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人生ついてない彼女が、幸せを掴むスローライフ  作者: 春人


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お母様


朝食前、旦那様と朝の時間を過ごしていると、末の娘付きのメイドが血相を変えて部屋に駆け込んできた。


「奥様!奥様!大変です!」


ため息が自然と出てしまう

ハァー

「マリザ、何事ですか?

ノックもなしに駆け込んでくるなんてやってはダメ「コゼットお嬢様が!」」


注意していた私の声をかき消す声量で、驚いたけれど

いつも、穏やかに仕事をしているマリザがこんなに慌てるなんて...

娘に何かあったのかと血の気が引いていく。旦那様もマリザを見ていた。


「マリザ、コゼットがどうかしたか?体調でもくずした?」


「違います!」


泣き叫ぶような、悲鳴に近い言葉が返ってきて

私たちもただ事ではないと思い、落ち着かせながら話を聞くと


「朝のご支度のためいつものようにお部屋に入ると、いつもお返事をしてくださるお嬢様がお返事をしてくださらなくて

天蓋カーテンを開けたら、泣いていらしたんです!

それに、私の事がわからないと怖いとおっしゃってます!」


言い終わると泣きじゃくってしまい、詳しく話を聞くこともできず


「チャール先生は呼んでもらってます。

奥様!お嬢様のお部屋に行ってください!」


泣いていたマリザが、頭を下げ叫ぶように私に伝える言葉は事態の重さを理解するのに十分だった。


「旦那様、コゼットのもとに行ってきます。

朝食は私とコゼット抜きで食べてください。」


「私もいく」


旦那様も表情はあまり動かないが心配が伝わってくる。


「マリザのことを怖がったのですよ、まずは母であるわたくしがお話を聞いてきます。同じ女ですし。待っていてください。」


不本意だと隠す様子がないが、待っていてくださるようだ。


「マリザ、先生がいらしたら案内して

ノックはしないでね。」


「かしこまりました。」


マリザは涙を拭き玄関に走っていった

まだ見えない先生にヤキモキしながら、パタパタと動き続けていた。




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