリから遠ざけているのが見える。


ドゴン!!


ヘリから音が聞こえる。


ドン!


ドン!


ドゴン!


ヘリのドアが外れてゾンビが中から出てくる。


「きゃぁぁぁぁぁ!」

「わぁぁぁぁ!」

「助けてくれぇぇ!」


避難所にいた人たちが逃げていく。


パンパンパンパンパンパン


婦警が必死に無線に呼び掛けたり、ゾンビに向かって銃を撃っている。

しかし、弾が切れたのか銃をしまうと警棒を伸ばす。


横では後輩らしき人が何かを言っている。


(俺が助けねぇと!)


頼斗はゴルフバックを開けてドラグノフを出すと、マガジンをつける。


(ゲームどうりならこれを引いて初弾をこめる!)


ガシャッ


頼斗はスコープ覗いて婦警の目の前のゾンビに狙いを定める。

そして、引き金を引く。


タァァン


反動は思ってたよりも少なかった。


「行けるぞ!」


頼斗はどんどんゾンビを倒す。


カチン


弾が切れるとすぐに次のマガジンを取り出して初弾をこめる。


タンタンタンタンタン


気が付くとマガジンを4つも使っていた。

そして、ゾンビは全て倒れていた。


そして、二人の婦警がこちらを向く。

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