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リアル キール~デッド アイランド~  作者: タコ中
うみほたる島非常事態宣言
2/68

記憶2 島立第一うみほたる高等学校

ファッションビルから和花が出てくると、警察車両が数台停まっており、目の前の通りは通行止めにされていた。


「先輩!」


優衣が近づこうとすると男性警官が割り込んでくる。


「出てきて直ぐで悪いが、状況を教えてくれ」

「はい。14階は爆発により一部で火災が発生しています。後は、バイオハザードは最上階から12階まで広まっていると思われます。数が多いので装備は揃えた方がいいと・・・」

「そんなことはわかっている」


男性警官は他のパトカーに向かった。


「先輩のあんな姿はじめてかもしれません」

「私だってちゃんとするときはするのよ!」

「すいません」


和花はミニパトを見る。

ミニパトのボンネットに瓦礫がめり込んでいた。


「動く?」

「無理です。何回もエンジンをかけてみましたが駄目でした」

「そう・・・署に戻らないと・・・」


ドォォォン


「爆発!?」

「何処ですか!?」


優衣が近くの警察官に聞く。

警察官はパトカーの無線で状況を聞いていた。


「な!?それは本当か!?」


警察官は無線を車内に投げる。


「どうしたんですか?」

「うみほたるの第一、第二コンビナート、ヨットハーバーで爆発が起きたらしい」

「え!?それって・・・」

「そうだ。東京湾アクアライン、コンビナート、ヨットハーバーがやられたから後は空しかこの島から出る方法はない」

「そんな・・・」

「とにかく署に戻れ、ここは生物災害課が請け負う」

「優衣、行くよ」


和花が覆面パトカーに乗っている。


「はい」


優衣は助手席に乗り込む。







和花と優衣が乗った覆面パトカーはうみほたる警察署に無事についた。

警察署の前には人が殺到していた。


「ちょっとすいません」

「通してください」


人混みを縫うようにして警察署に入る。


「とにかく着替えたいわ」

「更衣室に行きましょう」


二人は警察署内の女子更衣室に入る。


「これから不眠不休で働くんですかね?」

「そうなるんじゃない?」


和花は自分のロッカーから予備の服を出す。

優衣は更衣室のベンチに座っている。


「これでよしっ・・・と」

「それじゃあ行きましょう」


更衣室を出るといきなり男性警官が近づいてくる。


「お前らは北エリアのうみ高に向かってくれ」

「何でですか?」

「避難民が殺到してるらしいからその周辺の治安維持のためだ」


うみ高とはうみほたる島立第一うみほたる高等学校の略である。


「さっさと行くわよ」

「はい!」


二人はさっき乗ってきていた覆面パトカーに乗る。





パトカーの中では無線がずっと鳴っていた。

『現在海底トンネルの通行の見込みはない』

『もっと中津軽ファッションビルに応援を寄越せ!』

『自衛隊の到着はまだか!?』

『うみほたる島中央管理棟だが人が殺到している!何人かこちらに向かわせてくれ!』



パトカーはうみほたる島北エリアに入る。

北エリアは真ん中に公園があり、半分は住宅地、半分はアパート、マンションが建ち並ぶ。


「うみ高は・・・」

「あっちです」

「あれか・・・すごい人ね・・・」


高校の前には長蛇の列が出来ていた。


高校の前でパトカーを停めて降りると数人の人が寄ってくる。


「救助ヘリはどうなってるんだ!?」

「一体何が起こってるんだ!?」


「・・・だ、大丈夫ですから、落ち着いてください」


そう言って高校の校門を通る。


「1000人は軽くいるみたいね」

『南エリアの中央管理棟の屋上にヘリが到着した。これから南エリアから先に避難民を救助していくが、噛まれたものは乗せるな』

「南エリア始まったみたいですね」

「何事もなく進むといいんだけど・・・」


しかし、その願望はすぐに打ち砕かれる。


「それにしても暑いわね・・・」

「はい・・・」

「一応熱中症とか気を付けるように呼び掛けときますね」


優衣は覆面パトカーからメガホンを持ってくる。


『皆さん!今日は暑いですから水分はこまめに補給してください!』

「これで良いですかね?」

「いいんじゃない?」


すると無線が入る。


『現在、南エリアで警察官から銃を奪った容疑者がヘリジャックを行った模様!』

「あーらら」

「こっちは関係ないですね」

『容疑者は噛まれており感染の疑いがあるためうみほたる島から出すな!』

「それって不味くない!?」

『ヘリが飛び立った!避難民が数十人乗った状態で飛び立った!』


バババババババ


南エリアに一機のヘリが見える。


『撃墜しろ!』


ゴォォォォ


「戦闘機!?」


和花が空を見ると戦闘機がなにかを発射した。

それは一直線にヘリに向かって飛んでいき当たると爆発した。


ドォォォン


「嘘でしょ!?」


優衣が驚いている。


「・・・ねぇ優衣・・・」

「先輩・・・言わなくてもわかります」


「皆さん!逃げてください!!」

和花が大声で叫ぶ。


避難民も気付いたのか校門を通って逃げていく。

ヘリはうみほたる高等学校に向かって一直線に墜落してくる。


ドゴォォォォン


「きゃぁぁぁぁぁ!」

「わぁぁぁぁ!」


ヘリは覆面パトカーを押し潰して高校の塀を突き破って止まる。

野次馬がゾロゾロと集まる。


「皆さん!離れてください!」

「離れてーー!」


二人が野次馬を遠ざける。


ドン!


何かが内側からヘリのドアを叩く。


ドン!ドン!


「何・・・!?」


和花はそう言うとM2013を抜いてフルオートに切り替える。


ドゴン!!


ヘリのドアが外れる。

するとゾンビが数十体出てくる。


「くそっ!!」

「最悪!!」


二人はゾンビに向かってセミオートに切り替え撃つ。


パンパンパンパンパンパン


避難民は悲鳴を挙げて逃げていく。


「そのまま射撃を続けて!応援を呼ぶ!」

「早くしてくださいよ!」


優衣がリロードをする。


「こちらうみ高!墜落したヘリからゾンビが出てきた!応援を求む!」

『無理だ。南エリアで手一杯だ。何とかしてくれ。』

「そんな!二人じゃ無理です!」

「先輩!もう持ちません!」

「役立たずのジジィらがよ!」


和花もM2013を撃つ。


カチン


「弾が!?」


カチン


「こっちもです!」

「パトカーに予備の弾を乗せておくんじゃなかった!」

「まだ出てきます!」

「何か武器は!?」


ゾンビが二人に寄ってくる。


「この化け物!」


和花は警棒を伸ばす。


ジャキッ


「数が多すぎますよ!」


ゾンビはもう目の前まで来ていた。


「先輩!」

「来るなら来い!」


和花は警棒をギュッと握り締める。



タァァン


銃声と共に和花の目の前のゾンビが倒れる。


タンタン


一発でゾンビを仕留めていく。


タンタンタンタン


十数体いたゾンビは全て倒されてた。

和花と優衣が銃声の方を向くと、うみほたる高等学校の学ランを着た男子がドラグノフ狙撃銃を持って立っていた。

頑張って続けていくんで応援よろしくお願いします。


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